
「雑誌「経済」で不破哲三さんが「マルクスと日本」探求の旅は終着点を迎えた」を書いています。
1981年に「資本論」でマルクスが日本のことを書いていることを紹介されており、そのこと自体が、マルクスの全面的な研究の深さを感じさせてくれたのですが、その元がオールコックの著書「大君の都」の日欧比較論ではないかという推論でした。
それから、30余2013年に「新メガ」編集作業者の天野光則さんがマルクスの当時の抜粋ノートから、この推論を否定。さらに、最近、研究者小田孝氏が、オールコックの比較論が、抜粋ノートの他の著書からも明らかになりました。
不破さんは、これらの比較論の元がペリーの著書にあり、当時の研究者の共通の認識であり、オールコックの著書とマルクスの関係という推論を取り下げました。
不破さんは、数多くの問題意識を常に持っており、5年10年かけあの時の問題提起は、これだったのかと気づくことが多々あります。時には今回のよう30年かけて解明されることもあるという研究者です。これまでも大谷禎之介さんが、重要な指摘をされたこともありますが、複数の研究者の方々が、マルクスに取り組んでおられることは素晴らしいと思います。
不破さんもお二人に「あらためて謝意を表するとともに」と書かれています。
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