私が、現在まで、物事を見る基本になっている最初に文献が、宮本顕治さんの、1961年、日本共産党が綱領を確定する第8回日本共産党党大会の時期の報告集「日本革命の展望」です。
これは、これは一革命政党の政治方針にとどまらず、社会をどう見るか、どう生きるべきかの根本について書かれています。
戦後、日本共産党はソ連の干渉によって、党が分裂させられており、その中で、日本と世界の見方、革命路線をめぐって様々な考え方があり、4年以上にわたる党内、議論をへて、この大会で綱領が確定されました。
宮本さんの各種報告等は、こうした、実践的な中で出されたものですが、それだけに、歴史を超えた示唆が数多くあると思います。
特に、「哲学者たちは、世界をさまざまに解釈したにすぎない。大切なことはしかしそれを変革することである」という立場に立つこと。
日本の・・・・現段階とその国際的位置づけは、・・・・・弁証法的に、すなわち全体的かつ発展的にとらえること」と述べています。
この、原則は現在も私の指針となっています。
この本を読んだのは、日付を見ると1973年8月26日私が、24歳の時だと言うことになります。本のメモを見ると「資本主義がこのままつづくか」「次の社会はどんな社会か」「その理由は、必然性は」との問題意識が書かれています。
これは、現在も続く問題意識ですが、この間の日本共産党の実践的・理論的な発展がかなり、応えてくれています。
不破哲三さんが、マルクル・エンゲルスの理論的・実践的な解明と、理論的な発展をすすめておられますが、その基本を、マルクスそのものの発展の中でとらえるとされていることが、社会主義論・革命論への大きな貢献となっている根本のような気がするのですが。