「なでしこジャパン」が歴史的勝利

サッカー女子W杯の準々決勝で「なでしこジャパン」が3連覇を狙う強豪ドイツを破りW杯史上最高成績のベスト4（準決勝）進出を決めた。スピードと高さで上回るドイツの攻勢の前に守備に回る時間が多かったが、延長後半にＤＦの裏に走り込み沢からのパスを受けた丸山が、角度のないところから見事にゴールを決めた。ドイツには2008年北京五輪の3位決定戦で敗れており、雪辱を果たした。　⇒　http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2011071000039
ここまできたら、優勝を目指して頑張って欲しい。

「電力不足」の不可解

東工大の尾崎教授はWSJ日本版で電力会社が安定供給のために十分な努力を行っているか疑問を呈している。日本の電力会社は地域独占が認められているかわりに、電力の安定供給義務が課されている。真夏の供給予定量は3月時点では4650万kWだったが、現時点では5620万kWと見積もられている。1000万kWも増えた要因は、当初、揚水発電をカウントしていなかったためという。揚水発電は原発の夜間の余剰電力を使って上のダムに水を汲み上げ、昼間に水力発電を行う方式であるが、夜間に火力発電を稼働させて揚水発電を利用することが可能であるにもかかわらず、あえて考慮していなかった。つまり、安定供給義務を果てしていないことになる。●供給量を増やす他の方法として、企業が持つ自家用発電設備の活用がある。2010年9月時点で東電管内には875か所、合計出力1639万kWの自家発電があるが、現状ではフル稼働していない（卸電力市場に供給されている電力は615万kwのみ）という。理由は特定規模電力事業者（PPS）の免許を持っていない企業は、余った分を卸電力市場に売却できないからだという。電力会社が買い取ることを保証すれば、自家発電所をフル稼働させて、供給不足を大きく解消できにもかかわらず、それをしていない。●民主党衆議院議員の川内氏はツイッターで「電力ないない神話は原発を動かすためで、この神話はウソ」と語っているそうだ。もし、供給量を少なめに公表して、「電力ないない神話」で停電の恐怖心を与え、原発維持の世論を作ろうという意図があれば、それは許されないと尾崎教授は述べている。　⇒　http://jp.wsj.com/Business-Companies/node_267534
6/18のマイブログで紹介した「原発のウソ」という本でも、火力と水力だけで日本のピーク電力需要は賄えると書かれている。また、昨日の国会の予算委員会でも新党日本の田中議員が同様の指摘をし、電力会社が電力供給量を正直に公表しているか、政府はチェックすべきと述べていた。事実はどうか分からないが、電力会社は原発なしで電力需要を賄えるとは決して言わないだろう。それを言えば、原発必要性の根拠がなくなるからだ。そこで、国民に15%の節電を要請して、そのお陰で、原発なしでも乗り切れたことにすれば、原発の必要性は維持されるので都合が良い。そのように勘繰りたくなる程、今の電力会社の言うことは信用できない。九州電力の今回の「やらせメール」問題は電力会社の体質を露呈したと言えるだろう。

被災地にメガソーラー

三井物産は東日本大震災の被災地（宮城、岩手、福島県など）に大規模太陽光発電所（メガソーラー）を今年度中にも着工する方向で候補地の自治体や東北電力と協議を進めているという。発電能力は計約10万kWで約3万世帯の電力を賄え、風が強い地点には風力発電の併設も検討しているという。東北地方の電力供給の安定化や雇用への貢献が期待される。菅首相が退陣条件の１つに上げ、物議を醸している「再生可能エネルギー特別措置法案」の成立の如何にかかわらず推進する方針という。●現行の太陽光発電の余剰分のみ電力会社が買取る制度では、住宅用は1kWh当たり42円、企業など非住宅用は発電能力が500kW未満の場合は40円、それ以上の大規模太陽光発電の場合は電力会社との交渉で決まり、8～12円程度と大幅に安くなるそうだ。再生可能エネルギー特別措置法案が成立すると、42円程度で全量買取する制度になる見通しという。　⇒　7/6読売新聞夕刊
再生可能エネルギーの積極的な導入を原子力発電に執着している電力会社に期待することはできないので、民間企業の活発な参入で普及が加速することが期待される。

最遠のクエーサー発見

欧州の研究チームが地球から約129億光年離れている中心に超巨大なブラックホールを持つクエーサーを発見したそうだ。チリにある欧州南天天文台（ESO）の大型望遠鏡VLTと、英国がハワイで運用している赤外線望遠鏡を使った5年間の観測で見つかったという。ビッグバンから約7億7000万年後にこの天体が発した光を捉えたことになり、これまでの最遠を1億光年上回るという。この天体のブラックホールの質量は太陽のおよそ20億倍もあるそうで、現在の一般的な理論では、超巨大なブラックホールは周囲から徐々に物質を吸い込みながら数十億年かけて形成されると考えられているため、どうして短期間に形成されたのかうまく説明できないそうだ。初期宇宙を調べる上で極めて重要だという。　⇒　http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/science-technology/2810069/7445122

脱原発、2050年の経済影響なし

東京大茂木准教授が電力会社の依頼を受けて実施した試算によると、原発を段階的に廃止し、その分を太陽光が代替する場合と原発はそのままで、太陽光が普及していく場合で、50年の国内総生産（GDP）は、ほぼ同じレベルになるそうだ。条件として、太陽光パネルを全て国内で生産し、未利用の土地を活用することを前提とする。大震災前の原発の平均発電量を得るには、1万平方kmの設置面積が必要だが、現存の耕作放棄地などを活用すれば可能という。また、電気料金については、20年代半ばに1kWh当たり0.6円上がるが、大量生産が実現する30年には元に戻ると分析したそうだ。　⇒　http://mainichi.jp/select/science/news/20110703k0000e020017000c.html
早くも、いろいろな試算が出てきた。

日本学術会議が20年後の電気料金を試算

エネルギー政策の議論に役立てることを狙い、選択肢として、原発の撤退から現状維持・推進まで６つの選択肢毎に、現状の電気料金（標準家庭で1カ月６千円）からどの程度増えるのか試算を纏めた（秋に最終報告）そうだ。それによると、原発を来夏までに全面停止の場合は、2030年時点で、2121円増、一方、従来方針通り、2030年までに原発依存度を50％まで拡大した場合は13円増という。また、寿命に達した原発から順次停止する場合は1748円増、原発に更新する場合は372円増という。　⇒　7/3読売新聞
今後の議論のために選択肢毎にコストを明確化することは重要だが、原発のコストは、試算する人/機関によって大きく乖離があり、現状でも原発より火力の方が安いという報告もある。（6/18マイブログ）　試算の際に、考慮した範囲や前提条件を明確化することが重要であろう。

ペットボトルの素材で放射線で光る樹脂

京都大や放射線医学総合研究所などのグループがペットボトルの素材を使って、放射線が当たると青く光るプラスティック樹脂の開発に成功したそうだ。これまで放射線検出器のセンサーに使われている樹脂と同等以上の能力を持ち、費用は1/10で済み、安価な検出器の開発が期待できるという。　⇒　http://www.asahi.com/science/update/0630/OSK201106290187.html
放射線検出器が1万円以下で買えるようになれば、爆発的に売れるだろう。早期、製品化を期待したい。

震災前に動物異変

震災前に動物異変
東日本大震災の直前に野生動物の異常行動に関する目撃証言が複数確認されており、消防庁も事例を収集しており、また、専門家は証言を集めて分析する必要があると指摘しているそうだ。証言１）震災当日の午前1時50分頃、公演で普段の3倍近い約50羽のカラスが聞いた事がないような鳴き声で「ギャー、ギャギャギャ」と飛び回っていたという。証言２）震災当日午前10時～正午頃、上空で普段は穏やかに飛んでいるトンビが数十羽、「ビーッ」「ビビビ」などとけたたましく、激しく争うような声を聞いたという。証言３）震災1週間前の3月4日、茨城県鹿嶋市の海岸で体長２～3mの小型クジラ（カズハゴンドウ）54頭が打上げらているのが発見されたという。同様の現象は、今年2月のニュージーランド大地震の前にも確認されており、現地報道によると、同国南西部の島で地震の数日前、107頭のゴンドウクジラが乗り上げたそうだ。●地震と動物の行動の関係は科学的には未解明だが、古くから継承されてきたという。例えば、岩手や茨城、千葉、山梨、愛知県などでは、「キジが騒ぐ（鳴く）と地震が起きる」と言われ、宮崎県串間市には「カラスが騒ぐと地震が来る」という口伝も残されているそうだ。消防庁は各地の言い伝えなどを収集し、「全国災害伝承情報」として同庁ホームページで公開しているそうだ。　⇒　http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/nation/20110702-567-OYT1T00504.html
以前、ナマズに地震予知能力があると言われていたが、今はどうなのだろうか？野生動物は電磁波などの異常を感じとっているという説もあるようだ。

沢、日本代表歴代最多得点を記録

サッカー女子W杯ドイツ大会で1日、「なでしこジャパン」はメキシコを4-0で破り、ベスト８進出（1次リーグ突破）を決めた。これは、1995年のスウェーデン大会に並ぶ快挙となる。また、沢がハットトリックと活躍し、代表通算得点を77に伸ばし、釜本氏の75を抜き、男女を通じて日本代表歴代最多得点記録を塗り替えた。　⇒　7/2読売新聞、　http://news.goo.ne.jp/article/jiji/sports/jiji-110701F365.html
準々決勝では強豪ブラジルとの対戦が決まっており、善戦を期待したい。