JCP市原時夫です

千葉県房総の睦沢町から、政治・経済・歴史・オペラ・うたごえを考えるgabuku@m12.alpha-net.ne.jp

もう、ハチャメチャな人生 だけど、愛すべき人 宇野千代 「私の文学的回想記」

2014年07月27日 | Weblog


 どこが、文学的回想なのか最後まで分かりませんでした。文学の手法やその深い意味を期待したのですが、期待以上というか、よこからパンチを食らったというような、作家 宇野千代さんの半生の本です。きちっと事実再確認をしないで、記憶で書かれているだけに、とにかくおもしろく、抗議されて後書きで訂正していますが、その訂正のしかたも、「自分にあきれてしまいました」というもので、天真爛漫というのでしょうか。
 とにかく驚きの連続です。突然 今東光との恋愛、それ以前に、代用教員時代の恋愛事件で教職を追われ、19歳で同棲・結婚その中で、尾崎士郎と同棲、結婚。東郷青児と同棲。北原武夫と結婚。一三回も家を建て、結婚だけで四回という内容が、書かれているのですが。
 どれも、思い詰めて、主体的に人生を切り開いていく、宇野千代さんの、実に、生活力のある、楽天的な、そして、芸術的才能溢れる人生が描かれています。
 広津和郎・室生犀星・萩原朔太郎などなど、当時の著名人が次から次へと登場し、え!え!と思っている間に読み終わってしまいました。
 とにかく、すごい人です。

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