2006年11月8日のブログ記事一覧-ミューズの日記
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先日11月5日は午後3時から『服部修司ギター作品演奏会』~調和と癒しの世界~が開かれました。

服部さんはワンコイン講座『調弦法』や『初歩の和声学』でお馴染みの講師ですが、長年ギター曲の作曲に取り組んできており、その自作品は120曲近くに及びます。氏のHP「アンドレアスギター室内楽研究会」では楽譜を公開し、パソコンの自動演奏ながら音も確認できる様になっていますが、今回は初めて氏の作品を皆さんに生演奏で披露するという趣旨で開かれました。

先ずはゲストの吉本光男さんが練習曲集第1巻より第2番~21番の中で11曲、そして「ギタリストのメモランダム」より夕暮れの歌、悲しみのエチュードなどを情感たっぷりに演奏されました。吉本さんは長年セゴビア奏法を研究されているだけあってその音色には定評があります。ダイナミックにショー的な演奏をするのではなく美しい音に魂を込めて歌い上げます。
続いて作曲者自身による演奏で、練習曲集第2巻、第3巻から4曲、そして「ギタリストのメモランダム」よりArpegiata、草原の秋、せせらぎ、秋の想い、即興風エチュード第2番と披露されました。

服部さんの曲は短調の曲が多く、日本人の情緒に合うものばかりです。
ソルやジュリアーニがそうであったように、昔の常識・自作自演を行った訳です。創る楽しみ、弾く楽しみと倍楽しめていいですよね。羨ましい限りです。

そして第2部では作曲(者)と演奏(者)の境界についてと言うテーマで座談会を行いました。こう言うコンサートは珍しいですね。演奏と座談会。私が司会を務めさせて頂きました。作曲者から演奏者に自作品の演奏について「こう演奏して欲しい」と言う願望があるかどうか。「いや、私の場合はありません。一旦手を離れれば演奏者の解釈で自由に演奏してもらって結構です。」とか、いろいろな質問に答えていただきながら話が進みました。最後には聴衆からも質問が出て議論にも熱が入り閉会しました。


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