日中越境EC雑感

2008年に上海でたおばおに店を作るところから始めて、早もうすぐ10年。余りの変化に驚きの連続

けっこうすぐれもの中国市場進出の入門書

2011-05-16 | 中国関連書籍書評
中国ビジネスは大連を狙え!―北京・上海はリスクが高い!中国ビジネス初心者が最小リスクで儲かる成功法則
クリエーター情報なし
アルマット


 著者の荒木さんとは昨年知り合い、僕の主宰していた中国市場販売実践会のメンバーの方です。初めて面識をいただいたのが、私が東京にいて時間が空いたときに、いきなり京都から新横浜駅までいらっしゃったんですね。腰は低く礼儀正しい方なんですが、その行動力には驚かされました。

 その後も、荒木さんが関西で行われている中国進出関連のセミナーの講師に呼んでいただいたりしており、今度本を出版されると伺い、インタビューに対応させていただきました(巻末に掲載されていました、ありがとうございます)。


 ご本人の中国での拠点が大連にあるのですが、私が上海で実践してきた結果として、資本の少ない企業であれば中国市場は地方都市からはいるほうが良いのじゃないかというお話を二人でさせていただいていたのですが、この本がそういう趣旨で書かれています。


 表題は大連となっていますが、寧波や丹東も紹介されています。

 まずこの本で良いと思ったのは、私自身もそうなんですが中国関連の業務に従事していると、当たり前すぎて見落としてしまうことに関して、初めて中国の市場に進出しようとする人にとって丁寧に説明されていること。また、中国の市場という点に関しても、比較的新しい情報が提供されていること。

 僕が実践会を開催していろいろ情報を提供していたのですが、難しすぎるというご意見を何度か頂戴していました。荒木さんはその辺の見せ方が非常に一般向けにされていて、アーこういう見せ方ってあるな、と逆に学ばせていただきました、

 東日本震災の風評被害の影響もあり、短期的には日本から中国市場への進出は困難さを高めた様に感じていますが、やはりお隣の中国はまだまだ市場としては魅力的なことには変わりないように思います。帰国してみれば、中国市場に関する本がまたいくつか出版されていますね。でも、自分が紹介されたとか、荒木さんが友人だとかを置いといても、今から中国に進出したいという中小企業経営者や、中国の事を知らないけど興味のある人には、最初に読む入門書としては一番良い本に仕上がっていると思っています。


 さて、進出都市に関しては個人的にはいくつか補足があります。荒木さんは、蘇州、青島、シンセン、寧波、大連を評判の良い年とあげ、後者の2都市を特に推薦しています。おおむね同意するのですが、

 北京--上海よりは進出コストは安くなるようです。華僑の藩士ですので日本人とは条件が異なるかも知れませんが、一等地の商業施設出店料は上海の半分くらいだったと最近聞きました。また、北京人は金持ちが多く、この本に描かれる大連の人とにた消費行動をとるようです。やり方次第で投資額1億円はいらないかも

上海--大企業ならやはり上海からというのはありです。但しすべてのコストが非常に高い。数億円の投資は必要だと思います。チェーン全国展開を目指す拠点、中国全土を狙うでも拠点としての位置づけとみるべきだろうか。大連と比べ、市場規模は10倍はあるはずです。但し競争はこの本に書かれている通り中国最凶!人もケチ。日本人が住みたがるから、まずは上海からになっているのが実態じゃないだろうか。私は、妻が上海人だからここにいるだけで、ビジネス環境のみを追求するなら荒木さん同様大連とか、北京に行きたいです。日本人向けビジネスは、ちょっと前なら北京が最高だったそうです。

 シンセン-ここは香港の経済圏に入りますので、華南地区進出ならまずは香港から。これは広州、東莞等も含みます。

 香港--中国市場を狙う場合、香港からはいるのがベストかなという気がしています。日本の流行も香港経由で中国に入っているように思うからです。まぁ、お金があるなら、香港から北へ、大連や北京から南へという動きもありかな。但し香港もコストは高いですよね。地場代も人件費も。そういう意味では中小企業向きではないかも。

 青島、威海--この辺海もあるしいいところです。課題は韓国資本が山の様に入ってきており、彼らとの競争は激しいでしょう。


 全然知られていないけど個人的に興味のある町

 フホホト、パオトウ  内モンゴルなんですが所得は非常に高い。チェーン店でこの辺に出店していたり、中国人から
            こっちで小売りやるから商品降ろしてくれと持ちかけられたこともある。但し行ったことはな
            いので保証はしない。

 鄭州         日本人の知人から指摘された河南省省都。人口が多い、今後の発展が見込める

 中国の都市別一人当たりGHPって、一般に日本人は知らないですよね。この本に一部大都市が載っていますが、油田のある大慶等、資源の出る都市は上海より高い。この辺は調べたほうが良いですね。実際にその年を見て市場を見る必要はありますが、お金持ちは確実にいる。そしてそれをフォローするサービスは少ないはず。


 しかし大連か。。良いな、美人多そうだし、3回行ったことありますが、まぁ良い感じです。中小企業が少ない資本で出るなら確かに狙いどころでしょう。但し、市場規模そのものはおそらく広島とか仙台程度の規模が良いところだと思いますので、早い者勝ちでしょうね。

 大連からはいって東北、もしくは北京、天津、山東というのは良さげですね。個人的には私も移りたい。

 上海で幾つか実験を始めようと思っていますが、上手くいったら大連に出店出したいな。。



 
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4 コメント

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Unknown (ぱんぷる)
2011-05-17 12:39:35
こんにちわ。
このブログ好きですよ~。
日本で中国男性と仲良くなったのですが、話せば話すほど、見た目は似ているけれど全く違う民族だと実感、一緒にはなれない~と悩んでます。
(まだ付き合ってもいないのに・・)
中国のこと 中国人のこと 学ばせてください。
よろしくお願いいたします。
返信する
ありがとうございます (うし)
2011-05-19 00:46:34
 はい、中国人の配偶者は難しい面が沢山あります。個人的に嫁にはいろいろ感謝していますが、子供ができた時の国と国との問題で、嫁というより嫁の親との隠れたバトルあり。
 情は熱いのですが、かなり頓珍漢なところあり。
 本気で上海が世界一の都市と思っているところもまた困り者。
 結婚という意味では日本人とはあまりにも異なりますし、まず食生活が日本人の体には悪いですから、寿命は縮める事保証します。
男女で見方も変わるかもしれませんけけど。10代だと日中ギャップはかなり少ないように思いますが
返信する
Unknown (投機家D)
2011-05-20 18:57:35
ぱんぷるサンへ

中国人に関して
ttp://yutakarlson.blogspot.com/2009/12/blog-post_11.html

ttp://uskeizai.com/

韓国人に関して
ttp://belier.cocolog-nifty.com/blog/

ttp://www.youtube.com/watch?v=J53DISMjHuc

余計なことかもしれませんが、そろそろ日本人は平和ボケから目が覚めないとだめっぽですよ^^;;

日本のマスコミ(新聞)と電通は、中国、韓国(朝鮮人)に乗っ取られてる状態なので、信じない方がいいです。




返信する
これは偏見ですよ (うし)
2011-05-21 00:12:00
 中国人も韓国人もかすもいればいい奴もいる。と個人的には思っています。在日にも、韓国、中国にもいたので親しい子もいますので。

 メディアは乗っ取られているというより、御用組合兼、大衆迎合ではないかと。ここを見れば優秀な人もいます。でも、当方が吸収できるものを持っている人は少ないとは思っていますが。

 中国の不動産は笑えました。在日韓国人のutubeは、単に焼きいれればいいじゃないですか、どうにでもできるでしょ、数多いんですし。本当にむかついたなら。まぁ暴走族の件かレベルの話が在日だからこうなったのかという印象を受けました。

 あ、反発でるかな。。

 まぁ日本人が同じことを韓国や中国でやれば確実に袋叩きです、相手が僕を中国人と思っている状況でも、取っ組み合いがこじれて、危うく妻ともども10人くらいに袋にそうなったこともありますンで。そういう意味で日本は平和ですね本当に。同じ状況が日本で起きたら僕ならやります、バカと言われても。その時の恐怖とうらみはらさないと。子供が見て覚えていますので。
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