渋滞は誰のせい？ 座り込み、工事車両… 新基地工事進む辺野古・シュワブゲート前
沖縄県名護市辺野古の新基地建設工事が進むにつれて米軍キャンプ・シュワブゲート前の渋滞が激しくなり、路線バスも迂回（うかい）する事態になっている。抗議行動への非難が聞かれるが、現場で観察すると工事車両の増加がより大きな要因になっているようにみえる。（北部報道部・阿部岳）
沖縄防衛局による資材の搬入は大体午前９時、正午、午後３時の１日３回。市民数十人から百数十人が座り込み、県警機動隊が強制排除する。埋め立て用の砕石を積んだダンプや生コン車など、国道３２９号の那覇向け車線に長蛇の列ができる。
「渋滞は一度に１００台もの工事車両が殺到している影響の方が大きい。違法工事で原因をつくっておきながら、やむにやまれぬ私たちの運動を攻撃している」
先ず、日本国政府が言う「政治的理由」で沖縄以外の日本国土に新基地を持っていけない、という理由は、沖縄県に対しては何らの理由にもなっていない。少なくとも国家政府、防衛省が他県にこれを打診した形跡は一切ない。最初から沖縄県の、しかも明確に辺野古が選ばれていた（その端緒は、1950年代に、ここに新基地を造作すべく既に計画していた米軍側にある）のである。次に、最近の現調により基地建設現場海底に「マヨネーズ並」の軟弱地盤が見出され、かつはこの地域に活断層の存在が取り沙汰されている。おまけに航空機離着陸のための高さ制限に引っかかる建造物が林立する事実さえ露見した。つまり、事実上、辺野古崎大浦湾には、当然に新軍事基地など建設するにはほぼ確定的な悪条件が揃っているのである。この悪条件を彼等は「無視して」工事を強行しようとしている。国道の渋滞など悪政の見本そのものだ。盗人猛々しいとはこのことさ。
