首相「政府による口先介入、望ましくない」

　鳩山由紀夫首相は８日午前、菅直人副総理・財務相が７日の就任会見で外国為替相場の水準に言及したことについて「政府としては基本的に、為替に関しては少なくとも言及すべきではない、私はそう思っている」と批判した。首相公邸前で記者団に語った。

　首相は「為替というのは安定が望ましく、急激な変動は望ましくない」と述べ、政府による口先介入などで為替相場が急激に変動するのは好ましくないとの認識を示した。その上で「菅氏は『経済界としては』という思いで話したことだと思う」と指摘した。

　財務相は７日の就任の記者会見で為替相場について「本当なら答えない方がいい」と断りながらも「経済界では１ドル＝90円台半ばが適切という見方が多い。もう少し円安の方向に進めばいいと思っている」と発言。「適切な水準になるよう努力しなければならない」とも語っていた。 (11:26)http://www.nikkei.co.jp/news/main/20100108AT3S0800C08012010.html
　
　だそうですが、経済の世界に身をおいている個人としては、腹立ちますね。

　政府の機能って、国防と外交が最低責任だと思いますが、資源が無くて貿易をしないと単独では生きていけない日本の貧乏さを考えると、為替政策を含む通商政策って、日本政府に求められる非常に大きな役割じゃないですかね？自国だけで自給自足でやっていこうとすると、人口3-4千万人しか食わせられない国土だと思うんですが。

　ようやく、民主党政権に様々な非難の声も出ていますし、あのまま自民党がだらだら政権握っていてもしょうがないんですけど、どうも鳩山さんって国家を背負っているという気概も、方向性も全く見えないんですよね。この発言も報道だけではニュアンスが見えませんが、責任放棄の発言に聞こえてしまいます。

　はっきり言って、政権になう能力が無いならないで、さっさと認めてほっぽり出せば良いのに。結局の所、日本の野党は自民党の非難しかしていなかったので、ビジョンなんて持ち合わせていないんですよね。

　でも、こういう体質は政府だけじゃなくて、日本には蔓延しているんじゃないでしょうか。企業でも評論家が妙に経営陣にあがれてしまい、実行する人がなかなかそこまでいけない。ビジョンを立てる人と実行する人は機能が異なるというのは事実で、実行ばかりしていると大局が見れなくなりますが、お絵かきばかりしていると現場が見なくなって、結局書いた絵は餅にしかすぎなくなり、誰も実行しないかできない。バランスが取れていないんじゃないかな。

アメリカ永住権を求める中国の金持ち

　中国のお金持ちは、アメリカのグリ－ンカ－ド獲得を目指している。っていう題の記事がありました。

　アメリカでも、会社を作って米国人を何人か雇用すれば投資家ビザが取得できるんですが、2009年はそういう人が昨年の倍の1,000名になったそうです。目的は、子女へより良い教育を与えい、とか、もっとビジネスの機会を求めたいというものですが、どうも騙される人もいるという話ですね。資産が１千万元（1.3億円）以上の人だけが投資ビザ取得の対象になるそうです。

　記事によれば、50万ドル以上投資するだけでビザが出る仕組みがあり、アメリカには投資促進を行う地域センタ－が70もあるそうです。この投資額も、5年以内に投資家に戻す、という話だそうですが。損失が発生した場合のリスクをどちらが負うのかは明確ではないとのこと。どうもアメリカの地方政府の資金調達の一環として、投資の見返りにビザを支給するように見えます。

　北京にもアメリカ移民の代理店が76あるそうですが、移民が成功すると移民者からその手数料が10万元入るほか、3-6万ドルのキックバックがアメリカ側から入るそうです。

　この記事の出所忘れちゃったんですが、移民希望の中国人のお金持ちが、アメリカの地方政府と、中国の代理店にお金を騙し取られている、という警鐘の内容なんですが。。

　新聞でも雑誌でも、アメリカにとどまらず、オ－ストラリアやカナダへの移民申請の広告ってたくさん見かけます。日本じゃ考えられないですよね。もちろん、日本人もアメリカやヨ－ロッパに住みたがる人は少数ではないですし、かくいう私もカリフォルニアは大好きです。

　中国の資産1.3億円のお金持ちの平均年齢は、まだ39歳ですからね。そういう人たちが中国ではなく、アメリカのビザや、永住権を求めているというのが、この国の一面を良く示していると思いました。