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紫草(日本ムラサキ)の記

日本ムラサキの紫根は輸入品に頼っています。薬用また、染料として国産紫根の生産普及、流通を期待しています。

紫草、発根の条件(認識不足)

2016-10-23 19:07:28 | ムラサキの栽培

 「細々と続く発根」
 紫草の種に潜む発根の仕組みは、単純では無い。
 一定の条件で多くの種が発根して、未発根の種がわずかであれば、
 残りは廃棄で終わる。
 
 未発根の種が半分以上もあれば、捨てるのは忍びない。
 種が乾いているので前夜水分補給のスプレーをする。
 一晩で根がこれだけ伸びた。ちょっと驚きである。


48粒が発根した種である。種の全量は1g 約150粒(小粒)である。
10/16  3粒
10/17  1粒
10/18  10粒
10/19  12粒
10/20  8粒
10/21  6粒
10/22  5粒
10/23  3粒 (前夜 霧をスプレー)
合計   48粒   32%  残量の方が多い(期待値の逆である)



これは、浮種で未熟種も多く、腐敗種も出て廃棄した種も多い
10/6〜18まで1〜2個ので合計15個であった。
10/19から発根が止まり、10/22に水分を補給してやると翌日1粒が発根する。

種の全体量は108粒であったが、沈下種は29粒(パック内で1粒発根)
28粒を砂に播く。
10/17  10
10/18   7
10/19   2
10/20   1
合計   20粒  71%  残量は8粒 この結果は良としたい。

ただ、浮種とした種から16個が発根した事は、浮種検査方法の再検討が必要となった。 


    「あれこれと てとしなをかえ まよいみち」



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紫草(日本ムラサキ)発根方法の見直し(続2)

2016-10-18 17:17:13 | ムラサキの栽培

 「スチロパール装置の発根結果」
  2日後には若干、微妙な変化を見て翌日を期待した。
 3日後早くも、好結果が出る。発根状態が表面に出て来た。
 砂を浅く掛けた想定内の結果である。

 この種は青桐の枝、落下被害で得た予期せぬ種である。
 その内、浮種検査で沈下した29粒の注目の種である。



 種への影響は予想通りで、期待通りの結果を得る。
 パック内発根で1粒が発根したのみで、変化なしとなり少々狼狽気味であった。
 この種の発根、発芽を見ないと浮種検査の根底が崩潰してしまう。
 10粒の発根を見る。更に翌日7粒が発根する。




 掘り出して、育苗ポットへ移して発芽を待つ事にする。
 別の列からもポツリポツリの発根あり。




 この装置では発芽までは、させない。発根までの装置である。
 発芽してしまうと根が長くなり移植が厄介となる。




 これは、パックの種の発根状況である。10粒が発根。
 このタイプのパックは不思議な事によく発芽する。
 根の先端部分が綿毛状になるのは、種を固定させる役目を持っている。
 パック内発根で、初めて観察出来た。当初カビかと思っていた。
 その後、生態観察で周囲の土粒を抱えている生育状況を見て、その役割を知る。 




 翌日の発根の種である。
 砂を浅く種に掛けたのは、この状態を確認したかった。
 深くすると、発根して根が長くなり、芽も出てしまう。



 同様な種を7個掘り出して育苗ポットへ移植する。
 28個の内、2日で計17個を育苗ポットに移した事になる。60%の発根率である。


    「やれやれと あんどひろがり ストレッチ」

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紫草(日本ムラサキ)発根方法の見直し(続)

2016-10-17 17:00:22 | ムラサキの栽培

 「パック内発根方法を変更」

  パック内発根のメリットは、種を播いて間違いなく発芽する事である。
 幾日待っても発芽しない、もどかしさの解消にあった。
 この秋、パック内の発根でも同じ経験をして、原点に戻る事にした。
  パック内は気温の変化が直接種に伝わり、発根の条件が保たれていないと判断。
  最低気温は確保しても最高気温までは制御できない装置を使っている。
 「スチロパール」の容器が最適であった事を思い出した。
 とりあえず、カップ焼きそばの空容器を使って赤玉土を4cm程入れて苗床とした。




 わずか1cmの溝を作り、川砂を流し込んでその上に種を並べる。
 この苗床は保温も効いて好都合である。





  根は先端から出るから、種を横向きに割れ筋を下にする。
  これは本命中の沈下種である。浮種ばかりがポツポツと発根していた。
 まだパック内で1個のみ発根しただけで、その後変化なし。




 種の先端を下に、「ヘタ」の方を上に並べて見た。
 かつて、根が地上に伸びる発根を経験している故である。




 並べた種の上に同じ砂を掛けて、種を播いた状態にする。
 今回、工夫した点は種を隠さない事にある。




 この状態で大丈夫と判断する。発根しなければ、種の回収も容易だ。



 もう1パック、未発芽の回収種があった。1列追加する。


「 おくのてを  おもいださせた  かんだんさ」
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紫草の種子、パック内発根方法、見直し?

2016-10-16 19:55:17 | ムラサキの栽培

「パック内発根、容器の見直し」
低温処理の種子をセットして10日近く経過。しかも変化無し。
別の容器では日毎に発根してるので、同じ容器を用意して移動する。



パックの容器、形態が違うのだが、差が出るとは思っても見なかった。
右のクリップで留めてある容器の発根が順調である。
左のタイプのパックで長らく続けて来たのだが、今回はさっぱりダメ。
勿論、原因不明であるが右のタイプの容器にあやかる事にして見た。




クリップを取って開けて見ると、また1個発根あり。
このパック内には未熟な浮種が沢山入っていたので、汚れがひどい。
それでも、発根数は多く1個、2個と日毎に変化あり10個は発根している。





このパックは既に10日を経るが全く変化の兆しが無い。
そっくり下のペーパー毎、移し替える。右は別のパックから。




何と翌朝1個に発根の兆しあり。続いて午後遅くには更に別の種も。
翌朝には3個を育苗ポットに移植する事が出来た。




何処かに違いがある筈だが、・・・不明。


「なにゆえと おもうすきまに なぞうまれ」

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紫草、害虫被害

2016-10-13 18:59:53 | ムラサキの栽培

 「益虫の置き土産」
 花に蝶は、お決まりの出来事であるが、お土産付きは困惑だ。
 生育の良くなかった栽培装置、開花時に蜘蛛が網を張り巡らし、虫を阻む。
 その網をくぐり抜けて、蝶が来たようである。

 紫草は虫媒花で、受粉作業は花を訪れる虫によって行われる。
 蜘蛛の除去をしたが、気付くのが遅かったようで、種の無い蕚片が目立つ。
 害虫被害と云うには、やや大げさであるが紫草の葉が食害に遭う。



 シジミ蝶の幼虫であろうか、未だ幼齢で定かではない。駆除後、忘れる。
 食害では無い。葉の変形と幼虫との関係は不明、卵が付いていて葉が変形?




 この状況まで気付かない事は、管理不足は否めない。
 何処かに潜んでいるのでは、と捜す程の事もなく、のっそりと主が目に入る。




 柔らかな上部の葉を食べて成育し、歯応えのある葉に身を移したようである。



 これは、シジミチョウではなくキチョウの幼虫と思われる。1ッ匹だけか?



 他には見つからず、取りあえず駆除をする。
 被害と云っても葉を食べられただけである。
 気温も急に下がり始め間もなく、葉が黄変する。
 種の実入りに影響があるとは思えない。
 
 むしろ、置き土産で注意喚起をしてくれたと言って良い。
 幾つかの受粉作業をして行った事に、感謝かも知れない。


    「おきみやげ あだうちあとに こうべたれ」


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