JCP市原時夫です

千葉県房総の睦沢町から、政治・経済・歴史・オペラ・うたごえを考えるgabuku@m12.alpha-net.ne.jp

村上敏明(テノール)さんのコンサートと緊張

2016年07月17日 | Weblog

 昨日は、「村上敏明市民と市民が創るコンサート」の深い意味を感じた時でした。村上敏明氏と指揮の栗原大輔氏(大ちゃん)は、日本の地域から芸術・音楽を作り上げることを追求されているようです。
 地元の国田なつき氏(ソプラノ)の声は、側面・後ろにも響き、毎回、劇的な発展を遂げており、その才能を花開かせている努力のすごさと、それを見抜いた、村上・栗原氏の芸術性に驚嘆します。
 ピアノの新井薫氏は、普通のお母さんのイメージなのですが、様々な声楽家の力を引き出すすごい実力であり、今後さらに化けるのではないかと予感させる方です。
 合唱団は、村上敏明さん直々の指導を受けることができるという、他にはない特典を満喫したのですが、一瞬で一人一人の子供たちの特徴を把握して、力を引き出す指導は、一度ご覧あれです。
 合唱団の実力を見極め限界まで引き出し、力量を引き上げるその驚くべき指導性です。日常的な大ちゃん指導も同じなのですが、「美しく青きドナウ」などは大胆にも数日前に、ソリスト数名を決めて、本番で歌わせる、それに応える団員のものすごい努力と実力は感動ものです。
 会場の雰囲気を見て、合唱を進化させる指導は、音楽本来もつ即興性という意味を考えさせられますし、合唱団一人一人の日常的努力と一緒に作り上げる情熱、可能性を感じたのです。日常の実力を出せではないんです。本番は実力以上を出せなんですね。毎回、こんな、スリルと緊張感をもって臨む演奏会ってあるのだろうか。