日中越境EC雑感

2008年に上海でたおばおに店を作るところから始めて、早もうすぐ10年。余りの変化に驚きの連続

日中ネット通販、相互接続の衝撃

2010-05-31 | 中国EC事情・淘宝
 居ながらにして「中国価格」で買い物 日中ネット通販、相互接続の衝撃[1]と題して日経ビジネスの記事ですが。

 
 コンビニエンスストアの出現により、弁当屋、パン屋、雑貨屋、文房具屋、本屋、八百屋、果物屋、酒屋そしてたばこ屋サン達が淘汰され。現代の消費者が必要としている商品を豊富に取りそろえ、しかも24時間営業だから欲しい時にいつでも買える。たからこそコンビニは繁栄した。

 しかし、そのコンビニもネットショッピングの利便性と価格競争力にオされ気味になってきた。

 そのネットショッピングに大きなインパクトを与えるのが今回のヤフ-とアリババ(阿里巴巴)の提携だ。タオバオで売られている商品はファッションやアクセサリーのほか日用雑貨から家電まで幅広い。既に商品数は4億点にも達する。今回ヤフーとの提携で、6月1日から通販サイトの「Yahoo!ショッピング」を通じてタオバオの商品を日本から直接買えるようになる。同時に中国のタオバオのユーザーもヤフーショッピングで販売されている商品を中国から注文できる。

 商品数は4億点以上、登録利用者数は2億人を超える中国最大のネット通販サイト「タオバオ(淘宝)」2億6000万人を相手に商売できる

 まず日本の消費者にとっては、買える商品数が2倍以上となる。通関手続きの関係などで当初日本から買えるのは5000万点にとどまるが、ヤフージャパンが現在扱っている商品数はヤフーショッピングとヤフーオークションを併せても 5000万点。つまり自宅に居ながらにして、1億点の商品が買えるようになる。

 中国語が分からなくても心配は要らないようだ。商品説明などはソフトウエアで自動的に日本語に翻訳される。サービスが始まってみないと翻訳品質は評価できないが、時間をかけて徐々に改善されていくだろう。商品を理解してもらわなければ購入に結びつかない。売るための努力は惜しまないのはどこの国でも同じだ。

 気になる価格はどうか。記者会見ではいくつかの商品を例示していた。例えば「iPhone(アイフォーン)」用のケースは日本で 1000~5000円程度で販売されているが、タオバオでは同等製品が80%オフ。つまり日本の2割の値段で買えると言う。

 カシミヤのマフラーも85%オフで手にすることができるそうだ。平均すると日本に比べて中国の価格は4割程度なので、日本の消費者はかなり安く商品を買えるようになる。

 忘れてならないのは日中間の貿易手数料だ。サービスを開始する6月1日にソフトバンクとヤフー、さらにアリババが改めて共同記者会見を開き公表すると言う。ただ、孫社長は「日経ビジネス」との単独インタビューの中で「手数料としては(商品金額の)ほんの数%」と述べている。

 ヤフーショッピングに出店しているネット通販業者にとっては、タオバオの中に「タオジャパン(淘日本)という新しいサイトを開き、ヤフーショッピングで扱っている商品のうち当初は800万点を中国の消費者に直接売れるようにするメリットが大きい。

 日本製品に対する中国人の需要も高まっている。日本製品は割高だけれど機能や品質が優れているというイメージが強い。タオバオが出店している業者にアンケート調査を実施したところ、韓国を抑え日本からの仕入れを希望している割合が最も高い結果が出ていると言う。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20100518/214475/?P=3

本文は長いのですけど、これって翻訳と物流、出店者の信用に問題がないと本当に面白いです。

 日本の消費者にとって。中国語はある程度必要ですが、タオバオで販売されている商品は、贋物などもあるとはいえ、中国市場で販売されている商品より20-30%安いのが当たりまえです。

 そして、メイドインチャイナで日本で販売されている商品は、在庫リスク屋流通コストが嵩むとはいえ中国価格の3-5倍というのは当たり前に有ります。当然ものにもよるのですけど、従来メイドインチャイナで小売に卸している企業や、中国製のプライベ-トブランドを作っている会社にはかなりダメ-ジが発生するかもしれません。

 課題はその商品の安全性など品質問題ですが。コミュニケ-ションや商習慣の違いによるトラブルは指摘されていますけど、「商品の安全性の担保」が鍵です。その辺を気にしないですむ商品はタオバオで買った方が物流コストも中国から日本は安いので、結構メリットあります。上記のアイフォンのケ-スとかなら、十分にタオバオで仕入れればと思います。

 5000万点になってしまうのは、中国独自でしか使い道の無い電話カ-ドや、輸出の面倒な食品、一部の偽物関係を出来るだけ排除するんじゃないですかね。贋物は多分統制できないでしょうけど、消費者側からするとメリットありますよ、絶対。

 日本のショップ。之は、僕らもサイトに掲載してテストマ-ケティングと言う有料サ-ビスを提供していますが、自分でハンドルで着るのであればそのほうがよいという判断は当然出てくると思います。特に中国に在庫をおかない企業は、まずはヤフ-からタオバオという路を歩む方が良いかもしれません。

 僕らにとっても逆にこういうサ-ビスがコストが妥当なら良いと思います。中国で販売する厳しさは直ぐにわかると思います。逆に売れそうな商品かどうかも色々な事例が見えるのは良いですね。タオバオはあくまでも中国人に販売する一つのツ-ルにしか過ぎません。ネットでさえそうです。そして、実物を当地で見せる、体験させない限り、有名ブランド品位外は売れません。

 でも売れなくても反応があった場合はその可能性を模索すべきでしょうね。そこで僕らは役に立てるのじゃないだろうか。
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中国本田のストライキ

2010-05-30 | 中国ビジネス関連
 昨日のブログでは、台湾企業の自殺者続出の話を紹介しました。まぁ、その報道はおいといて、最低賃金をベースに、合法の範囲内で社員を徹底的にこき使う。それを政府と上手く組んだ台湾人は実行している。ここがポイントです。

 さてさて、日本企業で海外で何とかやっているのは、自動車と家電、及びその周辺のメーカーさんくらいしかないというのは共通認識じゃないかと思います。様は製品の質で勝負する。それ以外の分野(サービス業等)は、ごく一部を除いて勝てない。メーカーでも日用品関係とかはやはりごく一部を除いて苦戦。

 本田って、その中でもエース核の企業だと思うのですが、今回は味噌をつけていますね。

 広州にある部品工場のワーカーたちが、自動車工場の労働者に比べて給与が低い。月2千から25百元に給与を上げろ(今が15百なので結構な上げ幅ですね)、とストライキを10日間以上もしている。そのお陰で自動車工場そのものも生産を止めざるを得なくなっているとの事だそうです。ジャストインタイム生産をしているため、部品の在庫が無いために10日も止まるとこうなっちゃうんですね。

 ちょうど本田が今後1000億円も中国に投資するという報道のさなかに起きているだけに注目を浴びたようです。

 昨日の富士康のケースでは、工場の労働組合が共産党の御用組合的なので有効に機能しないという発言をした同じ人間が、本田のケースでは、御用組合は役に立たないので草の根運動的な労働者のストライキで賃金交渉をするのだ、と語っています。

 台湾企業と日本企業。給与は前者は900元+残業代。後者は1500元。職種が異なるので一概に言えませんが、あーと思います。

 全国展開する企業は、各地に独立した法人を作って経営しますので、本田の場合も給与格差が出ているのでしょうが、結局情報は横に漏れてしまうので、地域格差以外の給与格差をつけるのは難しくなっているのかもしれませんね。そうはいっても地域により法律の最低賃金も異なるので全国ベースでの共通賃金とかはちょっと工夫が必要です。

 それにしても。。


 日本企業だから、こうなるのか。

 経営の問題なのか。

 考えさせられます。


 
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自殺会社。 日経ビジネスに良記事が掲載

2010-05-29 | 中国ビジネス関連
世界最大のEMSを揺るがす連続自殺事件 ひ弱で自尊心高い「90后」の若者たち、軍隊式経営に限界 と題して、中国国内の報道を日経ビジネスも紹介しています。

経済観察報記者 廖傑華 李保華

・富士康はEMS(電子機器の受託製造サービス)世界最大手の台湾企業、鴻海精密工業(ホンハイプレシジョン)の主力子会社。アップル、デル、HP、ソニー、任天堂など有力ブランドの主力商品を数多く受託生産している。

・過去半年の間に、富士康では10人の従業員が飛び降り自殺を図り、8人が亡くなり2人が重傷を負う悲劇が起きた*。背景には異なる2つの要因がある。

 第1の要因は、EMS業界の過当競争の中で、富士康の利益率が下がり続けており、最優先の経営課題として「スピード」を挙げている。工場がより速いスピードでフル回転することを求めている。

 第2の要因は従業員の内面的な変化にある。中国には安い労働力がまだまだ存在するが、低賃金労働者は既に「90后」が主力になっている。「90后」の若者はひ弱な半面、高望みする傾向がある。このことが、富士康の粗暴な「軍隊式経営」に転換を迫っている。

 より人間的な労務管理や待遇の改善は、経営効率とは二律背反の関係にある。「従業員はいつも賃上げを望み、顧客にはしつこく値下げを迫られる」と、富士康のある台湾人幹部はこぼす。安い労働力と“鉄血式”の労務管理が築いた富士康の黄金時代は、徐々に輝きを失いつつある。

 これは富士康だけの問題では決してない。これまでの中国の経済発展モデルと、新世代の労働者との間に、相容れない深刻なギャップが生じているのだ。

 富士康は1988年に深センに進出し、毎年数万人ずつのハイペースで従業員を増やしてきた。新規に採用された従業員はまず工場内の寮に引っ越し、簡単な研修を受けた後、生産現場に送り込まれる。彼らはまるでコンピューターの基盤に埋め込まれた部品のように、毎日同じ持ち場に出勤し、同じような(単純作業の)指令を受けて働き、同じ社員食堂で食事を取り、同じベッドで眠る。

 深セン地区だけで、富士康の従業員数は今や42万人に上る。彼らのほとんどは全国各地からやってきた出稼ぎ労働者で、その85%以上が1985年生まれ以降の若者だ。富士康には“28歳以上は雇用せず”という不文律がある。生産現場の従業員の大部分は18~22歳だ。

 自殺を図る者は2つに分けられる。1つは生産ラインの一般従業員、もう1つは大卒の幹部候補生である。

 「生産現場を直接監督する管理職は30歳くらいで、勤続年数が比較的長い一般従業員から抜擢される。彼らのほとんどは学歴が低く、部下の管理の仕方は粗暴で、部下をどなりつけるばかりで、若い女性従業員の中には泣き出してしまう者も少なくない」。現場の管理職は学歴がないため昇進が難しく、台湾人の上級管理職からは見下されている。このため上司にいじめられると、部下に当たって憂さ晴らしするのが常だという。

 一方、大学から新卒入社した幹部候補生は、 富士康は世界的な大企業であり、新卒の幹部候補生は高い期待を抱いて入社するが、入社してしばらくすると、自分の毎日が単純な仕事の繰り返しであることを思い知らされる。

 「通常、新卒のエンジニアは『2級』の資格で入社し、月給は3000元(約4万円)前後、2年毎に昇格することになっている。しかし『8級』以上の上級管理職に、中国本土の出身者はわずかしかいない。ちなみに(経営トップの)郭台銘の資格は『14級』だ」。

 富士康の従業員が退社する場合、かつては辞める前に現場の関係者と引き継ぎをし、荷物をまとめて寮を出るまで3日はかかっていた。ところが、現在の90后の従業員は、仕事がいやになるとすぐにいなくなってしまう。上司や同僚への挨拶もなく、寮の荷物も置きっぱなし、未払い分の給料まで放棄する例も珍しくない。

 「富士康の労務管理は、以前よりずっと人間的になっている。しかし世の中の変化の方がさらに速くて大きい。90后は自信にあふれる半面、とても傷つきやすい。他人の指図を嫌がり、自分の殻に閉じこもりがちだ。いろいろな対策を取っても追いつかない」と、前出の台湾人幹部は話す。

 連続自殺事件により、郭台銘はこれまでの軍隊式経営への反省を迫られている。だが、これは中国の全ての社会学者が反省すべき問題でもある。なぜなら、富士康の若手従業員の苦悩は、中国の数億人の若者が直面している悩みと同じだからだ。

 富士康の一般従業員は深センで、月960元(約1万3000円)の基本給で満足する者など誰一人いないから残業をする。富士康の強みはスピードとされる。だが、このスピードが恒常的な残業を生み、残業は従業員にとって生活の一部になっている。その結果、生産現場を支える90后の心理的な健康問題が顕在化し、富士康を揺るがしているのだ。

 保健部長のルイ新明によれば、9人目の飛び降り事件が起きた後、ある従業員は「持ち場を変えてくれなければ自殺する。さもなければ10万元(約135 万)を出せ」と上司を脅したという。自分の命を会社との交渉の道具にしたのである。また、別の従業員は「両親を養うためにカネがいる。出さなければ自殺する」と言って30万元(約400万円)を要求し、数日後には108万元(約1460万円)にエスカレートした。富士康はこの従業員の家族に連絡したが、誰もやってこなかった。

 安い労働力の活用と軍隊式経営で急成長した富士康は、今や中国最大級の輸出企業であり、世界最大のEMSである。だが、そのビジネスモデルには黄昏時が迫っている。

 「1990年代は、ノートパソコンの受託生産の粗利率は20~30%あったが、現在は5%に満たない。一方、2004年の一般従業員の月給は500元(約6800円)強だったのに対し、深セン市政府が定める今年の最低賃金は1000元(約13500円)を超え、5年間で2倍になった」。富士康の台湾人幹部はそうため息をつく。

 顧客からは値下げを求められ、従業員には賃上げを迫られる。板挟みの富士康は、深センよりも人件費が安く、進出企業への優遇政策が手厚い内陸部に生産拠点を移そうとしている。内情に詳しい関係者によれば、ノキアやモトローラの製品を受託生産している事業部を、河北省廊坊市に移転する準備を進めているという。

 それでも、かつての黄金時代が戻ってくることはないだろう。EMSは製造業のグローバルなサプライチェーンの最下層に位置する。労働力の安さという中国の比較優位は徐々に失われつつあり、富士康の上級管理職も将来に希望を見いだせなくなってきている。前出の台湾人幹部はこう話す。

 「EMSは間違いなく斜陽産業だ。中国の13億人が豊かになれば、このような下請け仕事はいらなくなるだろう」 http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20100527/214637/?P=4

 富士康という会社に代表される、中国の低コスト生産が限界点に来ている事を示す良い記事だと思います。上記ははしょっているので、是非読まれる事をお勧めします。

 シンセンは、上記のとおり田舎から来た人たちですから、まだまだハングリ-名人は上海や北京より多いはずです。上海に関してみれば、上記のような若者の精神的な問題は90后より前の80后でも見られます。下手したらもっと年上でも。上海人はこういう汚れ仕事はしない人の方が多いですし。

 今40-50台の中国人は、1990年代には既に中国の一人っ子政策の問題を掲げていました。こんなに経済が成長するとは当時彼らも、当然私も考えた事もなかったのですが、90后以降の世代も益々ひ弱になっていくでしょう。日本でもアメリカでも同様の問題はありますが、そのスピ-ドは僕らより早いように感じます。

 中国政府は人民元の上昇を抑える理由に、長期的には物価が上昇するから自動的に調整されるという主張をしていますが、本当にそうなりつつありますね。日本の経済成長は、外国企業の進出を妨げ国内産業の育成を図ることで達成しました。一方中国はまず外資の進出を積極的に促し、一方では国内市場に対しては多くの面で外資の参入を規制して成長を遂げてくるという、日本とは全く異なる経済モデルです。

 中国人の強みは貪欲さ〔特にお金)だと思うのですが、今の上海の若い子を見て換わってきていると思いましたが、上記の記事内の、最後の給与を貰わずに逃げるというのは驚きでした。外地の子。多分農民なら兄弟もいる環境で育ち、家はまだまだ貧しいはずです。

 一企業で半年で10人の自殺は非常に目立ちますので大きく報道され提案すが、日本の42万都市(松山クラスですね)を考えると、さほど目立つ数字じゃないのでしょうね。だから、極端に騒ぐ必要は無いのかもしれません。

 でも、中国経済の直面する大きな課題が如実に記事で分析されています。中国が次の経済成長モデルを作れるのか?

 残念ながら日本は、今の中国の低コストモデル〔戦前から1960年頃までか)から次の工業製品化は上手くいき、残念ながらその先のサ-ビスやハイテク分野には進めずに20年間停滞し、今は衰退の道を走っています。

 中国の高齢化社会の到来はもうすぐなので、それまでに次のステップをどう作るか。難しいですね。 
 
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1年に13人も自殺する中国企業

2010-05-29 | 中国ビジネス関連
 富士康(英文名はFoxcom)という企業がシンセンにあるのですが、アップルのアイフォンとかを製造している企業です。確か昨年アップルの社内検査で、この会社で自殺者が出た事が問題になっていましたが、最近すごい事になっています。1週間くらい前に9番目の自殺者が出たという報道があり、ブログ記事(報道見てためてから一気に翻訳しているのです)用にとっといたのですが、昨夜妻の実家に帰ったら12番目の自殺者が出たと報道されており、そして今朝は13番目の自殺者が出たとの事。

 異常ですね。。

 この13件の内10件が今年に入ってからのものだそうです。昨夜の13番目の人は12番目の人が飛び降り自殺してから数時間後に手首をリストカットしたようですが、幸い死にはしなかったそうです。そして、わずか2月前に入社下人だそうです。

 自殺者が続出している事から、警察も何度もはいっており、精神医やお坊さんまで工場を訪問しているのに、自殺が止まらない。

 自殺の原因ですが、富士康のワーカーは
・軍隊式の企業文化
・きわめて厳しい労働量(但し違法ではない水準。合法だが厳しすぎる)
・8人1室の独身寮に住む

 そして、富士康の例は、労働法の限界を示している、政府と独立した労働組合が必要との声も上がっています。

 この企業は、シンセン市の最低賃金月900元を支給していますが、この給与では生活は厳しい為に労働者は残業を拒絶できないようになっている。会社や共産党が管理する組合(工会)は機能していない。

 そして、これだけ自殺者が続出するような厳しい環境でありながら、法的には違法性は無い。法的には残業の月上限は36時間なのに、40万人の工員が月100時間程度の残業をしている。

 この企業では、ワーカーは一日12時間誰とも何も話さずに仕事をさせられるそうです。また、食事やトイレ休憩も時間が厳しく決められている。工員が機会のようにすばやく働く事を求められる。

 富士康は、台湾企業なのですが、政府の肝いりが相当あるようで、独立王国のような状態だそうです。別な記事では、オリンピックスタジアム並みのスポーツ施設やカフェテリアなども整備しているのですが、ワーカーたちは食事時間が10分程度しかなくてその施設を利用する時間も無いとこぼしているとの事。香港の報道では、外部のNGO等がワーカーに直接関与することは現状できないとありました。

 いわゆる農民工という外地からの出稼ぎ労働者が、産業革命当時の労働者のように酷使されている。一方で、現行の労働法は遵守しているので違法性は無い。このような環境を変えなければならない。現在の戸籍制度(地方戸籍の人は、大都市に住むには会社との契約が必要で、かつシンセンだと3年程度原則上限)の改革が必要だとの意見がでているようです。

 実際にこの企業の中で働かないと分からないですが、思ったのは

・台湾人は非常に上手く経営する(合法の中での限界を行っている)。政府との関係も強い(当然その裏があるはず)。

・中国国営企業は、かなりだらけた経営をしている企業も多いが、この様に残業を多くする、トイレ休憩や食事休憩時間を驚くほど短い時間に設定するのは、上海の知っている企業でもおこなっており、おそらく民営企業なども同じ事をしている会社は中国全国に山ほどある。一方日本企業じゃ聞いた事無い。ワーカーが働かない、給与上げないからスト起こす、等の嘆きばかり耳に入る。日本企業はコスト面ではこういう企業との戦いが生じる。

・40万人の社員で自殺者13人が多いかどうか判断に苦しむが、こ今年10件というのは、中国人のエキセントリックさが出ているのか?抗議の為の焼身自殺って新聞で見ますので(韓国でもありますね)。

・もしくは、急にこういう例が出てきているのは、今の若い労働者=90后世代の精神的な弱さの現われか。学生の自殺も年々増加しているとも聞きます。

 表に出てこない数字ですが、日本の大企業でも年間2-3名の自殺者は出ているのではないでしょうか?私がいた会社でも実際にありました。心不全として片付けられ表には出ないのですけど。月間100時間程度の残業時間そのものや、一日12時間他人と話せないというのは、それに近い環境は日本でも山ほどある(勝手はあった)様な気がします。40万人という日本の地方大都市人口並みのワーカーを抱える中で、年間(半年かな)自殺者10名というのは、高度成長時代の日本企業と比べるとそれほど多いわけではないようにも思います(国民性から日本人のほうがメンタルでは中国人より弱いとも思いますが。



 当然こういう経営は好ましいものではありませんし、会社を非難すべきものはあるでしょう。


 しかし日本企業という視点では。

 どうやって、この様な環境を合法的に作れるのか?

 じゃないでしょうか?

 上海にも労働コンサルタントというのは山ほどいます。大半が法律がこうなのでどうのこうのといいます。「様は法律を守りなさい」でとどまっており、「法律の限界はどこで、だからここまではできる」という解決は出てこないように思います。本来の価値はこの後者にあるはずなんですけど、日系向けのコンサル会社でどこか、ここまでできる企業をご存知でしたら教えていただけますか?多くは、こういうソリューションが無いために、ただ法を遵守しろ、それ以上やったら違法かグレーで責任負えないで逃げるんですよね。中国新参者は当然そのお話を鵜呑みにしまじめにけいえいするのですけど、一方で中国人を甘やかしすぎる傾向を良くみます。

 「法律はその壁の上を歩くもの」

 非難はあるでしょうが、金融の世界は典型的ですが、まぁ商売に関しては庚だと思います(生活じゃなくて、あくまでも商売の世界=汚いよ、というか必ず勝つにはどうするかという、個人的な観点からですが)。

 決して、この富士康みたいな企業を作れとは思いません。ワーカーであろうと人間であり、学歴が無くても地頭の良い子はいるのです。日本と同じです。自殺をする人はかえって頭の良い子だったのかもしれません、だから色々思い悩んで死ぬのでしょう。2-3年だけ働く人間マシンみたいな工員を徹底的にこき使うのが、中国製造業の格安価格の強みであり、従来の中国の発展モデルであるのでしょう。

 悲しい話ではありますが、ただ日本企業の人間として、それ以上考えるべきかなと思いました。

 気になるのは、この富士康という会社は、ダイキンの系列だという噂があるそうですが、本当でしょうか?どなたかご存知ですか?ネットではそういわれているようです。

 

 
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北朝鮮難民の女性が売られているそうな

2010-05-28 | 中国の社会・文化・歴史等
 香港の報道なんですけど、北朝鮮の難民が中国人の嫁として売られていると言うものです。

 若い女性の北朝鮮難民が中国では商品として扱われるようになってきた。農民に対して1500ドルで売られているそうだ。元々こういう風習は前からあったのだが、中国の田舎の農家でも女性が不足してきており、女性の価格が上がってきている。

 ちゅんさんと言う韓国人は、900人以上の北朝鮮難民を中国から救ったそうですが、中国政府は難民を経済的な状況から逃げてきたものと扱うために、ほとんど難民を動物扱いするそうです。そして、女性の難民が北朝鮮に連れ戻されるのを避ける為には、奴隷的な生活を余儀なくされる。

 そして、数万人の北朝鮮難民の8割が女性で、そのうち9割は奴隷のような状況に陥っている。中国のブロ-カ-は、北朝鮮の国境防衛員に一人の女性あたり500元から1000元の賄賂を渡し、引き取るのですが、二人に一人は中国の農民(一般に年寄りか健康に問題のある人)の妻となり、もしくはネット上でのセックスショ-に裸で出演する事になる。

 20-30%は結婚用に拘束され、他のブロ-カ-に2千元で転売される。そして農民には5千元から1万元で売られる。もし農民がこの女性を好まない場合、農民はさらにこの女性を高値で転売する。

 ネットでセックスショ-に出る女性は、IT企業で働くと誘われるそうですが、実際には狭い部屋で世界中に裸をさらす事になる。だいたい月2千元の給与は払われるのですが、現実には売買代金の返済は差っぴかれるようです。

 中国人男性と北朝鮮女性の子供が大きな問題で、中国政府は母親が正式に登録されていない為、子供は国籍も戸籍も何も無い状態におかれてしまう。

 フィリピンで日本人男性とフィリピン女性の子供に対する保証の問題があるとか、どこまで本当か疑義が残りますけど戦争中の従軍慰安婦問題とかを思い起こさせる話ですね。まぁ、行った事無いけど北朝鮮国境あたりに行けば男性天国になっているのかもしれないですけど。。多分この記事に書かれている以上に酷い事がおきているような気がします。

 しかしまぁ難民の8割が女性と言う事は男は殺されているのか、強制送還されるのか。まぁ賄賂出して引き取る人が居ない=ー商品価値なしと言う事なんですね。 
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中国で鉄鉱石不足

2010-05-27 | 中国ビジネス関連
中国の鉄鉱石不足が大きな問題になっているとのこと。この為、鉄の価格が増加するだけでなく、幾つかの製鉄工場は閉鎖を余儀なくされる可能性があるとのこと。

 中西部の建設需要がメインのようですが、金融危機前の相場まで鉄の価格が高くなってきているようです。2009年初頭は1トン当たり60ドルだったのが最近では180ドルまで3倍に高騰。

 中国の製鉄業の生産量は昨年4。2億トンだったのですが、今年2月の生産量は年間換算すれば6.5億トンと1.5倍に跳ね上がったようです。当然之に伴い3.5億トンの鉄鉱石が必要になってきた。そして鉄鉱石の輸入量が増加している。

 金融危機の後、中国の鉄鉱石生産業者は、価格がトン当たり120-150ドルでないと利益が出ないと言う事で生産休止してしまい、現在再開しようとしていますがスピ-ドに追いついていないようです。

 同時に世界的にも景気回復から鉄鉱石需要が持ち直しておりますが、Vale、BHP、リオティント等の大手企業はヨ-ロッパ、日本、韓国などの需要にこたえることを優先している事も、中国の鉄鉱石不足に拍車をかけている。これら鉄鉱石鉱山の大手も、幾つかの生産面の課題を抱えており、中国がさらに必要とする1.2億トンの鉄鉱石輸出が可能になるのはあと半年ほどかかるそうです。

 中国政府の不動産投資抑制策が効果を示せば、今後鉄鉱石需要も交代する可能性がありますが、今後2年間は厳しいみたいです。
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くそ猫

2010-05-26 | 上海ライフ・子育て
 3月から近所の家で生まれた子猫を1匹もらって飼っているんですが、いやいや猫にも性格というものがあるようで、結構乱暴で困っています。

 日本にいた時、嫁が雨の中でしょぼくれている子猫を拾って3ヶ月強飼っていました。まだ本当に小さくて、ネットで調べながら猫用のミルクを買いにいったり(犬のじゃ駄目、牛乳も駄目と書いてありました)していました。

 それまで猫はあまり好きじゃなかったのですが、飼ってみると中々可愛くて、懐いて来るのが良いんですね。中国に戻ることが見えていたので、誰か引き取り手を捜していたんです。

 でも。。

 ある日朝起きたら死んでいたんです。寝ているのかと思って触ったらすでに体が硬くて。。

 猫の寝る所はあったんですけど、どうも夜中に僕のそばに来て寝たみたいなんです。そして。。。

 私が寝返りでもうったときに踏み潰したのではないだろうか。。

 
 というようなことがあったので、今の猫は夜は台所に寝かせています。

 まぁ、それは良いのですが元気というか乱暴というか。じゃれてくるときに軽くかむぐらいは良いのですが、急に抱きつくように飛び上がったり、電線というかコードを噛み切ってくれて。。

 お陰で携帯電話の充電器の線を2回も噛み切られてしまいました。あやや、今日帰ってきて充電しようとしたら切れていたんですよ。朝出かけるとき、台所じゃ狭くてかわいそうと思って、ダイニングまで入れるようにしていたのが失敗でした。。

 あいや。。飼い犬に手をかまれるじゃなくて、飼い猫にコードを切られる。
 
 そろそろ外に放しちゃおうかな。。
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やっぱり中国人は恥知らずだな

2010-05-25 | 中国の社会・文化・歴史等
 チャイナデイリ-と言う英字新聞の掲示板にこういうポストが有り、それに対する反論が凄い事。まぁ、厚顔無恥な人たちに何を言っても無駄なんですけど。。

 凄い万博なのに、未開人の行動が。。と題して

 万博見物に7日間上海を訪問した。海外華僑の一人として、今の中国の経済力や万博を見れる事を誇りに思っていた。中国のパビリオンはすばらしいものが多く、無給で働くボランティアの皆さんには拍手をしたいくらいです。

 しかしながら、上海の町で見た人々の未開な行動にはあきれ返りました。人を押す、割り込む、肩をこずく、つばを吐く、列を飛び越えようとする。。老若男女を問わず、デザイナ-ブランドのバックをしている女性、高価なカメラをぶら下げている年取った男性、彼らも他人のことはお構い無しに押し合いへ試合してきます。

 私は、ロンドンやパリ、ニュ-ヨ-ク、ロ-間などに留まらず、バンコックやホ-チミン市、クアラルンプルにも行きましたけど、毎日押されたり来ずかれた事は有りません。唯一台北ですりに会ったくらいです。

 中国はハ-ドウェアや、急激な経済成長は遂げていますけど、この人たちはしつけの出来ていない粗野な人たちですね。世界の人は中国のパビリオンに感銘を受けるでしょうが、またこの人民に対してどういう印象を受けるでしょうか。

 元々私は万博を主目的にしており、次回また上海に来る事を考えていましたが、このうんざりする恥ずかしい行いに嫌気が差しました、多分もう来る事はないでしょうhttp://bbs.chinadaily.com.cn/viewthread.php?gid=2&tid=667573&extra=&page=1

 と言うコメントに対し、白人と思われる人からは
・之を上海に住んでいる白人が言うと中国人からは差別だと言われるんだ。在外中国人のコメントはありがたい。

 と発言が有りましたが、その後はう在中国人の

・上海は特別なんだ。北京オリンピックの時にこんな問題が起きたか?上海で見た中国人の悪い行動を中国人のステレオタイプにするな!

・外国人は中国の悪いところばかり取り上げて笑いものにするが、良いところは全く取り上げない。

・上海に再訪しないなんて、事実から逃げているだけだろ

 等などと延々と続いていますが、まぁ中国人の行動を非難したこのポストは、アンチチャイナの人の発言だと言う声のほうが大きいですね。まぁ2チャンネルと同じでネットの掲示板なんてこんなものだと思えばそうなんですけど、まぁ英字新聞見る連中と言うのは中国じゃかなりましな部類のはずですよね。

 でも、こんなものです。

 所詮は動物のままでずっといくんじゃないかな。日本だとこういう指摘されたら、恥ずかしいね、何とか変えないとねって考える人の方が多いのじゃないでしょうか?そして、そういう謙虚さや素直さがある意味にほんの良さであり強さじゃないかな。

 まぁ、最近はモンスタ-ペアレントとか変なの増えているみたいですけど。日本も子供甘やかしすぎて猿増やしているのかな。

 あ。。多分ネットに書き込むような事はしない人たちの中には、上海人の中でもこういう行為を恥ずかしがる人も居ます。正直まだ少数派ですが。でもなぁ、北京はそんなにまともだったんでしょうか?上海は嫌気さしますが、田舎行ったら人間とは思えないのが上海より多いですけど。

 だからって、もしこの国で生活しビジネスするなら。。

 はい。私も猿並みに行動します。こすかれればこずき返しますし、積極的に割り込みはしませんけど私の前に割り込んだらけったり、怒鳴ったりします。いい年こいて。正直日本刀もって歩きたいくらいです。

 少なくともやられたらやり返せですね。マジに。。

 まぁ半分冗談半分本気ですけど。。

 でも中国人のこういう行動多分100年たってもなおらないと思います。やはり幼児教育、家庭教育の中での、

 誰が何といおうと自分が正しい。自分を非難する人はそいつが悪い!

 こういう幼児の発想をそのまま大人になるまで持っていってしまうのが中国人なんだと、かなりきつく見ています。

 その代わり本気でこう思っているので、自己反省はしないですが、うそでも何でも付いて自分を正当化して人を非難します。日本人とは正反対である一方、声が大きいので日中間になると日本は負けちゃう事が多いですね。ちょっとアメリカも中国と同じような傾向があるような気がしますが。

 僕らの道徳観からすると、醜い行動なんですが、少しは合わせないとここで商売する時は苦労しますね。不快感も募りますが。

 さっさとどこかと戦争しないかな。このまま行けば世界中から嫌われる国になって、いつかまた袋叩きに合うと思うんですけど。核兵器以外に関しては、戦争しても弱いと思うんです人種的(文化的というべきか)に。。
コメント (8)
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不毛地帯

2010-05-24 | 中国関連書籍書評
不毛地帯 (1) (新潮文庫)
山崎 豊子
新潮社

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不毛地帯が昨年の秋からドラマ化されていましたが、上海でも当然海賊版DVDが販売され私も最近見終わったばかりです。山崎豊子さんの原作自体は、たぶん10年前かな?中国ビジネスをするなら大地の子を読めといわれて彼女の本にはまり、特に海外出張がおおかったものですから、飛行機の時間つぶしに不毛地帯を含むかなりのシリーズを読ませていただきました。

 伊藤忠の瀬島隆三氏をモデルにした書籍ということくらいは直ぐにわかりましたし、シベリアには叔父が抑留されていたと聞いていましたので、小説としては面白く読んだという記憶がある程度だったのが正直なところです。そして中国関連というわけでもないので、ブログでも紹介していませんでした。

 ところが、先日お会いした中国人から、「不毛地帯に描かれる日本の商売の仕方は、今の中国と全く同じなんです。中国の現状を非難するのは理解できますが、日本もかっては同じだったということを理解してもらうためにも、日本人にはぜひドラマを見、小説も読んでほしい」という発言を受けました。

 そして、親しくしている若いコンサルの子に之を話したら、ドラマを見て昔の日本はこんなにどろどろしているんだと驚いたという話を受けました。

 正直びっくりです。

 何に驚いたか?この二人の反応でした。そしてその背景。

 不毛地帯に書かれている程度の事は、おそらく今日現在の日本でも行われています。

 私は最初の会社がゼネコンでした。現場にもいましたし、社長の秘書という立場にも短期間いました。ブログでは書かないほうがよいのでしょうが、20年前の日本ではまだ不毛地帯と同じことは行われていました。その後不動産金融の世界にいましたが、融資先の背景には同じような物が山ほどありました。舎弟企業どうのこうのというほど単純ではありません。

 そして、その最初の会社の同期が、2-3年前につぶれた山田洋行という防衛庁関連の商社に転職しており、自衛隊関連の商売を実際にやっていました。今も全然不毛地帯の時代と変わっていない。大手商社はそのまま生き残り中堅だったとこのみビクチムになった。これがその友人の解釈で、私も同感です。

 大手の民間企業でも同じです。ご本人の給与では変えるとは思えない立派な戸建て住宅に住まわれている一部上場企業の役員の方は意外といます。業者が家を渡すこともあるのです。これも3-4年前に実際に目にした姿です。

 コンプラコンプラ騒いでいますが、今日現在の日本でも、業種業界によっては中国と全く変わらないのです。金融証券の本部に属していればそういう姿を見ることもあるでしょう。商社で低開発国ビジネスをしていれば、どこに行こうが同じです。別に中国は特殊ではない。

 ということで、私個人は不毛地帯は小説として、ドラマとして楽しく見ましたが、そのビジネススタイルには何の疑問を持ちませんでした。ということで上記の中国人や日本人の反応にびっくりした次第です。

 中国人の方は、大半の日本人がこういうビジネスの事情を知らず、中国での人間関係作りができない。だからうまくいかない。欧米系企業は建前はともかく実践ではうまくやるという話題の中にでてきたのですが、中国関連のビジネスマンが、日本の本社の中枢で実際に行われていることへの理解がないと、之は危険だなと思わされます。

 というかそういうの知らないのは、若い企業は別にして、やっぱ本社でメインストリームに入っていない人を派遣しているんでしょうね。少なくとも古い日本企業は大なり小なり裏の顔を持っています。本社総務や秘書、経営企画、こういう部門と営業のトップクラスなら、必ず知っています。それを知らないとしたら、経験の少ない子か、こういう世界にタッチしないレベルの子。

 まぁ、この5年くらいで日本がどの程度浄化されたのかは深くは理解していないので勝手な思いですけど。コンプラブームも日本は極端に走りますし、日本の商売の実態も知らずに海外で働いている人が多そうなことに改めて驚いた次第です。

 ということで、推薦図書にあげておきます」

 あ、僕らの商材の多くが関税を払っていない話をこの中国人にしましたが、僕らはまだ個人だから一番単純な形態で行っている。大企業になるともっと複雑なスキームを構築してうまくやっている。でも日本企業はしていないから勝てないんだという話でした。今の規模ならまぁよいんじゃないともいわれました。

 というか、中国でうまく言っている日本企業の中には、このような中国スタイルの企業もあります。でも日本人は中国法人にはいませんし、外部の取材を一切カットしていますけど。見ればわかるんですけどね。

 やっぱ大手の日本企業は清濁併せ呑みこめるエースを持ってくるべきですよ。下っ端いくら連れてきても兵隊じゃ何もできない、決めれない、社内の根回しだって壷がわからなきゃできないでしょう。そのエースは決して高学歴の汚れ仕事をした事の無いお絵かきやさんじゃないですけど。この辺はこの国じゃ糞の役にも立たないですから。だけど、そういう人材が不足しているんでしょうね、彼らをぬいちゃったら日本でのビジネスに支障もたらすかな。
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義母が交通事故。驚いた上海交通事故事情

2010-05-23 | 中国の社会・文化・歴史等
 今朝は息子の幼稚園の授業参観で、昨晩遅くまで飲んだ二日酔いの頭を抱えながら幼稚園にいったのですが、妻に電話が入り

「お母さんが交通事故にあったみたい。行ってくるね」と。

 私が息子の行事が終わるまで付き合い、自宅に帰って電話してみると、長寧区中心病院にいるとの事。着替えは義父が持ってきたが毛布を持ってきてとの事で、息子を連れて行ってみると、ストレッチャーに義母が乗せられています。

 CTをとってみると、腰骨、骨盤が骨折しているということが判明。これはしばらく入院だと思っていたのですが、なんと救急車に乗せて自宅に搬送することに。。なんで??

 詳しくは知らないのですが、どうも手術をするような患者以外は入院できないそうなんです。一般病棟だけでなく、外国人やお金持ち向けの特需病棟でも同じ回答だったとの事。。

 学生の頃、冬の富士山の山頂ですっころんだ同期が第三腰椎横突起というのが折れていたとの事で、暫くは富士吉田の病院に入院して、その後東京に転院したのとはえらい違いですね。

 事故の状況は詳しくはわからないのですが、自転車に乗っていた義母に車が追突し、空中に飛ばされた義母のお知りに車がそのままぶつかったとの事で、まぁ、普通に考えると後ろからぶつけられたんでしょうね。お知り以外に外傷は無いために手術が必要な状況ではないのですが、腰や骨盤の骨折だと重傷だと思うんですが、どうなんでしょう。。

 結局自宅療養なんですが、点滴を打つ為に近所の元看護婦さんを手配してよんだり、一方点滴をはずすときは自分たちでやると言う事で、この辺安全面とかどう考えているのかな。

 さて、事故の処理なのですが、ぶつけたやつが病院にいたのですが、さほど悪びれても折らず、中国流の言い訳と、お互いに責任があるのどうのこうのと抜かしています。この辺も詳しくはわからないのですが、結局治療費を含むお金の問題だけが発生し、交通事故に伴う刑事責任はまったく無いようです。
 
 上海にしろどこにしろ、中国人の運転は、キチガイに刃物の状況なんですけど、交通違反の罰金自体も日本基準ではそれほど高くなく、事故を起こしても刑事罰が無いのだとすると、この状況の改善は無いでしょうね。

 逆に言えば、運転する側としては事故の発生は避けられないにしろ、責任はかなり軽いことになります。中国の免許は持っているんですが、交通事情がひどいので車の運転はさけていたのですけど、ある意味気は楽になります。
 
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