中隆の山遊記

登山、山スキー、沢、食べ物(特に日本ワイン、麺類、ご当地料理)等の趣味を随時更新

海谷渓谷~鋸岳

2021-11-07 21:24:00 | 新潟の山

★2021年11月6日(土)~7日(日)

 

◆目的地:海谷~鋸岳(1,631m 新潟県糸魚川市)

◆メンバー:hitoshiさん、NAKA-TAKA

◆コースタイム:(1日目)8:22海谷山峡パーク駐車場~9:50 732高地・海谷高地~11:40テン場

(2日目)8:09テン場~8:20尾根取り付き~10:35稜線~11:27鋸岳~13:09雨飾山荘駐車場

◆天気:二日とも快晴

 

 

【1日目】

 

最近この時期は南アルプス深南部に行っている。

今シーズンも、光岳~加加森山を考えたが、

天気予報では北の方面の天気が良いので海谷に行くことにした。

直前で南アルプス深南部の天気も好転したが、

既に南アルプス深南部に行くモチベーションはなくなっていたので、

当初の予定通り海谷にし、宴会モードで楽しむことにした。

 

朝6時、Hitoshi邸に着。

ジムニーで海谷を目指す。

海谷山峡パークまでも紅葉は素晴らしかった。

今年は紅葉の当たり年ということだが納得できる。

駐車場は2,3台しかの車が止まっていなかった。

 

さて出発。

最初は海谷渓谷に向かい、

対岸の岸壁の紅葉を愛でながら下る。

 

 

(カールマルクス岸壁)

 

先週Hitoshiさんがなめこを採りに来たときは水量が多かったようだが、

今日は土曜で一般の人も来るからか、水量は少なかった。

 

取水口横で渡渉し海谷に入る。

 

 

7年ぶりの海谷であり、沢靴が必要ということを忘れていた。

今日の渡渉はモンベルの登山シューズを履いたままで、

焚火で乾かすことにした。

 

何回か徒渉し、某沢になめこを探しに入った。

入口には岩魚が2匹ゆうゆうと泳いでいた。

 

今年はなめこが不良のようだが、Hitoshiさんが一カ所探し当てた。

大きななめこが沢山、今夜の宴会が豪華になる。

 

12時前に、富岡新道入口向かいにテントを張った。

7年前と同じような気がする。

 

 

さて、テントを張り、酒を川で冷やし、焚き木を探す。

焚き木が豊富かどうかで今日の夜が違うので頑張る。

 

さて一段落したところで、富岡新道を途中まで登りなめこを探すことにする。

なめこは十分あるが、いくら宴会モードと言ってもまだ早かったからだ。

 

最初から超急登であるが、空身であるので大丈夫。

が、明日は重荷であるのでそれを思うと気が滅入る。

1,000m地点付近まで登るがなめこはなく、帰還する。

 

焚火をはじめまずはビールで乾杯。

まず家から持ってきた白瓜の粕漬。

うーん、ビールに良く合う。

 

 

 

 

続いて湯豆腐。

体が温まりうまい。マジでうまい。

ビールによく合う。

 

次は水餃子。

これも体が温まり、当然ビールにも合う。

 

日本酒は大雪渓、ワインはサドヤのミュールシャトーブリアン(赤)。

このワインは天皇陛下も愛飲しているとか。

 

日も暮れてくると少し寒くなるが、

焚火が絶好調でそれほど寒くない。酒の影響も大だ。

 

今日の鍋は、濃厚白湯鶏肉野菜なめこ鍋だ。

溢れんばかりになめこをぶち込む。

 

 

 

 

 

最後はスコッチウイスキー。

 

至福の時だ。

9時消灯。

 

 

【2日目】

 

焚火には熾きが残っていたのですぐ火をつけることができた。

 

朝食は、鶏肉野菜なめこラーメンである。

 

 

さて、今日はHitoshiさんは往路を戻るが、

NAKA-TAKAは富岡新道を登り、鋸岳を登り、雨飾山荘に下山する。

Hitoshiが山荘駐車場まで車を回してくれる。感謝です。

 

さて、重い荷物を背負い、富岡新道を進む。

やはり急で大変だ。リュックに枝が引っ掛かる。

 

先を急ぐ。

1,150m付近で事件が起こる。

20mほど前方でガサガサという音がする。

鹿か何かか?ホームマウンテンの兜山では鹿に良く合う。

でも何か違う。

よく見ると木の間に黒い物体がいる。

これまでの経験で鹿であれば逃げるはずだがその物体は逃げない。

そこでピーンとくる。

熊だ。

どうしよう。

当然下山するのが良いのだろうが、

これから下山してHitoshiさんに追いつくのも無理である。

熊鈴を思いっきり鳴らして進めばクマが逃げるかもしれない。

ということで、今思えば無謀にも、鈴をリンリンならし歩き出した。

その瞬間、熊が木に寄りかかるように半立ちになる。

木の間から熊の顔が見える。

でかい。

これ以上刺激するとこっちに向かってくる。

まずい。

熊を睨みながら後ずさりをする。

後ずさりしながら、写真を撮りたい衝動にかられたが、

それをやったら襲われる可能性が高いのでやめる。

(意外と冷静。)

 

30mくらい下がったが熊が追ってこない。

こちらが怖いように熊も怖いのだろう。多分。

下山するか進むかをしばし考える。

熊が追ってこないこと、

これから下山してもHitoshiさんの出発に間に合わないこと、

等々を考え一応進んでみて様子を見ることにした。

ダブルストックを両手に持ち、カンカン連打しながら少しずつ登る。

熊が向かってきたら無駄であると頭の隅で思いながら進む。

 

先ほど熊を見つけた地点に来たが熊はいないようだ。

更に少しずつ進むが音もない。

更に進むが先ほど熊がいた場所にも熊はいなかった。

移動したのだ。

とりあえず一安心。

しかし、周りにいるような気がしてならない。

ストックをカンカン連打しながら、熊鈴をリンリン鳴らしながら進む。

 

登山道に沿って熊の足跡やお尻の後のようなものが落ち葉にある。

下ってきた時のものか、先ほどから登った時のものか。

後者であればこの先のどこかにいることになる。

(真ん中右に、熊のお尻の跡のような形に落ち葉がなっている。でかいよ)

 

そこで、首に笛をぶら下げていることに気づく。

これは使えるということで、でっかくピーピーという音を出す。

笛を鳴らして進み、10m程度進んだり、

カーブで先が見えない所では、ピーピー鳴らす。

これであれば熊と遭遇することはないだろうと前向きに考える。

 

倒木帯に来たところ、なめこがあるではないか。

できるだけ早く稜線に出ることが必要だが、

獲物が目の前にある。

周りを見て熊がいないことを確認し、なめこを採ることにした。

熊が俺の食べ物を捕るなとうなって襲ってこないことを祈る。

 

更に進む。標高からすると、

この先はHitoshiさんから、

なめこがよく出る倒木があるので必ず見てくれと言われた木がある。

どうしようか悩みながら進むと、それらしい木がある。

一見しただけではなめこはなかったが、

なめこは木の裏にもあると教えてもらっているので、

熊の恐怖はあったが、登山道をそれ木の周りを探した。

 

しかし、なめこはなかった。残念。

その後も熊の跡は登山道に沿ってあり、

笛をピーピー、ストックをガンガン、鈴をリンリン鳴らしながら進む。

まるでチンドン屋だ。

 

何とか稜線に着き一息ついた。

しかし、先週Hitoshiさんは稜線上で熊の足跡を見つけた

と言っていたので安心はできない。

 

(海谷山塊)

 

長居は無用。

鋸岳に向かい先を急ぐ。

途中には非常にいやらしい梯子がある。

7年前も今にも取れそうであったが今もそうだった。

梯子の下が固定されておらずブラブラしているのだ。

それもほぼ垂直で距離もある。

第一級の怖い梯子である。

 

何とか登り、先を急ぐ。

(海谷山塊)

 

(鬼ヶ面)

 

(白馬方面)

 

(右に鋸岳、左奥に焼山)

 

鋸岳到着。

焼山が雪化粧されている。

雨飾山も素晴らしい。

熊騒動があり、予想以上に時間がかかり、

このままコースタイムで下ったら、

Hitoshiさんとの待ち合わせ時間の13時を1時間以上過ぎてしまう。

(正面に焼山)

 

(左に雨飾山、右奥に白馬方面)

 

(手前の岸壁を下る)

 

 

最初の下りは長いロープがある。

それを過ぎると結構歩きやすい道なので、

トレラン張りに小走りに進む。

 

(右に鋸岳、左に鬼ヶ面)

 

(雨飾山荘への分岐)

 

 

沢を2カ所徒渉したが、狭いので濡れることはない。

渡渉後は結構細い道で急ぎにくかったできるだけ急ぐ。

(右上に鋸岳、左下に駐車場)

 

何とか5分遅れで駐車場着。

コースタイムの5割で到着。

 

下山後はHitoshiさん宅のそばにある大雪渓酒造で買い物。

純米吟醸を購入。

思いで深い山行となった。

 

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