ある日、キャベツが少々疲れて横になった。その頭のそばを、4歳のキャベツ王子が元気良く走っていった。
「痛っ!!」
キャベツは叫んだ。キャベツ王子が、キャベツの髪の毛をがっつり踏んでいったのだ。
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すると………
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なんと、一分もしないうちに、2歳のキャベツ姫が、「ちめたい! ちめたい!」と言いながら、
ひょっとこひょっとこ冷凍庫からアイスノンを持ってきた。
しかも、
「ママ、どうぞ」
と、笑顔で、キャベツの頭にひんやりしたアイスノンをそっと置いていくのだ。
キャベツは、感動した。
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一方、元凶となったキャベツ王子もまた、「ママ、痛いの?」と心配そうに顔を覗き込んだ。
そして、そうだ!と、何か閃いたような顔で、宣言した。
「よし、注射しよう! ママ、すぐ良くなるよ!!」
Love suffers long and is kind
(1 Corinthians 13:4, NKJV)
『愛は寛容(かんよう)であり、愛は親切です。』
(新約聖書・コリント第一 13章4節)