日中越境EC雑感

2008年に上海でたおばおに店を作るところから始めて、早もうすぐ10年。余りの変化に驚きの連続

香港の売春婦保護

2006-10-31 | 中国の社会・文化・歴史等
 香港の新聞を見ていたところ、売春婦を保護するか否かが議論になっていました。元々香港では売春自体は違法ではないそうですが、マッサ-ジのお客さんと売春してはいけませんとか、彼女達が使う場所の代金を大家さんが政府に徴収されるとかの制限があるそうです。

 記事の中では、ニュ-ジ-ランドやオ-ストラリアのサウスウェ-ルズでは買収運河合法化された。それにならい、彼女達に対する偏見を無くし、立派な職業として社会保障も与えましょうというものです。

 そうはいっても、政治家達も売春婦を支援する事により選挙の時の票が落ちる事を懸念していて中々決まらないとか。いずれにしても日本はまだ違法ですよね。まぁ世界最古の職業の一つといわれ、世界中どこにでもある職業と考えれば、それを仕事と看做して彼女達を保護するのは妥当な方向性だと思います。

 でも、中国じゃありえないでしょうね。上海市内だけでもカラオケ屋さん以外に床屋さんとかマッサ-ジ屋さんとかいて、実数はとてつもない人数になるでしょうから。。
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香港の日本料理屋さん

2006-10-24 | 日本・日系企業
 昨日久々に香港に行き、監査法人の日本人マネージャー、O先生と居酒屋で色々話した後にシンセンに入ってきました。

 香港は、ご存知のように中華料理が世界一美味しいといわれるところですので、今まで日本料理屋には行ったことがありませんでした。会計士さんの案内で「吉」というチャムサッツイの駅の近所の店に行ったのですが、美味しい。。上海の日本料理や行っても生わさびが出てきた記憶が無いのですが(あまり高いところに行ってないからかもしれません)、香港では当然の様に出てくるとの事。あの緑色の奇怪に辛い人工わさびの味に閉口することも無く楽しむことが出来ました。
 この店には、昔懐かしいハムかつとか、小さな赤いソーセージがあったのですが、二人してこんなものも日本から空輸しているんだ、店の拘りだね等と話を弾ませました。

 我々で共通したのは、中国側がいかに香港の機能を本土にとりこもうとしても、4-5年の範囲じゃむりだよね。20-30年単位が必要なんじゃない?とか中国企業の成長は素晴らしいけど、研究開発に力もいれず、日本に追いつくことは無く終わるんじゃない?とかの話題に盛り上がっていました。ちょっとびっくりしたのは、彼によると中国で圧倒的な経済力を誇る香港のGDPは、何と滋賀県と同じレベルだそうです。国がでかいので、既に日本の半分程度のGDPになっているはずですが、一都市というレベルで見ると、まだまだそんなものなのですね。

 日本が勝手にこけることが無ければ、国全体のGDPサイズは中国が日本を抜く事は確実でしょうが、国力として日本を上回る可能性は非常に低いだろうというのが共通した見解でしたね。

 ちなみにこの会計士さんは、京大出身!、それだけでも会計士にしては珍しいのですが、4大監査法人から香港法人に出港した後、一旦日本に帰国したのですが、香港の面白さに引かれて妻子を日本において一人で現地採用扱いで元の監査法人の香港法人に入社したそうです。一般的な現地採用の方ほどではないにしても、贅沢暮らしができる立場を忘れて香港で働く先生には、ああ、あの硬くて真面目なだけが取り柄の公認会計士にもこういう人が居るのだと認識を変えさせられました。応援したくなります。
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Mr. China

2006-10-22 | 中国関連書籍書評
Mr. China

Constable and Robinson

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 またまた洋書ですいません。唯、上海に来て思うのは、日本語共同通信やNNA社が地元新聞の記事のサマリ-を編集して、ほぼ一日遅れでニュ-スを得られるほか、一般的なフリ-ペ-パ-は種類は多いもののビジネス上有益な情報を提供している雑誌は極めて限られているのが現状です。一方英語の日刊新聞は2紙あり、習慣で経済記事をまとめたものもありますので、地元の情報を知るには、中国語が出来ない分英語では結構補えます。日本語はやはりマイナ-な言語なのですね。業界関係に関する本も、ネット系やVC系に関しては英語なら豊富とはいえないまでも幾つかの本が出ています。

 本書の副題は、ヲ-ルストリ-トのイギリス人バンカ-400万ドルの資金を中国に投資した苦労話、となっています。実はまだ半分くらいしか読んでいないのですが、何回かに分けてご紹介します。日本の本でも失敗談を見る事がありますが、主に投資側がもっと慎重にすれば良かったんじゃないかと思う事例が多いです(留学生に全てを任せて投資したとか)。この本の事例は、まともに投資をしても、中国には日本人の想像を絶するリスクがあることをあからさまに描いており、貴重だと思いました。

 主人公は、エ-ル大学卒業後、ウォ-ル街で働き、ハ-バ-ドビジネススク-ルを卒業と、絵に描いたようなエリ-トなのですが、何故か天安門事件の直後、多分34歳の時に2年間北京に留学して中国語を学んだそうです。中国語を生かしてアンダ-センに入社して中国と牛関連の仕事を香港でした後、シニアのインベストメントバンカ-と組み、アメリカで中国投資ファンドを中国各地に投資をしたお話です。

 ファンドレイズ前に100日間で100ヶ所の工場を回ってくるというタフネスさ、1994年時点で中国の成長を見越して先を見ながら自動車工場が有望であると長春の自動車部品工場に投資する経緯など、さすが本場の投資銀行家はすごいなぁと思わされます。しなしながら、投資後の投資先管理は想像を絶する苦労を強いられたようで、日本で色々出版されている中国投資失敗話を髣髴されます。唯、日本の場合は事前のスタディや提携先、投資先のデュ-デリジェンスが非常に甘いのですが、その辺をしっかり踏まえたうえでも信じられない事が起きるようです。ちなみに彼らの投資方針として、かならず株式(有限公司の場合は持分)のマジョリティ(51%以上)は確保したそうです。

 ・ハルビンの工場長が無能な為に首にして新任の工場長を派遣したが、当該工場長解雇決議の為の役員会に、投資受け入れ先側の役員全員が出席せず、実質的に解雇できない状態が長期間にわたって続いた。その間、旧工場長と新工場長の二人が工場内でそれぞれ指示を出したので、工場の中が混乱して業績が大幅に落ちた。最終的には中央政府関係のコネも使って何とか解雇したそうですけど。

 ・珠海の総経理が米国出張中に行方不明になった。色々探したが手がかりが無かった処、銀行から巨額の支払いの通知が来て資金を持ち逃げした事が分かった。本来一定限度額以上の資金の支払いは、北京にある投資会社側の承認が無ければ動かせないのだが、銀行側のマネ-ジャ-が総経理と共謀しており、米国にも行して戻らなくなっていた。投資会社側が役所の汚職取締り約のところを訪問すると、逆に車と巨額のコミッションを要求された。香港警察の協力で、香港にある総経理のぺ-パ-会社を操作したところ、様々な書類がでてきた。逃亡した総経理は、政府関係にも相当なリベ-トを払っており、おそらくそれにより地元政府の協力が得られないものと考えられた。尚、投資先の会社は、会社資産を担保に上記の銀行から借り入れを興していたが、総経理がそれも持ち逃げしており、銀行から貸付金返済を求められた。上記、東不正には銀行側の人間も共謀していると主張したが、裁判所は受け入れなかった。


つづく。。。
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現地法人のITシステム

2006-10-20 | 中国ビジネス関連
 来週はまた香港とシンセンにいかなければなりません。学校の同窓会が月曜にあるので、上海にいたかったのですが。。
 出張の最大の目的は、監査法人とシンセンの会社の売上計上システムのシステム監査に関する打合せです。何でもキャリアと我々の会社のデ-タベ-スを共用して売上を計算するシステムなのですが、不具合があるそうで、それで毎月の会計上の売上(国際会計基準です。


※この記事の続きは有料となります⇒中国市場進出/販売実践会

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China CEO

2006-10-19 | 中国関連書籍書評
China CEO: Voices of Experience from 20 International Business Leaders

John Wiley & Sons Inc

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 中国に進出している大手外資系企業の現地法人CEO, 総経理、20人にインタビュ-して、中国ビジネスで向き合う困難な点と彼らの対策をまとめた本です。英文なんですけど、日本語に翻訳されないんですかね?実際に中国で働いている人は、ほとんど同じ問題に直面していますので、本書に書かれていることは珍しいものではなく、大企業がとった解決策が参考になる位だと思いますが、ゴ本社様で中国を管理している人には絶対読んでもらいたいですね。
 20人のCEOの中に、日本企業はソニ-の川崎三と言う方が出てくるだけです。後は、GE, GM, コカコ-ラ等錚々たる企業の方ばかりです。面白いのは、彼らは中国の生活をエンジョイしているようです(まぁ、欧米企業の海外駐在員に対する手当は、日本の銀行以上に手厚いので、相当に恵まれた生活を送っているのだろうと想像しますけど)。唯、その最大の理由は仕事の面白さだそうで、やはり急成長している中国市場は誰にでも魅力的なのだと再確認しました。
 内容は、見出しとして以下の通りです。興味のある方は是非一読を進めます。

1.中国で成功するマネ-ジャ-の資質
2.中国人社員の管理
3.ビジネスパ-トナ-(合弁先、サプライヤ-、流通業者等)との付き合い方
4.本社とのコミュニケ-ション
5.競争相手との直面
6.知的所有権侵害問題
7.中国消費者との対応
8.中国政府(中央・地方)との対応
9.中国の生活
10.結論
 
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売掛金、人材

2006-10-17 | 中国ビジネス関連
 中国事業を行っている日本企業はどこでも悩みは共通しています。優秀な人材の採用と確保、厳しい競争、売掛金の回収等等。。。日本企業に限らず欧米企業もまぁ同じようなもので、英語関係の資料を見ていると悩みは一緒だなぁと思います。


※この記事の続きは有料となります⇒中国市場進出/販売実践会


 
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中国の農民とワ-カ-

2006-10-15 | 中国の社会・文化・歴史等
 農民調査の紹介をしたところで追加に思うことを記載します。

 一般的に中国に居住する日本人で、実際に農村まで行った事のある人は非常に少ないと思います。ボランティアに参加している人か、彼女が農村出身で実家を訪れた時暗いでは無いでしょうか。私自身は、観光地の周辺を見る事はありますが、実際に農家を訪れた経験はありません。

 上海にいますと、上海人が外地人という言葉を頻繁に使い地方出身者を小ばかにしている姿をよく見かけます。確かに外地出身者の大半は向上のワ-カ-やレストラン等の給仕等で所謂単純労働出身者が多く、給与も低く服装もぱっとしない人が多いです。また、上海駅の周辺が典型ですが、スリや泥棒も外地人が多いようです。
 一方では外地出身のホワイトカラ-層は上海人を馬鹿にしております(反発だと思いますが)。上海で本当に金持ちなのは大半が外地出身者と良く耳にしますし、民間企業の社長も外地の人の方が多いように思います。上海は既に比較的豊かなので、日本人同様サラリ-マンが向いているのでしょう。一方日系企業だけでなく、大手の中国企業でも、上海出身者は給与だけは要求するのに働かない、との事で営業系は地方出身者の比率が既に50%を超えたと複数の会社から聞きました。

 話を戻して、確かに中国の農民は悲惨な最活を送っている人が多いと思います。カラオケやスナックで働いている女性も大半が地方の農民出身者で要望も関係するのか上海でも安徽省と四川省出身者を良く見かけます。上海に来た経緯は色々あるようですが、まぁ日本でも東京に着たがる人が多いのと同じで、格差は日本どころじゃ無いですからね。

 農村問題、農民問題は中国の最大の課題という事で、今の温家宝首相はその改善を強く主張しているそうですが、逆に農村がある程度豊かになったら中国はどうなるのでしょうか?今はある程度発展してきたから何とかなるかもしれませんが、結局のところ、9億人のとんでもない貧困層が安い人件費で働くから外資系企業が中国に進出し、輸出産業が成り立っているのですよね。人民元が切りあがっていき、農村がユタが出出稼ぎに行く必要が無くなれば、生産拠点としての中国の魅力は無くなり、技術面では立ち遅れた今の中国では成長ドライバ-がなくなってしまうという矛盾を抱えてしまいます。

 都市住民も、大多数は安い外地農民の管理者として職を得ており、当地のホワイトカラ-は自分の肉体を使う仕事をさげすむ文化がありますので、今更ワ-カ-仕事などしないと思います。

 農民は悲惨だ、でも農民が豊かになったら国家経済がなりたつ段階には来ていない。全く中国は難しい国です。

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中国農民調査

2006-10-15 | 中国関連書籍書評
中国農民調査

文藝春秋

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 本の題名で検索したところ、39の書籍がでてきました。日本でも中国の農民問題、農村問題は注目されているのですね。一つには昨年の反日運動に関連し、また、反中国の意識から中国の抱える大きな問題点を指摘して興味を引く本も中にはあるのだろうと推測します。

 本書は、まだ今の嫁と知合った頃、嫁が街頭にある偽者書籍屋(リヤカ-に本を積んで行商している姿を上海でも多くみかけます。全てコピ-商品で、当然本屋で買うより安く買えます。大連の駅前では、上海より大規模で多種類の本を販売しています)でこの本を見つけて買っていった時なので、既に2年以上前になると思います。04年1月に発刊され、直ぐに発禁処分を受けたそうなので、まだ出版されてさほど時間のたっていない時ですね。嫁が読了後に農民は本当に可愛そうだ、泣けてくると発言した記憶があります。

 昨年日本でも翻訳版が発刊されたのは知っていたのですが、香港の古本屋で見つけて読んでみました。著者が、上海から比較的近い安徽省のいくつかの農村を訪れ、過去表に出た問題を追跡調査した記録が載っています。人権など認められていないような農民の姿、中央政府が躍起になって改善しようとしても、自分の利益のみ考えて中央政府の指示を無視する地方官僚群、国家財政と地方財政における租税徴収システムの課題など、色々な問題が掲載されています。
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水煮西遊記

2006-10-10 | 中国関連書籍書評
水煮西遊記

日本能率協会マネジメントセンター

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 以前紹介しました水煮三国志の姉妹本です。続き物に良くあるように、この本に関して言えば、中国ビジネスを勉強するのに役にたつとは思えません。経営書というより、西遊記のおさらいをしながら読み物として読む分には面白いです。

 三蔵法師、孫悟空、猪八戒、沙悟浄の4人の主人公が、会社組織における様々な人間のキャラクタ-を代表しており、この4つの人格の中でチ-ムワ-クをどう形作っていくかという流れになっています。自分がこのキャラの誰に相当するかを考えてみればよいようです。私の場合は、どうも猿のご孫悟空のようですね。。。

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起業家の本質

2006-10-10 | 中国関連書籍書評
起業家の本質

英治出版

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 今回の旅行中に読んだ本です。For Entrepreneurs Only, 起業家だけが読め、と副題がついていますが、VCとか金融系の人も読むべき本ですね。
 本書の中で起業家とは、所謂中小企業のオ-ナ-ではなく、自己実現の為に、常に急成長を目指し、仕事本位のハ-ドワ-カ-という提議がされています。著者がインク(1990年代後半、ベンチャ-企業の紹介をしている本としてアメリカではネット企業仲間に読まれていました。2000年のネットバブル崩壊で、本が年々薄くなってきましたが、まだ日本の洋書屋にいっても見れます)の発行者ですが、元々は自分で代理店事業を展開していたそうです。

 起業から、会社の成長過程における起業家(経営者)に求められる能力、それにどう対応するかなどが書かれており、興味深いです。解説にも書いていますが、日本に関しては随分ネガティブな考えを持っており、一方中国人は将来の企業家と高く評価しています。初版が90年代初頭に発刊されていますので、日本の将来に対する予測は正しかったのですが、個人的に嫌な思い出をしたのですかね?
 また、今後伸びる分野としてアウトソ-シングが挙げられていますが、アメリカにおけるインドへのオフショア業務が急拡大した事を考えると慧眼と言わざるを得ません。

 尚、起業家を買収できるか、という項目があり、私自身が直面している問題の回答が提示されています。できるわけないんです。起業家の提議の中で、こういう人材は世界でもコンマ数%しかいないとかかれていますが、所詮サラリ-マンと自分で事業をしている人には大きなギャップがありますし、特に本書で提議されるような起業家の会社を買収したところで、起業家自身の心を買えるわけがありません。といっても日本人には理解しがたいかもしれません。義理だ人情だの非常に古臭い考えかたを未だに抱いている人が大企業には多いのですが、そんなのんびりした事いってたら、食われちゃいますよね。

 私自身は結構若くは無い年齢になってしまいましたが、本書を読むとやはり刺激を受けます。超大企業で安定した生活を送るのであればそれはそれで割り切れるものもあると思いますが、中小企業や現地採用的の不安定な身分だと、雇われ仕事を続けるよりはやはりチャレンジをすべきだろうと感じました。
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