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トラブルシューター

私の修理・製作体験記(茨城・県西おもちゃ病院・JA7FJP/1)

CA-1000Ⅱアナログスイッチ化ようやく完了

2013-08-09 17:59:00 | オーディオ

Img_5553_r アナログスイッチ部基板の確認はとっくに完了していたが、本体基板(イコライザ等)との接続が大変で、レベルの低い部分は2芯シールド線(もっと、細いのが有れば良かったのだが)を使用、一般レベルの部分はフラットケーブルを使用(各信号間にGND線を入れて分離)した。
本体組み込み前に入力RCAジャックとイコライザ基板接続部コネクタの導通を確認すると、一部導通の無い部分があり、外して確認することにする。
Img_5545_rImg_5548_rImg_5550_rImg_5551_rこれがまた外す作業が大変である。何が大変かというとCA-1000Ⅱの重量が半端無く思いことである。資料によると15.5kgある。1973年発売だから30年も前の製品で、その当時は重さを競っていたものである(私も、いまだに重いアンプが好きである。修理は大変だが)。
導通を見ながら半田補強して行く。RCAジャックは接点復活スプレーし内部を磨く。
Img_5544_rMCカートリッジアンプ基板は、ノイズ対策の為か、フォノ入力の近くにプラグイン式で実装されている。
組み上げて、今回改造した基板を取り付ける。
全てコネクタ接続になっているのだが、フォノとマイク入力は単独コネクタで、これの余長が少ないので、基板の隙間から指を入れて、感覚で差し込まなければならない。後述する問題で、何回、この作業を行ったことか、暑い作業部屋でイライラしてくる。
電源を入れるが、動作しない入力がある。
ロータリースイッチへの配線にフラットケーブルを使用したが、この芯線が硬いらしく、余長も無いので断線しやすく、セットするたびに断線したりする。
またアナログスイッチICが何故か壊れやすい(最終的に各10個以上ダメにしたかも知れない)。
アナログスイッチが壊れると、電源電流が流れて、今度は±5V電源のIC(TL431)電圧がドロップするとともに過熱して破壊してしまう。これも交換するも、またすぐに壊れる。トランジスタによる電流ブーストも試みたがうまく行かない。
供給元の±52V定電圧出力用トランジスタも、2回壊れて交換。また保護用のフューズ抵抗器(3.9Ω/500mA)も溶断していた。
+52V用 2SC1061S使用 → 2SC5000に交換
-52V用 2SA671S使用  → 2SA1887に交換
Vcboとhfeが高くとIcが大きくなるので問題無いだろう。
Img_5554_rAswpwrこのままでは解決しない(入力±52Vをドロップする方法)ので、シンプルに考え直すことにした。
CA-1000Ⅱで唯一低い電圧(AC15V)のトランス巻き線(OVP回路、ランプ用)が有るので、これを±整流してLM317(+5V用)とLM337(-5V用)で安定化する様にして、基板を作り直した。
Img_5552_r電圧を±5Vに調整し、電源ONするがハム音が大きいので、電源出力に1000uF/6.3Vを±に追加。それでも、まだ大きいのでイコライザ基板からのGND線を外したら消えた。(写真には見えないが基板裏側に取り付けてある)
電源やICが壊れた原因はアナログスイッチ基板の裏面電源錫めっき線とイコライザ基板の縦型抵抗リード線(+52V印加されている)が接触した為と思われる。抵抗を離したら問題無くなった。
Img_5555_rCa1000swanalogファンクションを切り替えて見たが、正常に動作している様だ。入力間の漏れ(隣接信号がかすかに聞こえてくる)が少し気になるところだが、
シールドカバーを被せて一応完成。
特性は完全とは言えないが、今回の改造で、アナログスイッチの動作を学ぶことが出来た。

コメント
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