さすらうキャベツの見聞記

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十戒

2007-10-28 23:59:59 | Sunday 聖書
土曜の大雨・台風が去って、日曜の夜明けは本当にキレイな空でした。東京の日の出は5:58。今の時期だと、大体5時20分くらいから6時まで、刻々と様変わりする空を眺めることができます。



  さて、金曜のニュース欄で「十戒ってな~に?」と思った方へ。


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  聖書って、大きく「旧約聖書」と「新約聖書」(「旧訳」と「新訳」ではないヨ 1))に分けられるんですよ。その「旧約聖書」は、イスラエルという、今もドンパチやっている中東の、小さな小さな国を舞台に、記されています。
  そして、イスラエル人たちが、その昔、エジプトからカナン(今のイスラエルのあたり)の地へ大移動する頃の内容が、「旧約聖書」の、2番目の「出エジプト記」など。荒野を旅する40年間、イスラエル人が、朝はパン(=マナ)が、夕は肉が降って来る恵まれた(?)毎日を送っていたその頃のこと(いや、「荒野」の旅はきつかろう・・・「荒野」と言ったって、ほぼ砂漠だし)。

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  「十戒(じっかい)」は、その「出エジプト記」と「申命記(しんめいき)」に記されている10の戒(いまし)めデス。

  すなわち-

  1.汝(なんぢ) 我(われ)の外(ほか) 何者をも 神とすべからず
  2.汝(なんぢ) おのれのために 何の偶像(ぐうぞう)をも 彫(きざ)むべからず+拝むべからず
  3.汝(なんぢ)の神エホバの名をみだりに口にあぐべからず
  4.安息日(あんそくにち)を憶(おぼ)えてこれを聖潔(きよく)すべし

  5.汝(なんぢ)の父母を敬(うやま)え
  6.汝(なんぢ) 殺すなかれ
  7.汝(なんぢ) 姦淫(かんいん)するなかれ
  8.汝(なんぢ) 盗(ぬす)むなかれ
  9.汝(なんぢ) その隣人(となり)に対して いつわりのあかしをたつるなかれ
  10.汝(なんぢ) その隣人(となり)の家を 貪(むさぼ)るなかれ



  分かりにくい?かもしれません。上は、文語訳ですから
  意味は、こういうこと


  1.創(つく)り主である本当の神様だけが神様。
   (都合の良い神様を作ったりしてはダメだよ)

  2.偶像(ぐうぞう)を作ったり拝んだりしてはいけない。
   (たとえば、キリストの像とかマリア像とかを拝んだりしてはいけないヨ、と。この当時は、まだそんなものはなかったけど。)

  3.神様の名前をやたらめったら口にするもんじゃない。

  4.安息日を聖なる日とし、守れ 2)

  5.父母を敬(うやま)え               
  6.殺すな                
  7.姦淫(かんいん)するな     3)
  8.盗むな
  9.偽証(ぎしょう)をするな(=うそをつくな)
  10.他人のものをほしがるな



 最初の4つは聞きなれないかもしれないけれど、残りの6つは、幼稚園児が、先生から「盗んじゃダメですよ~」とかって教えられるような、基本的なことだよね?
  (少なくとも「殺しなさい」「盗みなさい」と教える人は・・・いないと思う)
   人がどうあるべきか、という(最低ラインの)基準かもしれない。
   これが、「十戒」デス。
   このほかにも、色んな戒め(決まり)があります。
   (十戒を含めて律法(りっぽう)と言います)
   奴隷の歯を一本でもダメにしたら、その代わり、自由の身にしなさいよ、とか、
   色々。
   もしよろしければ、ご覧あれ

                                                


   ち・な・み・に・・・


   この十戒(&律法)について、こう言われている。

   彼らのうちのひとりの律法(りっぽう)の専門家が、イエスをためそうとして、尋ねた。
   「先生。律法(りっぽう)の中で、たいせつな戒(いまし)めはどれですか。」

   そこで、イエスは彼に言われた。


   「『心を尽くし、思いを尽くし、知力を尽くして、
    あなたの神である主(しゅ)を愛せよ。』
   これがたいせつな第一の戒(いまし)めです。

   『あなたの隣人(となりひと)をあなた自身のように愛せよ。』 
   という第二の戒(いまし)めも、それと同じようにたいせつです。

   律法全体と預言者(よげんしゃ)とが 4)、この二つの戒(いまし)めにかかっているのです。」


                    (新約聖書・マタイの福音書22章35節~40節)

                                                           

    確かに、そうなんです。
     もし私が人を愛するなら、その人の財産を盗まない。
     かえって、できるだけその人のためになることをしようと願う。
     もし私が人を愛しているなら、おのずと十戒のうち5番目から10番目なんてしない。
     神様を愛しているなら、神様がお嫌いなこともしない(もしくは、しないように努力する)。

     だから、こうも言われている。


     他の人を愛する者は、律法を完全に守っているのです。
     ・・・・・・・・
     愛は隣人に対して害を与えません。
     それゆえ、愛は律法を全(まっと)うします。

                       (新約聖書・ローマ人への手紙13章8節~10節)
         


                             



(あ、ただし、念のため。
  一回でも違反したら、罪(つみ)は罪ですので・・・ハイ。

  だからこそ、イエス・キリストの十字架の贖(あがな)いが必要だったんだよ、と聖書は伝えている)



【注】
1)「旧約」は「旧(ふる)い契約(けいやく)」、
  「新約」は「新しい契約(けいやく)」のこと。契約っていうのは、約束という意味だよ。

2)安息日:(単純に)何もしてはならない日。
   ・・・と言っても、ぐうたら眠る日ではなく、日常の仕事を休めて神様のことを特に覚えて考える日。
   つまり、聖なる日。

   どうして、「聖なる日」なのか、「出エジプト記」と「申命記」とでそれぞれ別の点から伝えている。
      一つは、神様が天地創造をなさった経緯から。
      もう一つは、神様が人(ここでは直接にはイスラエルのこと)を贖ったことから。
       ←具体的には「エジプトから導き出した」と表現されていることなんだけど・・・この当時のエジプトの状態から、「エジプト」って象徴的な意味がある。    

3)姦淫(かんいん):他の人のだんなさん(もしくは奥さん)とSexすること。
    結婚している人が、自分のだんなさん(もしくは奥さん)以外の人とSexすること。

    結婚する、ということは二人が一体となることであり、祝福されるおめでたいことで、
     (創世記2章24節,マタイの福音書19章4節~6節,エペソ人への手紙5章29節~33節その他)
    その相手とだったらいい・・・が、その相手以外とは×。


4)律法全体と預言者:旧約聖書全体、ということ。

                                                       

【引用・参考文献】
・聖書 (文語訳),日本聖書協会,2001
・聖書 (新改訳),日本聖書刊行会(いのちのことば社),1987
・C.H.M:出エジプト記講義,伝道出版社,昭和60年・・・って、西暦何年?
・C.H.M:申命記講義,伝道出版社,昭和51年



                               

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