日中越境EC雑感

2008年に上海でたおばおに店を作るところから始めて、早もうすぐ10年。余りの変化に驚きの連続

中国人男性の虚弱化

2010-01-17 | 中国の社会・文化・歴史等
 2010年1月14日、中国青少年研究センターが中国の児童・生徒の知力や体力、体格などを調査した結果によると、男子のほうが女子より「軟弱化」していることが分かった。北京科技報が伝えた。

 同センターの孫雲暁(スン・ユンシャオ)副主任は、調査結果について、「中国の0歳~18歳の男子は学業、体格、心理、社会適応力などにおいて危機的な状況にある」と結論付けた。大学入試センター試験のトップクラスにおける割合は99年当時、男子66.2%、女子33.8%だったのが、08年にはそれぞれ 39.7%と60.3%に逆転。男子が有利とされる理系でも女子にかなわなくなっている。

 体格面でも、7歳~18歳の男子の身長は同年齢の日本人男子より平均2.54cmも低く、特に「国を挙げての一大事」だと強調された。都市部における肥満の割合も、85年の0.19%から05年には11.39%にまで増加。肺活量も20年で304ml低下した。

 心理面でも男子の弱さが際立った。北京児童医院が7年間に診察した1万9196人のうち、男子が69.19%を占めた。6歳~11歳では、男子の精神心理疾患数は女子の2倍に上った。好きな遊びについても「ゲーム」や「パソコン」と答える率が多く、体を使う遊びが身近でないことが浮き彫りとなった。

 記事は、中国の男子が「ひ弱」になったことについて、家庭における父親不在と女性教師の多さが主な原因だと指摘。特に、父親が子育てに積極的に参加し、手本を見せることが大切だと訴えた。(翻訳・編集/NN)http://news.livedoor.com/article/detail/4550341/

 上海人の若い男の情けなさは何度か紹介していますが、全国的にそうなんですね。ふっふっふ。。

 「小日本」(シャオリーベン)という言葉を中国人は良く使います。日本人はチビだというイメージが非常に強く、日本人を侮蔑する言葉なんですが、かなり一般的で、息子が言っていた保育園でもそういう言葉を日常的に陝西から言われていたとか、近所でも悪意はなさそうなんですが(幼児ですので小さいという意味もあるので)、良く「可愛い小日本」という言葉を聴かされます。

 中国は国が広いので、東北や山東は背が高いんですが、南にいけばいくほど低くなり、四川、湖南省、広東当たりだと東南アジアに近くなります。上海では、それでも背の高い人は結構いて、私の身長が182cmあるので日本人には見られません(そういえば、上海にいる日本人って年配の方が多いせいか、背の低い人が多いです)。それが平均身長で負けたというのはショックなのかもしれません。結構中国でも外見は重要なようで、ルックスもそうですが背の高さも特に男は重要みたいなんです(アメリカもそうですね、だからアジアに来る白人は白人にしてはチビが多い)。

 まぁ、日本でも若年層の体力の低下や、精神面の虚弱さが言われていますが、
中国は一人っ子政策が招いた超過保護の為にこうなってしまっているんですね。

 身近な例を挙げると、我が事務所には上海女性が3名(妻含め)、上海男性が2名働いています。粉ミルクやオムツの集荷の際、トラックから荷物を降ろして事務所まで運びますが、妻やもう一人の女性が2箱(20kg)もつのに、上海人の男性2名は1箱筒しか運ばないんです。女性が2箱持つのを見ても行動を変えないんですよね。私も2箱は持ちますしね。

 当然女性側は不満をもっています(ちなみに、男は32歳と25歳、女性は28と23)が、口には出していないですね。ただ、「上海人の男は駄目ね」と這いいます。まぁ上海人の男の情けなさと女性の強さは中国では有名です。女性はぶりっ子しながら、甘え上手。一方で結構しっかりしているんですね、家事は全く駄目な子が多いですけど。日本にいる在日の方から、私に対して、今の若い日本人は駄目といわれているが、それでもがんばっている奴はたくさんいる。でも上海じゃ皆腐っている、と話した事があります。

 おそらく、北京や広州等の大都市でも同じでしょう。もしかしたら全国的にそうなのかな?色々聞いていると、男の子はとにかくちやほやされて、何でも買い与えられ、詰め込み教育だけはさせる、という感じらしいですね。若い上海女性の数人から、「小さい頃は親戚中で男の子は可愛がられるのに、私は欲しい物は買ってもらえなかった」と聞きました。跡継ぎである男を重視する風習だからでしょう。

 上海なんて元々女性上位で、娘を欲しいと思う家庭が多いのにこうですから、とにかく男が欲しい地方はもっと甘やかすのかな?まぁ、日本も高度経済成長中の、団塊世代辺りから家庭教育が狂って行った様な気がします。そしてバブル世代か、団塊ジュニアの世代がモンスターペアレントですよね。でも中国では一人っ子政策の弊害が家庭教育にもでていますよね。小皇帝を懸念する中年中国人の言葉は10年以上前からありましたが、益々その傾向は強くなっているんですね。
 
 
コメント (4)
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2010年上海の繁栄はこのまま続くか

2010-01-17 | 中国経済関連
ダイヤモンド誌より:
・2010年の中国経済は、昨年に続く財政支出、5月の上海万博や11月の広州アジア競技大会とイベント主導で伸びる消費を背景に、昨年より高い成長になるだろうといわれている。

・しかし万博会場を見ると、パビリオン建設もままならず、開幕までに工事が完了するかも疑問の状況。また、万博のテーマが未だに決まっていない。チケットも1枚160元(約2150円)と安くは無いために売れ行きは決して良くない模様。

・メディアでは、上海の消費は好調で、12月31日から1月1日にかけての2日間で上海の小売100社の販売額は15億元(約201億円)に達し、前年比で37.6%の成長となった。売上げトップは旧ネクステージヤオハンの第一八佰伴で、この2日間で3億8280万元(約51.3億円)を売り上げたと報道されている。しかし、これは年末クリスマスセールによる半額割引の効果である。一方、実際に購入している人はそれほど多くなく、月収1万元(約13.4万円)を超えるホワイトカラーにとっても百貨店での買い物は手が届かない。もっぱらネット販売の「陶宝」に頼るのが実態。

・メディアでは消費の好調さを伝えるが、名門大学の新卒生も就職先が決まらず就職不況は未だに続いている。また、サラリーマンも、交通費手当や通信費手当、住宅手当、昼食手当を給料の一部とみなし、個人所得税を課税するという政策に不満が高まっている。中国では支給する基本給の額面を低くし、その分手当てを厚くすることで個人所得税の課税から逃れるケースが多く、その対策として生まれた措置だ。しかし、金融危機以降、給料は上がらないどころか、手当てまでも課税されたことから、消費は守りに入ったままだ。

・中国では春節が正月なために、本格的な年越しムードは日増しに高まるが、ボーナスはまだら模様だ。良いのは金融と不動産業界だけで、その他の業界は苦戦が続き、ボーナスカットのところもあれば、無支給のところも多い。

・上海株価総合指数もぱっとしない。五輪を前にしても上がらなかった株価、これに失望した市民を前に、万博効果はあまり説得力がないようだ。

・そんな折、上海市の不動産市場がガタリと崩れた。三が日の不動産取引は上海市で168戸、宝山区に限れば、1月1日から3日にかけての販売戸数はわずか68戸となった。1日の平均販売戸数は150~200戸、09年12月の最高取引戸数は500戸を数える日もあったにもかかわらずだ。市場に流通する中古物件も減った。一部の不動産オーナーが売却を手控えたためだ。

・背景にあるのは09年末に出たいくつかの政策だ。
 1 普通住宅(90平米以下)についての金利は1戸目のみならず、2戸目の取得についても1%の優遇金利が認められたが、新政策では2戸目での優遇は認められず、また1戸目の取得についても「初めての購入」であることの証明書を提出しなければならなくなった。
 2 普通住宅(90平米以下)の条件を満たせば、満2年で売却する場合、売買金額に対する課税はゼロであったのが、2010年1月1日から「満2年」から「満5年」に変更となった。また、5年未満で売却した場合は取得価格と譲渡価格の差額に5.55%が課税される。非普通住宅(90平米~140平米)は5年未満の譲渡については売買金額に対し5.55%が、5年超の物件については差額金額の5.55%が課税されることとなった。

勤労者世帯の平均的年収の6倍が適当とされる不動産価格がいまや18~20倍にもなっている、という背景はある
http://diamond.jp/series/china_report/10042/

 不動産については、まぁ、何時どの程度下落して、その影響が実体経済にどこまで及ぶか、というだけなので深くは言及しません。まぁ誰でも知っている事ですから。

 消費はどうなんでしょうね?社会消費小売の政府発表の統計数字が正しいか同化なんだと思います。百貨店は、上記のヤオハンとか久光もお客さんがそんなに多いわけじゃないですよね。多分顧客は法人の贈答品市場じゃないかと思っています。

 年末セールは毎年様々なデパートで行っていて、半額って言うのは当たり前です(記事に書かれていますけど、200元かったら100元の百貨店券がもらえる)。だから、昨年比の増加であるなら単純に信用して良いんじゃないかと思いますけど。うちも嫁が久しぶりに洋服を沢山買ったほか、店舗で販売している商品もメーカーの仕入れ値より安くなる物に関しては、デパートで買って販売しました。まぁ、デパートのこういうセールに参加するのは企業側の自由のようで、ナイキ等の有名ブランドは参加しないか、しても30%程度の割引。実力が無い所は半額セールに参加ということで、実際にはメーカーがその割引分を負担する仕組みになっているようです。

 就職の状況はだいぶ改善してきたと思うんですけど。もちろん、ハードルは高くなっていますけどね。消費もなぁ、別に周りを見ている限り落ち込んでいるとは思えないです。

 不動産はね。賃貸市場に入るのは外国人と外地の出身者で上海人は入らない。賃貸需要を遥かに上回る物件の供給がなされてしまった。まぁ、当然価格が落ちるのは当たり前。不動産の政策は以前行われていた物が復活したに過ぎません。

 まぁ、いずれにしろ当面の中国の大きな懸念点ですね
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