ぼつぼつ、過去の作品も紹介していきたいと思います。今ちょっと新しいネタがない、というのもありますが(笑)
今回はⅢ号戦車M型です。
グンゼのハイテックシリーズのN型を改造したものです。Ⅲ号戦車は、ほんといいなあと思います。なんといいますか、けなげな感じがして好きです。長砲身型は頑張れば何とかT34に勝てる性能が災いして、最後の最後まで厳しく使い込まれたんじゃなかろうかと思ってまして、そういう雰囲気を出すことを念頭において製作しました。
それにしても、Ⅲ号戦車は最終的にいつまで「主力」として使われてたんでしょうね。「バラトン湖の戦い」(大日本絵画)で、L型が集積場に写ってるので45年でも前線にいたことは分かります。重要地点には配置せずとも、後方や前線左右におかれていたんですかね。でも、44-45年ごろじゃメチャクチャ厳しいですよねえ、、、。「前線の脇を突破された!火消しに行ってくれ!」「ええっ!このⅢ号じゃ無理っすよ!」「うそつけ!前に同じ型のがT34やっつけるの見たことあるぞ!」「いや、そりゃまあ死ぬ気でいきゃあね、、、、、。パンツァー、フォー!(涙目)」てな感じだったのでは、、、。
グンゼのインジェクションキットのラインナップにはM型があり、そのパーツを移植しています。当然、合いもばっちりなので、改造とはいえないかもですね。ハイテックシリーズは難物という印象があるようですが、このⅢ号はメタルパーツの表面仕上げが面倒だった(金属粉が、、)こと意外は、するすると組めました。まあ、同シリーズのバイクに比べれば楽なほうだと思います。
組み上げてみるといかにもⅢ号戦車という、素晴らしいフォルムで、メタルパーツやエッチングを織り込んだ繊細なディテールともども今でも通用する傑作ではないでしょうか。
シュルツェンは、キットのはちょっと厚かったのでビールのアルミ缶に置き換えました。
ちょっと難儀しましたが、失敗しても材料が無限に(笑)あるので、いくらでもやり直せるのがいいですね。
増加装甲のキャタピラは、M型キットのものが1両分余るので使い倒しています。これでもか、というくらいキャタピラを載せるのが方針の一つでした。そのことで車両の弱さや、乗員の恐怖を演出できるのではないか、と思ったからです。なんせ、正面のどこでも76ミリ砲喰らったらイチコロなんですよね、、。
Ⅲ号のものだけでなく、ドラゴンのⅣ号戦車のものも混ざってます。キャタピラを防盾につけるのは、砲の仰俯角ハンドルが重くなるので規定違反だそうです(知人にそういう指摘をされました)。そういえば、実車の写真では見たことないですね、、。そもそも、防盾の増加装甲自体を外していることが多いです。それは多分増加装甲だけでもハンドルが重くなるからなんでしょう。でもまあこれはこれで強そうなので、気に入っています。以上の理由で推奨はできませんが(笑)。車体下部のはドラゴンのスターリンの余り。もちろんこの車両の戦果ではなくて、道端に転がってるのをガメてきた、という設定。
フェンダーはがっつり切り取って、ダメージ表現をきつめにしました。
側面はまあここまでグニャグニャにはならないでしょうけど、雰囲気優先で。ライトが無くなるのは困るかな、と思いストックヤードのものを無理やり括りつけたという設定(設定が多いな、、、)。戦場では、壊れても困らないものはほったらかしにするけれど、必要なものは直すような感じだったんじゃないかなあ、という妄想です。
戦車長は顔をチラッとのぞかせている風にしました。
帽子、ヘッドフォンの耳あて、ゴーグルはエポパテで。戦車の使い込まれた感じにあわせるように、口ひげを付けて年配の雰囲気に。
タイトルは「死にかけたロバのように」です。
Ⅳ号が「軍馬」と呼ばれてたそうなので、じゃあⅢ号はロバくらいかなあ、と(笑)。「ロバのようにこき使われて、何とか生き延びてきたけれど、もうそろそろか、、、」というようなイメージです。ドイツ語は翻訳サイトで出てきた文句をそのまま使ってるので、間違ってるかもしれません。
この作品は、2013年の「第13回中四国AFVの会」で単品部門金賞と土居雅博賞をいただきました。ハイテックの箱の完成見本は土居氏の手によるもので、そのキットを作って賞に選んで頂くとは、、、。いちモデラーとしてほんと感無量です、、。嬉しさのあまり翌月の静岡ホビーショーにて、土居氏にお願いして裏にサインをいただきました!家宝ですね。
また、土居氏の御本「ミリタリーミニチュア・カラーリングマニュアル」(イカロス出版)でも大きく掲載していただきました。
いやほんと、幸せなⅢ号戦車であります。この場を借りてお礼申し上げます。
それでは。
今回はⅢ号戦車M型です。


それにしても、Ⅲ号戦車は最終的にいつまで「主力」として使われてたんでしょうね。「バラトン湖の戦い」(大日本絵画)で、L型が集積場に写ってるので45年でも前線にいたことは分かります。重要地点には配置せずとも、後方や前線左右におかれていたんですかね。でも、44-45年ごろじゃメチャクチャ厳しいですよねえ、、、。「前線の脇を突破された!火消しに行ってくれ!」「ええっ!このⅢ号じゃ無理っすよ!」「うそつけ!前に同じ型のがT34やっつけるの見たことあるぞ!」「いや、そりゃまあ死ぬ気でいきゃあね、、、、、。パンツァー、フォー!(涙目)」てな感じだったのでは、、、。
グンゼのインジェクションキットのラインナップにはM型があり、そのパーツを移植しています。当然、合いもばっちりなので、改造とはいえないかもですね。ハイテックシリーズは難物という印象があるようですが、このⅢ号はメタルパーツの表面仕上げが面倒だった(金属粉が、、)こと意外は、するすると組めました。まあ、同シリーズのバイクに比べれば楽なほうだと思います。


シュルツェンは、キットのはちょっと厚かったのでビールのアルミ缶に置き換えました。

増加装甲のキャタピラは、M型キットのものが1両分余るので使い倒しています。これでもか、というくらいキャタピラを載せるのが方針の一つでした。そのことで車両の弱さや、乗員の恐怖を演出できるのではないか、と思ったからです。なんせ、正面のどこでも76ミリ砲喰らったらイチコロなんですよね、、。

フェンダーはがっつり切り取って、ダメージ表現をきつめにしました。

戦車長は顔をチラッとのぞかせている風にしました。

タイトルは「死にかけたロバのように」です。

この作品は、2013年の「第13回中四国AFVの会」で単品部門金賞と土居雅博賞をいただきました。ハイテックの箱の完成見本は土居氏の手によるもので、そのキットを作って賞に選んで頂くとは、、、。いちモデラーとしてほんと感無量です、、。嬉しさのあまり翌月の静岡ホビーショーにて、土居氏にお願いして裏にサインをいただきました!家宝ですね。


それでは。