中隆の山遊記

登山、山スキー、沢、食べ物(特に日本ワイン、麺類、ご当地料理)等の趣味を随時更新

鳳凰三山周回

2014-08-17 02:26:47 | 山梨の山

★2014年8月17日(日)

 

◆目的地:鳳凰三山周回(南アルプス、地蔵岳→観音岳→薬師岳)

◆メンバー:単独

◆コースタイム:5:10青木鉱泉~6:17南精進滝~7:45五色の滝~8:24鳳凰小屋~9:10地蔵岳9:40~10:30観音岳~10:50薬師岳~13:09青木鉱泉

◆天気:曇り時々晴れ

 

【概要】

青木鉱泉からドンドコ沢を登り、地蔵岳~観音岳~薬師岳を縦走し、

薬師岳から青木鉱泉に戻る周遊コース。

久しぶりの軽荷でのロングコース、どのくらいで周回できるか。

天気は、前線の影響で槍ヶ岳、穂高岳では大雨による遭難事故があったが、

山梨県は比較的良い天気の予報で、最後の下りで少し雨が降っただけだった。

 

【山行概要】

青木鉱泉駐車場に4時50分頃に着。まだ暗い。

青木鉱泉受付で駐車料金750円を払い、出発。

 

ドンドコ沢には、南精進滝、白糸ノ滝、五色滝等の滝がある。

今回と逆のルートも考えたが、

帰りは疲れているので滝を見る余裕がないと思われるので、今回はこのルートを選択。

滝からのマイナスイオンを浴び、元気を回復しながら先を急ぐ。

 

 

小屋近くの沢は、鳳凰平と呼べそうなほど平らだった。

 

鳳凰小屋着。

 

今回のテーマは休憩回数と休憩時間を少なくすることによるタイム短縮。

今日のこれまでの休憩と同様10分以内で出発。

 

地蔵岳直下は、急な砂場なので登りにくいことこの上なし。

何とか地蔵岳の肩に到着。

 

 

地蔵岳の頂上へは普通は登れない。

偵察というか観察をかねて頂上直下まで行ってみる。

写真左の岩の階段状になっている部分を登れば、最後の垂直部分だけになる。

ここには頂上からロープが1本垂れているので、

このロープが大丈夫であれば何とか登頂できる可能性もある。

(左の岩に階段状のきっかけがあり最上段に行ける。頂上への最後の部分にロープあり)

 

(地蔵岳直下から賽の河原を望む)

 

登頂は今後の課題として、岩を後にして、賽の河原で休憩。

賽の河原には仏像が数体ある。

ここから見る地蔵岳は絵になる。

(賽の河原からの地蔵岳)

 

さあ、観音岳に向かい稜線を歩いて行く。

白い砂礫の稜線がキレイである。

 

 

観音岳着。

天気はいまいち。

地蔵岳もこれから向かう薬師岳も、時々雲が晴れて見えることもある。

(観音岳山頂)

 

(地蔵岳方面。正面の尖った山が地蔵岳)

 

(薬師岳方面。正面が薬師岳)

 

薬師岳までは約15分。

雨が心配なので、写真を撮り、さっさと下山する。

(薬師岳山頂)

 

途中で小雨が降ってきた。しかし、それほど降らずに止んだ。

 

最後は林道に出て、約30分のアルバイト歩行。

8時間の壁を破るため、最後は早足で歩く。

7時間59分で周回終了。疲れました。

 

今日の温泉は、青木鉱泉のお風呂。

1,000円なり(ちょっとコストパフォーマンスは良くないかな)。

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剣岳~北方稜線

2014-08-02 21:55:03 | 北アルプス

★2014年8月2日(土)~4日(月)

 

◆目的地:剱岳~北方稜線

◆メンバー:M松さん、中隆

◆コースタイム:【1日目】6:20扇沢7:30~(トローリーバス)~8:00黒部ダム~9:06内蔵助谷出合9:27~10:30内蔵助平10:50~12:05ハシゴ谷乗越12:35~14:50剱沢南股二股吊橋~17:20池ノ平小屋

【2日目】4:40池ノ平小屋~5:40小窓雪渓~6:45小窓7:06~8:15雪渓~8:55小窓の王9:05~9:28三の窓~(池ノ平ガリー)~10:10池ノ平乗越~10:40池ノ平の頭(ジャンダルム)~12:20剱岳頂上・・・以下省略・・・剱沢キャンプ場

【3日目】7:30剱沢キャンプ場~10:00室堂

◆天気:【1日目】晴れ後曇り

    【2日目】晴れ後曇り

    【3日目】雨

 

 

 

 

【概要】

【1日目】

・去年の槍ヶ岳-北鎌尾根に次ぐ2回目のバリエーションルート。

・午前中に北方稜線を抜けるには、今回のルートの方が、

剱沢から剱岳を抜け北方稜線に向かうルートよりも良いと判断。

・扇沢からトローリーバスで黒部ダムへ。

・黒部ダムからは、黒部川~内蔵助谷~剱沢南股~仙人峠~池ノ平小屋、結構ハードな行程である。

・ハシゴ谷乗越から剱沢南股を渡るショートカットコースは、

夏の間だけハシゴ谷橋ができて通れるはずが、何と!橋はなく、

仕方なくお助けロープで確保しながら何とか渡渉。

・池ノ平小屋はひっそりとしていてテントも我々以外は2張りだけ。

 

【2日目】

・今日が北方稜線のメイン。

・旧鉱山道は、記録では結構危険とあったが、それほどではなかった。

・小窓雪渓を登り、小窓に到着。「窓」とは「コル」のこと。

・小窓から小窓の王へは特に迷うことはないが、急な雪渓を一つ超えなければならない。

記録には2つとあったが、もう1つは雪渓手前から稜線に登り上げるルートになっていた。

・小窓の王を超え、発射台を超え、悪名高い池ノ平ガリーを登り上げる。特に問題なし。

・池ノ平ガリーを登り上げ、池ノ谷乗越。左がチンネ、右がこれから登る池ノ谷ノ頭である。

・池ノ谷ノ頭までの急登は、右のルンゼを登る。見た目は急だが特に問題なし。

・長次郎の頭は長次郎谷側を巻く。

・最後のイヤらしいトラバースもフィックスロープがあり、それを使い難なくクリア。

・その後稜線に戻り、稜線を下っているときに、ロープがある箇所があったが、

 少し長さが足りないかなと判断、念のためお助けロープを足してクリア。

多分ロープがなくても大丈夫だが念のため。

・最後は稜線伝いの岩稜を乗り越え剱岳頂上へ。

・剱岳頂上からかカニのよこばい等を過ぎ、剱沢キャンプ場泊

【3日目】

・朝から雨。予定では真砂岳~内蔵助カール~黒部ダムの予定だったが、

 室堂から黒部立山アルペンルートをフルに使い帰宅。

 

【山行記録】

【1日目】

今年のメイン山行、昨年の槍-北鎌尾根に続く2回目のバリエーションルート。

天気予報では晴れ時々曇りだが、九州地方にある台風が気になる。

 

黒部立山アルペンルートの扇沢発トローリーバスの始発は7時30分。

3時30分に甲府を出発し、6時20分に扇沢無料駐車場に着く。

有料駐車場(48時間、2,000円)は結構空いていた。

 

チケット売り場の開始時刻は6時50分、その前からかなりの行列。

それでも何とか第1便に乗ることができた。

 

さて、黒部ダムから黒部川に向けて下る。

(黒部ダムのスタート地点)

 

登山者は我々以外に3組くらいである。

黒部川に着き、橋を渡る。黒部ダムの放水のしぶきがここまで届く。気持ちいい。

(黒部ダムからの放水)

 

橋を渡り、あとは黒部川沿いにずんずん進む。

(左岸を進む)

 

 

内蔵助谷出合から内蔵助平に向かう途中には何カ所か沢水をとることができた。

暑くてたまらないので帽子に水を汲み頭から被る。たまりません。

内蔵助平は平坦でここから剱岳に連なる稜線が見える。雲が出てきた。

(内蔵助平)

 

ハシゴ谷乗越の当たりで雨がパラパラ。

これを超えると剱岳が雄姿を見せてくれる。

日本三大雪渓である剱沢の雪渓が大迫力で迫ってくる。

(左が剣沢、右が剣岳)

 

ここを下ると剱沢南股である。

通常は真砂沢ロッジの方に迂回するが、地図には、

シーズン中はハシゴ谷橋があり、ショートカットができるとある。

既に8月ハイシーズンなので橋はあるだろうと、ロープをくぐり先に進む。

 

程なく河原に到着。しかし、いくら探せど橋はない。

よくよく見ると、岩の上に橋の基礎がある。橋はこれから設置と分かる。

さあ、元の道を戻るか、渡渉するか、石の上を跳ねるか・・・。

 

結局渡渉することになるが、結構な水量。

お助けロープでお互い確保しながら渡渉する。

水が冷たく、我慢できる限界の距離であった。でも楽しかったなー。

(ロープで確保しながら何とかクリア)

 

(対岸にあった橋の材料)

 

さらに剱沢沿いに進む。

 

昭文社の地図には近藤岩の少しというか結構手前に仙人峠への分岐である二股吊橋がある。

少し遠くに近藤岩らしき岩が見える辺りで、目印がまったくなり、ケルンが所々にあるのみ。

分岐点を過ぎてしまったかと少し後戻りする。しかし、見当たらない。

通りすがりの登山者に聞いたところ、先に見える近藤岩の側に分岐があるとのこと。

1/25,000の地図を見ると、確かに近藤岩の側から分岐道がある。

昭文社の地図を信じすぎてしまった。30分のロス。

 (左に二股吊橋、右に近藤岩)

 

小雨の中、分岐道を仙人峠に向かい最後の力を振り絞る。

途中で見える剱岳の雄姿に励まされ何とか仙人峠着。

キレイなカラフルな標識があった。

 

後はほぼ水平に池ノ平小屋を目指す。

(右上が池ノ平山、右下が池ノ平小屋  左は剣岳北方稜線)

 

やっと小屋に到着。小さな小屋である。

テント場には2張だけ。のどかな感じがグー。

 

テントを張ったら、雨も止んでいるので外でビールでの乾杯。

今日の料理は、おつまみがキャベツの塩昆布とゴマ油和え、メインが焼き肉とラーメン。

 

 

【2日目】

明け方起きると星が出ている。

小屋で今日の天気を聞くと、雨は降らないが曇りとのこと。

 

少し明るくなった頃行動開始。

危ないとの噂の旧鉱山道は特に危ないことはない。

途中でわずかにモルゲンロートになっている北方稜線が見える。

素晴らしい、来た甲斐があった。

(北方稜線が朝焼けている)

 

旧鉱山道と小窓雪渓への合流点はこのルートだと問題がないが、

逆ルートだとかなり分かりにくいだろう。

(下が小窓雪渓、真ん中ちょい左の滝が登山道への目印、その上がジャンダルムか?)

 

アイゼンを装着して小窓を目指して小窓雪渓を登る。

振り返ると後立山連峰の鹿島槍ヶ岳や五竜岳が見える。

(小窓雪渓1)

 

 (小窓雪渓2、後ろに鹿島槍、爺ガ岳)

 

小窓の右には池ノ平山があり、左にはこれから向かう小窓の王がある。

踏み跡はあり、特に迷うこともない。

(真ん中のコルが小窓、正面が池ノ平山)

 

まず最初の雪渓に到着。それなりに斜度があるが、それほど怖くない。

記録の写真で見た短いが超急な雪渓は二つ目である。楽しみである。

 

そのままトラバースしていき二つ目の雪渓に向かうが、途中で踏み跡は登り始めた。

(そびえ立つ小窓ノ王、右のコルが小窓ノ王基部)

 

小窓ノ王基部に向かっているので問題はないが、

いつ雪渓を渡るのだろうと思っているうちに、小窓ノ王基部に近づいていく。

いくつか見た記録とは違っていた。まあ深く考えてもしょうがない。

 

小窓ノ王到着。

ここからは「ガレ場で登るのに苦労する」との悪名高い池ノ平ガリーが見える。

視点を移すと日本海(富山湾)が見える。水色の神秘的に色に染まっている。

(正面のガレ場が池ノ平ガリー)

 

(富山湾が神秘的な青色)

 

さあ、小窓の王基部の「発射台」を下り、三の窓を目指す。その先が池ノ平ガリー。

発射台も写真で見ると、本当に通れるかと思ったが、実際は全然問題ない。

(左上から右下に向かう発射台)

 

三ノ窓到着。

なお、三ノ窓からの三ノ窓雪渓、先ほどの小窓雪渓等は2012年には日本初の氷河と認定されている。

(三ノ窓)

 

さあ、これから池ノ平ガリー、上から人が来ないことを祈りつつ、

下に石を落とさないように細心の注意を払わなければならない。

記録によると左側を登るとあまりザレないとあるものもある。

それを信じて左側の岩場とザレ場の境目を攻める。あれまー、全然難しくない、すいすいと登れる。

後は上からの人だが、誰も来なかった。

そもそも池ノ平小屋からは我々以外に1組(後ろにいる)であり、

逆ルートだとまだここまで来られる時間ではないのかもしれない。

(池ノ平ガリー途中から。小窓ノ王と発射台が見える)

 

(池ノ平ガリー途中から上を見上げる)

 

池ノ平乗越到着。

左手にはチンネと八ツ峰が見える。

正面には長次郎谷の雪渓が迫っている。

池ノ平ガリーからは雲が上がってくる。

右側にはこれから登る池ノ平の頭への壁が見える。

 池ノ谷ノ頭へは、左の岩溝を登っている記録があるが、上部が少しいやらしい。

右のルンゼを登ることにする。特に問題もなく登りやすいくらいだった。

(右側のルンゼを登る)

 

池ノ谷ノ頭では既にガスが出ていて、八ツ峰方面が見にくい。残念である。

(池ノ平ノ頭から。池ノ平乗越と八峰が見える)

 

さあ、あともう少し。稜線を進み、長次郎の頭は長次郎谷側から巻いた。

長次郎谷先のトラバースでは、記録にもあるイヤらしい巻があるが、

ザイルがあり、特に問題なし。

(池ノ平ノ頭からの稜線)

 

(長次郎の頭のトラバースルート)

 

(長次郎の頭のトラバースルート、逆から)

 

しかし、その先から長次郎のコルに向かう辺りは、

バリエーションルートだから当たり前のことだが、ルートが分かりにくい。

稜線をあまり外れないように下っていく。

コルへの最後の辺りでロープがあったが少し長さが足りないようなので、

念のため、お助けロープで長さをプラスしてクリア。

(その後来た人はもとのロープでクリアしていた)

 

さあ、長次郎のコル到着。

あとは剱岳山頂を目指し岩稜を進む。

 北鎌尾根の最後より難易度は劣るが、なんか北鎌尾根の最後に似ている。

 

頂上に人の頭が見える。あと少し。

(剣岳頂上が見える)

 

ついに頂上到着。

「この先危険。北方稜線」の看板がある。

続いてM松さん到着。やりましたね。

 

 

記念写真を撮り、下山。

 

今日は剱沢キャンプ場。

夕ご飯は、昨日と同じ「キャベツと塩昆布とゴマ油」

メインはトマトスープスパゲッティ。美味でした。

 

【3日目】

朝から雨。風も強い。

 

当初予定では、内蔵助カールを黒部ダムまで下る予定だったが、

室堂から黒部立山アルペンルートを使い下山。

 

下山後は薬師の湯でさっぱり。

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