日中越境EC雑感

2008年に上海でたおばおに店を作るところから始めて、早もうすぐ10年。余りの変化に驚きの連続

上海市の経済成長率は中国最低

2009-07-23 | 中国経済関連
 過去上海といえば、広東省と並んで中国経済の牽引車とも言うべき存在だったのですが、今年は様相が異なるようです。

 この上半期のGDPの成長率は5.6%にとどまり、全国平均の7.1%を1.5%下回り、データを公表している20数省の中で最低の数字だったそうです。輸出主導の製造業の不振が足を引っ張っているとのことです。第二四半期には回復の兆候は見えたのですが、年度目標の達成は困難との市政府幹部のコメントがありました。こういうネガティブな発言をする地方政府の幹部は珍しいのですけど。

 上海市のこの状況から、中国の投資による経済成長が本当に上手く行っているのかという疑いをもたらしているようです。上海市の輸出は前年比マイナス22.2%、生産量は前年比マイナス3.6%。

 一方中央政府の国内投資の恩恵を受けている内陸部は好調で、昨年大地震のあった四川省が上半期経済成長率13.5%と最もGDPを成長させている。

 広東省の東ガンでは、上半期のGDP成長率は僅か0.6%.

 せっ江省は6.3%成長だそうです。
http://www.scmp.com/portal/site/SCMP/menuitem.2af62ecb329d3d7733492d9253a0a0a0/?vgnextoid=5e44431bbe2a2210VgnVCM100000360a0a0aRCRD&ss=Companies&s=Business

 どうなんでしょう。現在の状況は世界不況による一時的なものと見るか、経済成長の転換点と見るか。個人的には後者かなと思います。数字だけ見ていると、国土が大きく貧富の格差がありますので、上海にいても中国の事は解らないなあと思います。でも、上海に関しては町の発展度や物価を考えると、日本の経済成長が過去14%の高度成長期、7-8%の成長期、4%の成長期、そして90年代以降の停滞と代わって言ったように、上海や沿岸部に関してはもう10%以上の成長率を上げることは経済が回復しても無いのではないかな。

 内陸部はインフラ整備等が遅れていますので、まだまだ成長の余地はあるでしょうけど、中国沿岸部向けの生産基地とかオフショア拠点とかの存在になるのではないでしょうか。海外まではロジスティック等の面でちょっと難しいと思いますけどいかがでしょう?

 戦後の日本とかって戦国時代のような面があったと思いますけど、1970年代中盤以降の日本って、もうかなりサラリーマン世界になっていましたよね。上海は今そういうステージですかね。上海人の意識もハングリーさを見る事は無く、そんな感じですし。そして、そう考えると数少ない魅力的な面である町の活気という面もだんだん無くなっていってしまうのかな。でも、だからといって内陸部の上海のようなパワーが移る事は無いでしょうね。内陸部って、あくまで日本で言う九州のシリコンアイランドとか、東北の電子機器企業の進出程度の影響しかないんじゃないかな。インフラ整備しても無駄になる分野も多い気がするんですよね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中国駐在員給与の税務調査

2009-07-23 | 中国ビジネス関連
 上海でもそうですが、其の他の地域でも外資系企業の駐在員給与に対する税務調査が急激に行われているようです。

 税務署は、事前に予告なく外資系企業を訪問し、帳簿の閲覧と給与水準の調査をしているとのこと。一般的には追徴課税を行う事例が多く駐在員の給与に対する調査と、何度も中国に出張してきている本社社員に関するものを対象にしているようです。



※この記事の続きは有料となります⇒中国市場進出/販売実践会
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする