日中越境EC雑感

2008年に上海でたおばおに店を作るところから始めて、早もうすぐ10年。余りの変化に驚きの連続

商店街の再生とはいうが。。

2015-03-31 | 日本・日系企業
 地方再生とか商店街再生って。もうだいぶ前から話題になっていますよね。一方で成功例というのはほとんど聞いたことがない。成功例として取り上げられていたものも、実態は実はさびしいと聞きます。

 たまにしか日本に帰らない私も、東京以外の地方に行くと街が寂れているのには驚かされます。
 
 大阪でも平野に二つある商店街のうちひとつはシャッター。茨木は若干店は残っているけど中々寂しい。聞いて見ると阪急の駅をはさんで北と南で北は老人が多く、南は若者が多いため、南の方がよいとのこと。

 数年前に愛媛の西条というところで途中下車する機会があり、その商店街を見たらほとんど全てシシャッター。。正直絶句。。先日最近持ち直している今治タオルと今治造船のある今治にいったが、ここも完璧シャッターで、呉服屋さんとお土産やサンしかあいていない。。松山郊外の三津浜というところでは、元商店街があったと整備されたとおりに看板が立ち、シャッターが並ぶ中10年前の戦隊ものの日焼けした玩具や3年前の仮面ライダーの玩具が並ぶおもちゃ屋を発見。

 もう10年ほど前になりますが、岡山駅そばの商店街に行ったけどそこも寂れている。

 昨年末辺りから主に居住している松山も、大街道というメインの商店街があるのですが、やはり人通りはあるものの物寂しい。松山から10キロほどのところに四国最大のショッピングモールができ、そちらは土日は結構な人だかりなので、お客さんを取られたって感じなのでしょう。

 たまたまこの週末30年ぶりに呉・広島に行ったらちょっと驚き。呉は商店街がかろうじて残っている。でも厳しいだろうな、駅南口のモールに人が取られている。ところが広島の本通りは凄かった。昨日は日曜だけど凄い人手。今日も午後3時から夕方までよってみたがやはり人通りは多い。大阪の南あたりの雑踏を思い出させます。仙台にも昨年行きましたが、こんな人ではなかったな。

 まぁそれぞれ都市の地方における位置づけとかもあるので軽々にいえないのですが、まぁ隣県とも言える松山と広島を比べて見ると大きな相違は。

・広島はその本通りの直ぐそばにエディオンの本店があり、ユニクロ、その他アパレル系ブランドガ集積している。ブックオフもまぁまぁ大きいのがある。そごう、再開発したおしゃれ風なモールも直ぐそばにある。

・松山はエディオンが昨年末に改装開店したのですが、大街道から15分ほどあるJR駅前。大街道の中のテナントもしょぼい。まぁエミフル松前という10キロ離れたモールに客を食われるだけじゃなくって、それ以外に集客できそうなブランドも距離のあるJR駅前、ロードサイドにあるので客が分散しちゃっている。

 原因は何かは良く知りませんが、松山以下の愛媛の町を見ると、今治、西条、新居浜あたりは、主にイオンモールとフジという地元大手スーパー系のモールに客を食われているんですよね。何で商店街の直ぐそばとかに立地していないんでしょうね。一方、広島は家賃も結構高そうな商業集積が旨くできているんだろう。

 この辺は、地方自治体と、商店街周辺部の利権が色々と絡んでいるのでしょうけど、ぱっと見た感じで広島ってうまくやっているなと思いました。

 まぁしかし。。高齢化が進めば消費意欲が減退して、当然モールも商店街も今後は厳しくなりますよね。一方土地代なんて安くなるはず。旨くそういうの連動して再開発できないもんですかね。

 



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花王のおむつが中国でたたき売りされている。。

2015-03-19 | 中国EC事情・淘宝
 花王のメリーズが昨年来誰かの買い占めにあって困っているという話は新聞にも何度も出ているかと思います。

 発端は、花王さんが中国に新工場を建設し、その中国製おむつの販売の為に、日本製おむつの平衡輸出を抑えようとしたことにあります。それまでは、問屋さんや大手の小売りさんが売り上げ確保の目的もあり、花王さん事態も国内営業の数字ノルマの関係である程度お目こぼしの範囲内で荷物を流していたんですね。で、それを基本不可にした(実際には細々とは続いています)ことで、在日中国人が主だと思いますが、小売りの店頭で個人買いの形態でどんどん買い占めて行った。お店も商品がなくなると困るので一人2個までとか1個までという制限を加えているのですが、一日に何回も同じ人が来てもそれを抱けだとは言えないですよね。

 その上、商品の物流経路においても実は結構在日中国人の方がいて、小売り店頭に配送すると同時にその場で大半運転手が買っていくと言う事など、なかなか日本人には信じられない方法で商品を確保していっています。で今のようにどのお店に行っても商品がない。中小の小売りさんになると全く手に入らない。というまぁとんでも状態になっています。

 問屋や大手小売りからまとめて荷物が出る場合は、小売り店頭価格ベースが一つの基準だったのですが、今では人デマがかかるためにどんどん値上げしていき、ネットで買おうと思っても1500円はします。競合が1280円程度なのでまぁその値段じゃ普通の日本人は買いませんよね。中国に来るときはそれに輸送費、関税や増値税が載ってきますのでまぁ本来の小売り店頭価格の2倍近くになってしまっています。でも売れるからニーズは絶えないんですね。

 その市場に爆弾小僧がやってきました。

 蜜牙宝貝という会社で、ベビー系の越境ECを1年半ほど前に設立したのですが、社長は北京大学出身の30歳前後の方。なんと昨年に合計約100億円もの投資を受け、花王を売りまくっています。昨年は、寧波の保税区で荷物が止まる時期があり、なんと40フィート100本分=5億円強の荷物が一気に通関が終わり、保税区内の倉庫に入りきらないというトラブルが起きて、業界では有名になりました。

 そして驚くのがその会社、3月前から花王おむつのたたき売りをしています。よく見るとムーニーズもそうしているみたいですね。基本的に日本で手に入るのとほぼ同じ価格で販売しており、輸送費、保税区に払う手数料はすべて自社で負担。まぁ赤字販売を続けています。
 http://www.miyabaobei.com/promotion/branch/znkform

 でどうなるかというと、それまで花王のおむつを日本から中国に持ってきて販売していた業者は皆真っ青。だって正規輸入した場合は関税と増値税を支払うのでその分も赤字が加算されてしまいます。で、京東や一号店等花王おむつを販売していた大手ECもきっとおむつについては困ってしまう。

 まぁ資金力にものを言わせた競合つぶし、そこで花王のおむつのユーザーを全部取り込むという戦略なのでしょうね。ついてに日本側もこの会社以外に売るところがなくなり、仕入れも全て握る。

 嫁も私と完全に着れてからおむつ卸を拡大していたのですがあわててストップしていますし、それまで仕入れていた先お売り先がなくて困るから蜜牙にあたるしかない。

 それはそれで一つの手で、5年くらい前はまだ量が少なかったのでそういうことできないかなぁと日本の仕入先と話したことがありますが、当方そんな金はない。それを今やるというのは関心はします。

 が、こんなことやられたら花王さんも真っ青ですよね。中国製おむつの販売に思いっきり影響してしまうでしょう。で、おむつは極端ですが、それ以外にも花王さんの商品は同じようなことが発生しだしているんです。まぁほかの商材でも同じように中国へ流れるのを防ごうとしているメーカーさんはたくさんいます。

 どうしてなんでしょうね。僕が前から思っているのは、例えば花王さんなら子会社をお持ちですし、大手中国企業と提携しているので、自社で直接どちらかを使い日本の卸価格で中国に輸出し、ある程度価格の制限をしながらやればいいと思うんですよね。そしたら今小売りから買い占められている商品は相当にコスト高になっていますので、簡単にこんなのつぶせるはずなんですけど。まぁいつかそうするとは思うんです。だって、今のままだと花王メリーズの日本市場は実質崩壊。スイッチはしない商品ですので、日本国内のシェアはもうすでに相当に落ちているはずなんです。本当かどうかは知りませんが中国で聞いたのは、月に300本ほどのコンテナが中国に流れている。それは120万パックになり、一人月2パック程度なら60万人分になる。日本の赤ちゃんは1年に100万人程度で3歳まで使うとして60万人ならシェア20%ですよね。で、最近は知りませんが、2010年ころ調べた限りでは、日本のベビー紙おむつ市場トップはユニチャーム、2位パンパース、3,4位が買おうと大王。それ以外にネピア。となると花王のシェアって20%程度で、60万人程度しかいない。その後日本でも増産とかしているでしょうが、今今の紙おむつの日本国内日本人シェアは、花王はほとんどゼロに近いかまず10%はないと思うんです。それがわかるとかなり大問題だと思うのですけど。

 まぁ僕自身は、この辺の商材は興味なかったので、へーっと冷めて見ているんですが、どうなることやら。それにしても中国パワー。というか、やはりバブルによるお金の力って凄いですね。
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