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日中越境EC雑感

2008年に上海でたおばおに店を作るところから始めて、早もうすぐ10年。余りの変化に驚きの連続

中国のアフィリエイト広告は宝の山

2010-06-29 | 中国EC事情・淘宝
ご紹介が遅くなりましたが、日系企業で唯一の在上海ネット広告代理店アドウェイズの清水総経理の、中国ネット広告事情の記事がダイヤモンドに掲載されています。今月からビジネス系は有料ブログに移管したのでそっちにと思ったのですが、面白くもありこちらでご紹介します。

・アドウェイズは、2003年12月にオフショア開発を目的に上海に進出。その翌年、2004年4月に清水氏が赴任したのをきっかけにネット広告事業を始めた。

・当時の中国のネット広告は純抗告主体でアフィリエートは無かった。そこで2005年からアフィリエートサービスを展開。当時はサービスの概念から顧客に説明する必要があったが、順調に業績を伸ばし、クライアントの7割が中国企業で、日系は2割しかない。

・ネット広告のトレンドは、当初は日本が2年は進んでいたが、今はアメリカから直接中国に入るために日本より早い場合もある。一例としてSNSゲームの「開心牧場」(日本のサンシャイン牧場。中国のサラリーマンの大半が参加しているといわれ、内のスタッフも昼休みに遊んでいます。)があり、中国から日本に進出した。

・中国のネット広告は、純広告、リスティング広告、アフィリエイト広告の3つが主流。「土豆網」「優酷網」など、中国のネットユーザーの8割以上が利用していると言われている動画広告が増えているのも特徴。

・ブログよりBBSが主流の中国では、BBS上で口コミを喚起するということも盛んに行なわれている。

・「人人網」「開心網」といったSNSや、地図検索と連動して広告を表示する丁丁网(www.ddmap.com)、やウィジット(ニュース、メールなどユーザーが必要な情報が常時更新されるウィンドウ)なども新しいネット広告メディアとして注目を集めている。

・ネット広告市場としては、日本の市場規模は約7000億円に対し、中国は約3000億円と言われている。但し、日本の7000億円の中には媒体費用だけでなく、広告制作費も含まれているので、実質的には中国はすでに日本の半分以上の市場規模があるだろう。また、モバイル広告が未成熟なために、今後は中国が日本を抜く日もそう遠くはないと思う

アフィリエイトは、広告を載せた時点ではなく、その後に発生する成果に応じて課金される成功報酬型の広告ですので、中国人の志向に合った広告だと思う。アフィリエイト広告事業では、顧客にいかに多くのメディアオプションを提供できるか、いかに顧客ニーズに合う効果的なメディアミックスを提供できるかが勝負となる。但し、日本以上にネットメディアが多く(約300万サイト以上と言われる)、アフィリエート先も法人、個人が混合しており、かつ新しいメディアが出てくるので、新しいメディアの開拓などはかなり大変。

 弊社では、顧客営業と同じ規模のリソースを、メディア営業にも投入しているが、この手間が参入障壁にもなっていると思う。

・顧客が広告を出す目的は、「ブランディング(ブランド認知)」と「販売促進」の2つに集約されます。実際に顧客の商売に直接つながるのは「販売促進」の方ですが、「ブランディング」を疎かにすると、世界の強豪がひしめく中国ではうまくいきません。

 広告単価が日本と同等以上となる中国の場合、ゼロからブランディングを行なうためには、(感覚的な数字だが)少なくとも毎月1000万円、年間1 億2000万円くらいカネを使わなければ、成功はおぼつかないでしょう。

 例として、アドウェイズ社の顧客である
・中国B2CNo1の「京東商城」: エレベーターの動画広告やバスラッピングなどのマスメディアを有効に使ってブランディングを行ない、それにプラスする形で弊社のアフィリエイト広告で売り上げを稼いでいます。

・日経に紹介された、洋服専業ネットNo1noVancl: ブランド認知のための純広告とアフィリエイト広告の両方に、おカネをかけています(確か年間60億円ですか)。

・中国のネット広告で、日本とは違う特色として、地域性がある。中国は広いので、ターゲットを上海だけ、北京だけというように一部の地域に絞るのが特徴。
もう1つは、日本と比べて、中国はまだまだネット接続のスピードが遅い為、開くのに30秒もかかってユーザーに見てもらえないフラッシュのカッコいいサイトよりも、テキストだけでもストレスなく見れるサイトの方が、今の中国には合っている。

・中国のモバイルネットユーザー比率は、20%程度と言われており、携帯広告はまだこれから。上海などの大都市では、日本と同じように地下鉄、バスで通勤する習慣がありますので、3Gモバイル通信が本格化する今後は、モバイルでネットを利用する人は増えてくるはずです。

・中国法人の運営ですが、現在社員は68名。半分が新卒。日本本社が社長の方針で家族主義な企業を作るという文化を持っており、中国でも同様に経営している。4半期に一度、全社員が参加する運動会などのイベントを開催したり、社員の誕生日のお祝いに自社デザイナーがデザインしたTシャツをプレゼントしたり、毎朝の朝礼で同僚のよいところを褒め合うなどの活動も行なっています。
http://diamond.jp/articles/-/8285

 清水さんはアドウェイズに入社してからかなり早い段階で上海に一人で放り込まれたと伺いました、まだ若いのですが謙虚な人で、でもしっかりとした方で、ネット関連とはいえ広告系に強くない私にとっては色々教えてもらう先生の一人でもあります。

 記事に記されていますが、
・5年前は日本の方が進んでいたネット広告も、今では中国の方が先行する場合がある(ネット広告だけに限らないです。特にサービス産業に関しては。この辺日本企業の勘違いがはなはだしい分野かな)。

・広告投資額が結構かかる。日本である程度認知されていても中国で認知度がゼロなら、ゼロからのブランディングがいる(中小企業には敷居が高いですが、これも勘違い企業が多い分野です)。
 広告費の概念ですが、付け加えるとリアル店舗での商品の露出も広告費の一環として考える必要がある。

・サイト構築の注意点やBBSの有効性は過去ブログでもコメントしていますが、専門家が見ても同じですね。これも実際に中国国内に拠点を置かないとその重要性が見えないのでしょう。日本から中国向けのサービスはいい加減な物も散見します。

・アフィリエートは実際にそのようなんですね。単にアフィリ広告として使うだけではないアフィリ先の使い方もあり、それで成功しているサイトもあります。僕らもタオバオ内で試行錯誤中ですが、手間はかかるけど重要な分野です。唯、サイトと商品のブランド次第ですが、結構とられるんですよね。しょうがないですが。。

・家族経営はよさげですね。会社に伺ったらボーリングやバトミントン大会のトーナメント表が掲げられていました。昔いたコンサル会社でも、一度そういう活動した事ありますが、結構社員旅行とか好きですしね(組織に対する考え方次第で態度は異なりますけど)。
 
・日本企業で中国ネット広告に進出した企業は結構、中国企業を買収するという形で入ったところがあるのですが苦戦しているみたいです。やっぱり日本人はこういう形でゼロから自分で立ち上げる方が良いのでしょうね。顧客の7割が中国系という企業は実は非常に少ないはずなんです。日系のサービス産業の多くは、日本企業からの課金だけをしているので、実は実際には中国の事何も知らない会社が多いんですね(法律や会計などの表面の制度はしっている。でも運用面で実はその辺をどう逃げているかとか、ちょっとやばいけど実戦的な方法)。そしてこういう会社のフィードバックを受けても、結局表面しか見えないからよく市場がわからないという事になるのですね。その点では、アドウェイズには強みがあり、実は私もネタを拾いに行かせてもらっている唯一の日系企業です(他にも元日本企業とかで面白いところがあります)。

 彼らの競合は百度と書いていますが、まぁ同業だと台湾系、今後は進歩する中国系とかになるのでしょうね。日本企業向け支援にとどまらず今後も頑張ってほしい企業です。

 アドウェイズさんを含む広告関連(ネットに限らず)に関しては、広告費が高いという声も実は聞いています。当然中小企業さんの意見なんですよね。年間1億というと敷居は高いですね。でもこれはネットだけじゃなくメデイァ広告を含めてと考えればこんな物は必要でしょう。こういう中小企業に対するブランディングやプロモーションをどうするかが今の上海では穴の分野かとも思います。でも。。お金が無ければブランディングができないというのは反面事実で、その場合。

・地方都市からはじめる。広告代は同じだが、実店舗を何件か構えて、クリック&モルタルで行く。当然時間はかかるが、気長に色々口コミを図りながら取り組む。だと思います。この場合、投資額が2千万円から3千万円で事業が立ち上がる可能性がある(贅沢はできませんよ)。地方なので競争が緩いからという期待を込めてです。出店コスト詳しくないので。でも日本人の人件費などは除いています。

・上海でも同じなんですが、店舗コストと人件費が結構高いので、かなり安めに言っても店舗と人件費(日本人除く)で最低年間1千万円、活動費やイベント、ネット運営でやっぱりもう1千万円は必要じゃないかな。となると2ー3年で5-6千万円程度は最低必要な気がします。日本人の人件費抜きですし、もし高級ブランド志向でいこうとしたらこれじゃ無理です。プラスが日本人の人件費や出張費+在庫(日本からの全ての物流コスト含む)。やっぱ1億円程度は立ち上げコストが最低必要じゃないかな。

・個人でやる場合??
 何をするか次第ですが、生活費は悲惨な生活を送らなくても年間150万円程度あれば十分です。東京の3分の1で住みますよね。その点ではハードルは低いですね。
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中国EC・ビジネスセミナーにでます

2010-06-28 | 中国EC事情・淘宝
 ダイヤモンド誌とターゲットメディア主催の「タオバオ徹底解剖 中国EC・ビジネスセミナーで、講演者として参加させていただく事になりました。

http://drc.diamond.co.jp/ec2/

 ヤフータオバオは、現段階では価格面や翻訳面で色々課題がありますが、非常に興味のあるサービスで、お話を聞けるのは私にとっても勉強になります。

 私の方は、時間が限られていますのでどこまでお話できるかわかりませんが、自社サイトの顧客がどういうものなのか、彼らが求めている物は何か。そして、一部しかご紹介できないでしょうが、日本企業にとってのタオバオの使い方の参考事例をご紹介するつもりです。

 昨年から俄かにタオバオが注目されています。そして、本当はタオバオを良く理解していない(中国ビジネスを)人がいろいろタオバオに関してコメントをだされたり、意味不明のサービスを提供しだしています。

 タオバオというモールは色々問題があるのですが、それでも使い道はたくさんあり、日本企業でもユニクロとは別な形態でタオバオを上手く活用している成功事例はあるのです。

 ご興味がある方は、ご参加ください
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上海人。「誠実さ」なんてクソ喰らえ?!

2010-06-27 | 中国の社会・文化・歴史等
「誠実さ」なんてクソ喰らえ?!上海人の9割「誠実=損」と回答

 上海市政協社会法制委員会が上海市民を対象に、『誠実さ』、『誠意』について行った調査によると、市民の間では「誠実・誠意といった言葉が『バカを見る』『損をする』ことの代名詞」となっていることが分かった。環球網が伝えた。

 上海市内のスーパーやデパートでは、いたるところでさまざまな販促POPを見かけることができるが、消費者がいざ商品を購入しようとすると、「販促割引は適用されない」と告げられることが多々あるという。

 上海市の質監部門が市内の大型スーパー20店を対象に行った包装食品の重量に関する調査によると、重量に『ごまかし』がなかった商品はわずか68.4%であった。記事では、不合格だったスーパーでは計量を意図的に低く抑えているケースが多いと報じた。

 調査結果によれば、上海市民の44.2%が「人びとの誠実さは5年前に比べて低下した」と回答したほか、90.2%が「誠実さや誠意は『バカを見る』、『損をする』ことにつながる」と回答した。記事では、「上海市民の間ではうそをつくこと、誠実でないことのほうが良いことがあるとの認識が生まれており、社会を不誠実なものとする悪循環となっている」とした。

 この調査結果に対し、上海市政協委員の游〓鍵(〓は門構えに「虫」)氏は、「社会で信用が軽視される原因は、誠実である人間は得るべき利益を得ることができず、不誠実な人間は罰せられるどころか、逆に利益を得ている現状があるからである」と指摘している。
http://news.livedoor.com/article/detail/4850097/

→中国と日本のビジネス環境のもっとも大きな違いは何か?

 といろいろな方から聞かれますが、中国は「不信用社会」と答えています。正直上海がメインで活動していますから、全ての中国人が信用できないか?といわれればそんな事はないかもしれないとも答えています。

 少なくとも上海にいて、妻とその家族の思考を見る限り、家族でさえ一部の人しか信用できない。そして、日本以上に密接な関係のはずの、その同じ家族の中でもだます人も居る。こういうことを現実に目にしていますので、単純に中国関連で「あの人は信用できる」、「彼はそんな事をするはずが無い」という日本人の言葉を聴くたびにせせら笑っています。

 本当に多いのですよ、中国人を簡単に信用する人。もちろん、こんな言葉を相手に投げかければ、中国人は「日本人は中国人を信用しない。人種差別だ」みたいな発言をします。これ、ブラフなんですよね。

 そして、確かに信用できる人も居るのだろうとは思います(妻以外だと、前職時代喧嘩した人で現在接点は無いですが、1名信用できる人だったんだなと思わされる人がいます。でも結構年配で日本国籍取得者ですが)。

 まぁこの記事は上海の社会問題の一つでしょうが、「誠実」は日本人の得意とする分野ですね。確かに誠実さは大事ですが、あまりにも馬鹿正直だと鴨にされてしまう。そして、この記事に記載されている市場の実態と、消費者の心理をを踏まえた上でマーケティングしないと、容易には成功しない。

 いるんですよ、中国人信頼しきっている人。長く付き合わないと見えないですけど。。

 北京や東北、山東辺りはどうなんですかね?南方(福建、広東、香港)は上海と同じだと確信しているのですけど。でも中国人の意見聞かなきゃわかんないですね。
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また同期性が無くなった

2010-06-26 | その他
<訃報>関根祥人さん50歳=能楽師シテ方観世流

2010年06月23日13時11分 / 提供:毎日新聞
毎日新聞
 関根祥人さん50歳(せきね・よしと=能楽師シテ方観世流、能楽協会常務理事)22日、急性大動脈解離のため死去。葬儀は7月3日午後1時、東京都文京区大塚5の40の1の護国寺桂昌殿。喪主は妻治美さん。98年に「道成寺」で芸術祭新人賞。上海万博に招かれ、12日に「船弁慶」のシテを舞ったばかりだった。

→高校大学の同級だったのですが、残念です。確か最近上海に来てたはずで、広告見て思い出したのですけど。まさかこういう報道を目にするとは。。

 高校に入って初めて知ったのですが、学習院って能と狂言の家の子は下から学習院のパターンが多いようなんです。葬儀委員長の観世君も高校は同期で確か芸大に進んだのです。他にもやはり数年前に無くなった狂言の野村君と、宝生流の金井君がこの世界の人でした。この年で二人目というのは他にはわからないストレスもあるのかもしれません。

 関根君って、高校大学サッカー部なんですが、彼がいた時は結構強くて東京で3位になったんですよね。彼ともう一人東君が東京の国体代表に選ばれて驚いた事があります。その割りに、性格的にはおとなしい感じで結構人気あったのですけど。それに今では人間国宝になられていたのですね。凄いなぁ。。。

 ご冥福をお祈りするだけです。

 山屋なので、若い頃から知人の死には色々直面してきましたが、年齢を感じますね。
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中国でも離婚が増加

2010-06-25 | 中国の社会・文化・歴史等
 唐李さんというテレビキャスターが、映画監督と結婚して10年後に離婚したそうですが、理由はだんながマザコンだったからとの事。

 昨年中国の離婚件数は171万にも及び、2008年に比べて16万も増えたそうです。結婚件数と比べると20%にも及ぶそうですね。累計ベースでは、1000件当たり1.85%とまだまだ少ないのですが、1985年が0.4%だったので3倍になっているようです。

 何でも以前は、中国で離婚するには勤務先や居住区の委員会の書面による許可が必要で、それが崩壊した家庭をそのまま継続させる事につながっていたようです。でも、だんだん経済的に豊かになり女性の経済的な独立が進んできた事が、離婚率の高まりにつながっているそうです。
 
http://www.linkedin.com/news?viewArticle=&articleID=137622722&gid=46978&articleURL=http%3A%2F%2Fwww.shanghaibizlawyer.com%2F%3Fp%3D60%26a%3Dview%26r%3D540&urlhash=ezvR&trk=news_discuss

 昨今の労働者の昇給ストにしろ、離婚率の高まりにしろ、ある程度経済的に豊かになってくるとどこも同じようになるのですね。韓国はかなり保守的な国という印象がありましたが、日本以上に少子化で、離婚率も高まっています。それに女性もかなり解放的になってきたとも聞きます。

 中国の場合、男性があまりにも甘やかされて教育されているので、一般に仕事の面では女性の方が優秀といわれています。だから、この傾向はもっと強くなると思うんですね。身近にも奥さんの方が給与が高い上海人いますし。自分自身もふと気づけば紐のような生活になっていますし。。

 うーん。人の子というよりわが身の心配をしないといかんかな。

 離婚が増えるとどうなるんでしょ?この記事は弁護士事務所のもので、弁護士は儲かる。後は?ペットとかですかね。消費は増えるでしょうね。想像ですけど、農民よりホワイトカラーの方が離婚率は数段高いと思うんですね。そうすると経済的に豊かで独立心の高い(日本人以上)女性軍が生まれるんですよね。
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日本人は年功序列がすき?

2010-06-23 | 日本・日系企業
 年収1000万円のビジネスマンに聞いた「あなたは市場価値をどれぐらい意識していますか?」

ビズリーチ年収1000万円研究所では、年収1000万円以上のビジネスパーソンに対してさまざまなアンケートを取り、“年収1000万円を稼ぐビジネスパーソンの考え方”を調査しています。
http://news.livedoor.com/topics/detail/4839407/

 なんて記事があったのですが、びっくりしたのが半数以上が年功序列の会社で働きたいというところ。。

 調査対象がはっきりわかりませんが、年収1千万円以上の方は、おそらく今でも旧態依然とした大企業の社員が多く、そういう企業では当然年齢が高い事からこういう数字が出てきたのでしょうね。

 正直日本に住んでいると年収1千万円程度ではあまり高収入という感じはしませんでした。税金や社会保険がかなり取られますし、一方低所得者向けの社会福祉が無いので、実質的な所得面で年収5-6百万円と1千万円の格差は4百万円の差ではなく2百万円程度の感じがするんです。だから、年収1千万円=高所得者とは言いがたいのですけど。。

 半数以上が年功序列を好むというのは、世界的に見ても珍しいのじゃないだろうか?というか、年功序列の会社なら、対して努力しなくても年収1千万円程度にはいけるという緩い社会の裏返しか(あくまでも大企業に入社する事)。

 個人的には考えられないなぁ。。

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LAで出会った「幸せな店」

2010-06-22 | 中国経済関連
中国とは全く関係の無い話ですが、LA時代に気に入っていたハンバーグやが日経ビジネスに載っていました。


 冒頭に今の若者の嗜好として東京嗜好が薄くなっている。そして、企業という物は地方で創業し、東京に進出し、そして海外に出ようとする。一方で、あまりにも急激な成長はリバウンドをもたらす。東京も既に飽和状態で憧れの対象でもなく、今後ビジネスや個人は何を目指すべきか。

 著者は2008年から約1年間、カリフォルニアのLA(ロサンゼルス)に暮らしました。そこで見つけたのは、「In-N-Out」というハンバーガー・ファストフード店です。その企業理念は、事業拡張はせずに、あくまで地元カリフォルニアで愛されるハンバーガーを作り続けることにありました。

 そして実際、カリフォルニアでは大人気のハンバーガー・ショップです。ほかの地域での出店やグローバル進出はせず、ファミリービジネスとして頑なにその基本方針を守り続けています。そして、In-N-Outの店内はどこも大変賑わっているだけでなく、そこで働いている人も食べている人も何かとても幸せそうなのです。メニューはハンバーガーとダブルバーガーなど3種類しかない超シンプルな構成。冷凍物ではなく、生のジャガイモをスライスして作られるフレンチフライは確かにひと味違うものになっています。

 もう1社「アメーバ・ミュージック」というレコード屋さんも紹介されています。グローバルを目指したタワーレコードと対照的に紹介されています。

 締めとして、小さい企業でも地元の人に愛される事も重要だ。ビジネスの在り方を考え直すべき時代が来ている。「地元」を選ぶ若い世代には、長い歴史に育まれた暮らしや文化に敬意を持ちながら、新しい地元を創っていただきたい。そして、小さくても、そこで暮らす人達に勇気や誇り、喜びを与えてあげられるような仕事。そういう仕事をするためには、慣れ親しんだ地元から一度飛び出してみること、東京のような大都市や海外で孤独を体験してみることも有用だということを付け加えさせていただきます。

 これからは,大は小を兼ねない。大きければ大きいほど問題も大きくなるのです。そして大きければ大きいほど、実は誰も幸せにはできないのかもしれませ
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20100609/214849/?P=2

 In-&-Outって、10年前でも既に人気店でした。そして、日本の商社がアプローチしたのですが、海外進出の意思はないということで謝絶されたと聞いています。アメリカでもカリフォルニア限定とされていますが、お隣のカジノがあるラスベガスとそのネバタ州には幾つか当時も出店していました。

 カリフォルニアから出ない理由が、おいしい牛肉を素早くデリバリーするには地域の拡大はできない、というものでした。日経の記事にも書かれていますけど、マックより全然上手いです。というか、カリフォルニアに関して言えばマックは安い、まずいという印象しかありません。他にもファットバーガーとかおいしい所ありましたので。

 記事の内容については、是非なんともいえないです。地元に根付いた企業は日本にもたくさんありますよね。そして、カリフォルニア州はその州だけで世界7-8位程度かな?確かイタリア1国と同じレベルの経済規模があり、人口も3千万人以上と首都圏レベルの規模です。逆に言えば、日本国内では首都圏を除き同じ規模の経済は期待できないという事ですね。あっちはシリコンバレーとかも抱えていますので、格差はもっと大きいかな。メキシコ人も、世界のITエンジニアも流入してくるので活気がある。

 急激な成長が破綻をもたらすとか、大が小を兼ねないと言うのは非常に良くわかりますし、記事を読んでそうかなと納得する反面、年寄りが増加して人が減る。そして資源もカリフォルニアに比べればハイテクもコンテンツも乏しそうな日本で同じ事をしてたら先細りになるんじゃないかな。

 結局日本は、国家としてはかなり貧乏なんですよね。石油もその他の資源も現状維持だけでも輸入に頼らなきゃいけないので、その為のお金は外から稼がなきゃどうしようもない。稼げなくなったら江戸時代に逆戻りか?まぁ、それはそれで人の生活という面では幸せかもしれないですけど。

 と思うのですが。。
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魚市場で見たもの

2010-06-21 | 上海ライフ・子育て
 先日銅川路と言う東京で言えば築地のような魚市場に食事に行きました。日本人からも車で15分程度に有り、築地と違って何故か港からみたら上海市中心部をよこふぎる場所にあるのですが、魚屋さんが並んでいて、壮観でもあります。

 まぁ、過去にも何度もいったことのあるところなんですが、路沿いの魚屋さんで適当に好きなものを買い、それをもってレストランに入ると、1品比較的安い調理料で料理してくれますので、結構重宝します。

 魚といえば日本の方が当然種類も豊富で上手いですし、一般的な中国料理に出てくる魚は川魚のために全般に泥臭いのですが、ここで食べるとかなり上手いです。車庫の天ぷらとか、たこも中華風傷めとかにして、食材は日本が上手いけど、料理方法は中国の方が格段に進化しているなと思わされます。

 さてさて、まぁこの国では当たり前の事なんですけど、いやだなと思った事。。

 魚屋でシャコを買ったのですけど、生簀にいるんですが死んでいるのが底の方に混じっているんですね。生きているやつを選ぶんですけど、店員は網ですくって纏めて入れようとして、嫁が

「だめじゃない、之死んでる」

 とわめいて次から次へと死んでいる奴を取り出していき、隣の魚の生簀に放り投げていきます。

 嫌々、4分の1位は死んでいるんですよね。

 まぁ、彼女が全部自分で手でとった選んだのですけど、見ていると隣の生簀にいれた死んだ車庫をまた同じ生簀に戻しているですね。生簀の上の方では生きているシャコがぴちぴちはねているのですけど、下の方は死んで寝ているのが一杯・

 でも、見えても解んないですよ。

 まぁ、中国で物買うなら全部自分の目で見て選ばなきゃならない

 そうなんです。そして、これがECの限界点でも有りますね。

 日本だと人をだましたのが解ると袋叩きにあうじゃないですか。でも中国ではだまされた奴が馬鹿なんです。

 最近日本企業何社かと接してきて、こりゃあかんわという会社を何件かみました。日本と同じ経営を中国で行うんですね。世間相場を無視した給与水準、年功序列、一方で大半の業務を中国人に任せて自分は何も出来ない日本人駐在員。

 そりゃ、不正おきますよ。。そして、それじゃ会社やめずにいるよ。

 だって、冷静に考えると、何かで強烈なモチベ-ションを起こせていない限り、相場より安い給与で働く人間は、無能か、不正行為をして稼いでいるか、副業しているか。

 それしかないというか、それが当たり前なんですよここの人。

 なんでタオバオに工場横流し品が沢山あるか解った気がします。社員とグルなんですね。そしたらばれないようにするしね。 
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病院がこわい―高額なのに不適切治療も

2010-06-18 | 中国の社会・文化・歴史等
<日本人が見た中国>病院がこわい―高額なのに不適切治療も

と題して。。

 中国の病院はこわい。前金を払わないと診察も受けさせてもらえないし、必ずしも適切な治療を受けられるわけではない。医療従事者にもモラルが欠けている。

 大分前のことだが、ガラスでケガをした。指を切っただけなのだが、傷が深かったのか血が噴き出てきて止まらなかったので、クレジットカードと現金10万円と人民元1000元をカバンに突っ込んで、大学病院へ駆け込んだ。

 中国の病院は全て前払い制で、お金を払わないことには診て貰えない。また、治療費も総じて高く患者を悩ませる。中国に医療保険制度が無いわけではないが、あったところでやっぱり手持ちの現金が無いとどうにもならない。「金が無いなら仕方ないだろ」で済ませてしまう医療従事者も多い。患者から見ればひどい仕打ちでしかないが、病院側から見れば、「人道的にはひどいかもしれないが、人口抑制に一役買っているから、合理的」で、OKなんだろう。たぶん。

 どこの国でも医者や病院というのは、「おまえの生死を握っているんだぞ」と言わんばかりの態度が目につくが、中国の場合はそれが特に目に余る。おまけに中国の場合、必ずしも適切な治療を受けられるわけではないので、どうにも許せない。おまけに、人格に問題があるのでは?と疑いたくなるような人間が、偉そうにしていたりする。医者とは、信用商売でもあるというのに。生涯、中国人のいいかげんさを指摘し続けた魯迅が、今も苦々しい顔をしていることだろう。「俺があれだけ言ったのに、やっぱり中国人はいいかげんだ。」と。

 中国人だって、中国の病院のひどさを身にしみてよく分かっている。帝王切開をすれば、子供の顔まで切ってくれるし、「歯が欠けた」と歯医者に行けば、虫歯の治療跡をしげしげと眺めて、「俺こんなに上手くできないな。ハハハ」と笑い飛ばしてくれる。そんなのもあってか、中国人はやたらと「西洋医学はダメだ」とこき下ろし、「中国医学こそ世界一の医学」と中国賞賛に走る。本当に悪いのは西洋医学でなく、中国の病院であり、中国の医者である、ということには目を向けないまま……。(八木幸代/25歳/中国在住7年/自由業)
http://news.livedoor.com/article/detail/4791448/

 中国の病院は記事に記載されているように前金制なので、実際にお金がないと治療は受けられません。

 医療保険も政府や国営企業、大手の企業などでは本人の給与から天引きされる保険料と、それと同額の政府のお金が積み立てられる形態になっており、その積み立て限度額を超えると自己負担になります。日本の場合、高額治療に関しては医療保険が付保されますが、そういう仕組みが無いために中国では難病の場合はお金持ち以外は治療を受けられません。

 医療費が高いか?

 これはケースバイケースで、日本の医療費は自動的に3割負担になっているからそう思うだけじゃないかな。総じて純粋な中国系の病院の費用は日本より安いです。

 あ、駐在員さん向けの病院は高いです。そりゃ外国人の医者に僻地手当てし払ってきてもらっていれば当たり前ですね。一方で、アメリカから来ている医者の質は悪いと聞きました。日本のお医者さんは勤務医の給与は高いといっても知れていますが、アメリカの医者って滅茶苦茶高給ですし、最先端医療の本場ですから、よっぽどボランティア精神のない人はわざわざ中国に来るわけない。つまり、出来が悪くて本国で稼げないから来るんだ。と中国のお医者さんは言っています。個人的な体験としてもなんとなく同意しています。

 医者の態度はそんなに大きいかな?少なくとも僕の知っている限り日本と同じじゃないかな。当たり外れはあるでしょう。技術的にはやはり日本のほうが安心はできると思います。帝王切開については、日本では産科が崩壊していますし、自然分娩が当たり前なので帝王切開が当たり前の中国の方が慣れているとも聞きますけど、どうなんでしょう。

 一ついえるのは、今の中国の医療制度は日本以上に金儲け主義である事。

 だから、本当に必要な医療行為なのかどうか疑問の残る事は多いです。
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グローバル・スタンダードが通じない中国

2010-06-17 | 中国経済関連
朝鮮日報の記事だそうですが、

 グローバル・スタンダードが通じない中国と題して。

 中国の自動車メーカー、吉利汽車は、世界の自動車業界ではひよこのような存在にすぎない。中国での市場シェアは4%で、やっと10位圏内に入る規模だ。吉利汽車の昨年の売上高は24億ドル(約2240億円)で、ボルボの124億ドル(約1兆1600億円)の5分の1にも満たない。さらに、吉利汽車はボルボの買収費用18億ドル(約1680億円)に加え、9億ドル(約840億円)を追加投資する意向を示した。つまり、年間売上高を上回る投資を行うことになる。
 
 自動車業界では、国際的な合併・買収(M&A)の成功例がほとんどない。しかし、吉利汽車の背後には中国政府が存在している。中国の国有銀行が「賭け金」を提供し、工業情報化相が買収契約の締結式にも出席した。海外市場が駄目でも中国国内市場の販売台数を昨年の3万台から2015年までに20万-30万台に増やすと宣言ており、中国の内需市場でボルボの再生を図れると考えている。

 中国は今や「世界の工場」であると同時に「世界の市場」でもある。自動車をはじめとする消費財の需要が爆発的に伸びており、高速鉄道、原子力発電などインフラ整備も世界で最も活発だ。改革開放30年間の高度成長で中産階級が大きく増えた上、世界的な金融危機で中国政府が強力な内需拡大策を取っているおかげだ。

 中国市場の巨大化に伴い、世界経済や外国企業もその恩恵を受ける。しかし、払うべき代償も大きい。ドイツのシーメンスがサウジアラビアでの高速鉄道事業の単独入札を放棄し、中国のコンソーシアムに合流したのが好例だ。中国は高速鉄道の建設が韓国より10年遅れた。しかし、既にサウジアラビアやベネズエラで高速鉄道事業を受注する成果を上げた。中国での高速鉄道建設に参加した先進国のメーカーから半ば強引に技術供与を受けた結果だ。韓国が海外で初受注を目指すブラジルの高速鉄道事業も中国の攻勢で先行きが不透明だ。原子力発電分野でも今後同じことが起きるだろう。

 先進国は「中国が外国の高速鉄道技術を盗み、海外受注に乗り出している」と批判するが、これといった対応策はない。中国の自動車業界が露骨なコピー車種を売りさばいても、先進国のメーカーが手をこまぬいているのと同じだ。法的手段を講じても補償を得るのは困難な上、中国市場を失いかねないからだ。

 中国の経済的地位が高まり、市場の力が強まる中、グローバル・スタンダードが通じない中国経済の不公正さが一種の「チャイニーズ・スタンダード」となってきており、その傾向は強まる一方だ。それが世界経済の新たな火種となっている。http://news.livedoor.com/article/detail/4749994/

 中国の関しては確かにその通りですが、韓国の高速鉄道って、誰が開発したんでしょうね??液晶や半導体も、それなりに努力はしてきたのは事実ですが、日本の技術者が確立したのじゃないでしょうか?大体経済危機のたびにウォンと円の為替を30%近く落としやがる。

 目くそ鼻くそを笑うの類じゃないか。。

 しかしまぁ、中国は頭痛の種ではありますね。

 
コメント
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