中隆の山遊記

登山、山スキー、沢、食べ物(特に日本ワイン、麺類、ご当地料理)等の趣味を随時更新

黒部源流 赤木沢、黒部五郎岳、薬師岳

2010-08-10 19:50:58 | 
★2010年8月8日(日)~10日(火)

◆目的地:赤木沢、黒部五郎岳(2,839.6m)、薬師岳(2,926m)
◆メンバー:M松さん、中隆
◆コースタイム:【1日目】7:54松本~12:15折立~15:30太郎平小屋~15:50薬師峠(テン場)
      【2日目】4:40テン場~6:30薬師沢小屋7:00~8:05赤木沢出合~9:45大滝
          ~10:10二俣~11:45中俣乗越~13:30黒部五郎岳~14:40中俣乗越
          ~15:50北ノ俣岳~17:05太郎平小屋~17:45薬師峠
      【3日目】5:20テン場~6:20薬師岳山荘6:40~7:25薬師岳7:45
          ~8:50薬師峠10:35~13:10折立
◆天気:【1日目】曇り時々晴れ 【2日目】晴れ後曇り 【3日目】曇り一時晴れ

日本一の美渓と言われ一度は行ってみたかった赤木沢、
今回は少しハードだが黒部五郎岳とのセットでワンデイチャレンジ。
翌日の薬師岳を含め、予想を裏切らない黒部源流を堪能でき大満足だった。

【1日目 薬師峠】

朝、長野を出発し、朝一の電車で山梨から来たM松さんを松本駅でピックアップ。
一路、安房トンネル、有峰林道経由で薬師岳登山口の折立に向かう。

11時過ぎに駐車場に到着したこともあり、
既に帰った登山者の駐車スペースに駐車することができた。
一番登山口に近いところである、ラッキー。

最初は急登と地図にはあるが、甲斐駒ヶ岳黒戸尾根や笊ヶ岳に比べると楽である。
三角点から先は木道等整備された道になり、斜度も緩くなり更に楽である。

太郎平小屋到着。ここには生ビールがある。
ここで生ビールを飲んでから薬師峠のテン場に行くか迷ったが、
重い荷を背負っているのと、テント設営後にじっくり飲むのがベターとし、
薬師峠で売っている缶ビールに変更。
 
(夕食の献立)
・冷や奴、キムチ、枝豆(ゆでたて)
・牛カルビ、牛ロース、豚トロの焼き肉、焼き野菜
・焼きそば
・モルツ缶ビール

焼き肉とビールは良く合う。焼きそば食べて炭水化物も補給。
明日のハードな行程もこれで大丈夫!?

テントも快適でした。

【2日目 赤木沢、黒部五郎岳】

朝4時起床。
既に出発した団体のテント跡にテントを移動し、より良い場所を確保。

太郎平小屋先から薬師沢に下る。
途中、3日目に遡行する予定である太郎沢を越え、
薬師沢の左俣の出合も超え、薬師沢小屋に到着。
入渓準備をし、テラスからハシゴで黒部川・奥の廊下に降りる。

最初は左岸をへつり、高巻も交え進む。
途中から右岸に行ったり左岸に戻ったり。
1時間ほど歩くと、ネット等で見る赤木沢との出合に到着。
美しい。気分が高まる。


(右奥が赤木沢入口)

左岸をへつり赤木沢に入ると更に美しい景色が眼に飛び込んできた。
噂に違わぬ美渓である。


(きれいな赤色の川底)

歩いていくとナメ滝をはじめこれでもかと美滝が現れる。
どの滝も登っていける。シャワークライムが気持ちいい。


















最後の大滝は圧巻だ。後ろを振り向くと水晶岳が見える。
ここは左岸から高巻く。


(マイナスイオンたっぷり)

その後、二股を左に行き、中俣乗越を目指す。
二股を過ぎても美渓は続く。





途中で昼食。メニューはそうめん。
赤木沢の冷たい水で冷やして食べるそうめん、最高です。
今までで一番美味いです。薬味(ミョウガ、ネギ、ワサビ)も効きます。


(絶品です)

水が枯れた後はお花畑を進み、稜線に到着。
結局、途中で3人のパーティーを抜いただけの静かな赤木沢であった。



さあ、少し疲れているが、予定どおり黒部五郎岳を目指す。
歩き始めるとガスってきて周りの山々の景色が見えなくなった。

最後の急登を頑張り、黒部五郎岳の肩に荷物をデポし、最後の一踏ん張り。
頂上に着いて少しすると、少し天気が回復。
黒部五郎岳のカールと黒部五郎小屋が見える。ラッキー。



後はテントに戻るだけ。
赤木山までの登りがきつかった。
北の俣岳を越えて、太郎平小屋までもまた長く感じる。

へとへとで太郎小屋到着。
甲斐駒ヶ岳黒戸尾根よりきつかった。
サントリープレミアムモルツの生ビールで乾杯。
本当に本当に旨い。五臓六腑にしみわたりますよ。


(最高の瞬間)

今日もテン場は大盛況。


(色彩鮮やかなテント群)

(今日の夕食)
・ウインナーソーセージ焼き、焼き野菜
・枝豆(ゆでたて)
・ノーマルチャーハン、キムチチャーハン
・赤ワイン(マルスワイン)、チーズ

今回はチャーハンのため生卵を2個持ってきたが、
割れなくて良かった良かった。

昨日は曇り空で星は見えなかったが、
今日は満天の星空で、天の川も見えた。

【3日目 薬師岳】

朝5時過ぎに薬師岳に向け出発。
快晴である。槍ヶ岳も良く見える。

しかし、6時過ぎになるとガスが発生。
ガスはそれほど濃くはないので、いずれ晴れると信じ、
新築された薬師岳山荘で天気の回復を待ち休憩。
コーヒーで一服。

さて、そろそろかなと思い出発。
途中から晴れ間が見え始めた。
もしかしたら見られるかなと期待していたところ、
「ブロッケン現象」が見えた。ラッキー。



※ブロッケン現象
太陽などの光が背後からさしこみ、
影の側にある雲粒や霧粒によって光が散乱され、
見る人の影の周りに、虹と似た光の輪となって現われる大気光学現象。
光輪 (グローリー) ともいう。
山岳の気象現象として有名で、
尾根の日陰側かつ風上側の急勾配の谷で山肌に沿って雲(霧)が
ゆっくり這い上がり、稜線で日光にあたって消える場合によく観察される。

薬師岳の頂上も見えてきた。急げ頂上。


(左奥が薬師岳頂上)

頂上では槍ヶ岳も再び姿を現している。
北には剣岳が雲の間にちょっと見えた。
余談だが、8月7日の金曜ロードショーが「剣岳~点の記」だった。


(真ん中が槍ヶ岳)

しかし、晴天は長続きしない。
30分もしたらまたガスに包まれてしまった。

テン場に戻ってくると、学生がラジオを聴きながら天気図を作成中。
偉いなーと感心。

計画では、2日目に赤木沢に行けないことも想定して太郎沢を入れていたが、
天気が思わしくないことと、
赤木沢が完璧で満足していること、
帰宅が21時頃になってしまうため、今回はパス。

昼食を早め、テン場の水場で昼食。メニューはざる蕎麦。
昨日のそうめんと同様、冷たい水で冷やした蕎麦は最高。
蕎麦湯も美味い。


(長野県産の蕎麦)

ガスの中、折立に向かうが、途中で雨がパラパラ。
直ぐ止んで、またパラパラの繰り返し。
太郎沢に行かなくて大正解。

折立に到着。
疲れた体には一番近くに停まっているマイセレナがうれしかった。
天候に恵まれ、満足のいく3日間でした。
 



コメント (2)
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