それにしても60年70年代にはあれ程安保反対非武装中立アメリカ出て行けと言っていたこの国の正義感溢れる論調が今や西を向いても東を見ても社民共産以外は日米安保堅持に完全に移行しているのはいったいどういうことか しかも現今の論調は全てこうした正義の論調を若年期の愚考としかとらえていない 思えば60年70年代というのは高度経済成長の真っ只中で一億総中流といわれた上昇気流のなかにあって後付理論の「安保による核の傘」が世界2位の経済大国に押し上げたというまことしやかな安保肯定論につながった つまり「私の今日あるは全てアメリカ様のおかげです」というわけだ しかし戦後の10年というのは基本的には敗戦国の占領体制が徐々に緩和される時期であり安保も自然解消するのが国際常識だったはずだが 朝鮮戦争以降いわゆる米ソ冷戦構造が日米の極東安保に関して急激に戦略的軍事的色彩を強め ベルリンの壁崩壊まで軍拡路線をひた走ったという経緯がある 問題はこの冷戦構造の解消に関し戦略的見直しは一切なしに軍事同盟のまま今日まできたという事実であるが 以後20年以上経過してさえこの日米軍事同盟が解消も見直しもされず既成事実のように生き残っているのはどう考えても覇権主義に対する敗北もしくは民族自決権の放棄 自己防衛能力の欠如とでもいうしか答えが見えないのである
明日菅氏は沖縄に乗り込む 6月23日沖縄は慰霊の日であり今や日本政府は沖縄の完全な敵なのだがこの宰相はそのことを承知しているのだろうか 今の天皇が皇太子のときは火炎瓶が投げられたが菅氏にはいったいどんな怒りが投げつけられるのだろうか この国はいったいどこまで沖縄を自分の妄想のために利用する気か 彼の言う「感謝」とは今の沖縄にとって最も筋違いの言葉であることは確かだ 感謝ではなく謝罪つまり過去現在の自己の過ちについての謝罪しかないのである 薩摩侵攻 琉球処分 そして皇民化教育と沖縄戦どれも沖縄に対する重大な犯罪行為なのだ 謝罪で済む話ではないがもし取っ掛かりというならばそこからであろう 君たちの遠い祖先から近い爺様たちの犯したとんでもない過ちについて心の底から成り代わってお詫びをするということだ 勿論今後未来永劫米軍基地はいらない 沖縄琉球は平和主義であり平和外交のみ望みあらゆる手段のうちから戦争を選ぶことはない だから米軍はいらないし他国の軍隊によって守られているという幻想にも加担しない 全て「負担軽減」という名の欺瞞には断固与しないし普天間無条件返還 在沖米軍全面撤退を要求する それ以外のいかなる妥協もありえないのだ 心しろ