~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

敬老の日(写真の中の自分)

2010-09-20 19:37:05 | 日記
敬老の日の朝、テレビで86歳の写真屋さんが、毎年ボランティアで

100人の米寿を迎えたお年寄りの記念写真を撮っているというのを

放送していました。

写真館の椅子に座ったお年寄りは、「写真を撮る時は歯を見せない」

という事を、親の教えとしてに守っているのか、誰もが堅い

厳しい顔をしていました。

すると、その86歳の写真屋さんが笑顔で語りかけると、

お年寄りの顔にふっと優しい笑顔が浮かび上がって

くるのです。その瞬間を逃さずシャッターが切られるのです。

後日、出来あがった写真を取りに来たご老人が、写真を目にした途端

涙が溢れていました。

その涙と共にこぼれた言葉が「まだ、こんな自分が

いたんですね。こんなふうに笑える自分が…」と言って写真を

抱きしめていました。

帰るときには、「この笑顔で生きていきます。」と言っておられました。

88歳の人生が刻み込まれた顔から生まれた笑顔は、深い優しさを

たたえた、母の笑顔でした。

なんと素敵な記念写真でしょう。

笑顔が希望へのパスポートだと思えるような、そんなお二人の

素敵な笑顔でした。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

サムシング・グレート

2010-09-19 12:29:09 | 日記
ダライ・ラマ法王のお話を今迄に二度聴きに行きました。

私の印象は、ウイットに富みチャーミング(男性なのにごめんなさい)

話すことがお好きで、人が好き…

カリスマなどという言葉からは程遠く、気軽に声を掛けてしまいたくなる

ような方でした。

ダライ・ラマ法王は世界の科学者と対話を重ねています。

私が行った時は、ノーベル賞をとった小柴先生と遺伝子の研究を

されている、村上和雄先生でした。

村上先生のお話を聞くまでは、科学とは自分とかけ離れた世界のもの

だと思っていましたが、村上先生によって科学が身近なものと感じ

られるようになりました。そして、科学は面白いと…

村上先生は、いくら科学が進歩したといっても、人間は大腸菌すら

作りだすことは出来ない。けれど、その人間の体の精巧さは奇跡と

言うしかないと言われています。

 「ヒトの遺伝子情報を読んでいて、不思議な気持ちにさせられる事が

  少なくありません。これだけ精巧な生命の設計図を、いったい

  だれがどのようにして書いたのか。もしなんの目的も無く自然に

  出来あがったのだとしたら、これだけ意味ある情報に

  なりえない。まさに奇跡というしかなく、人間業をはるかに超えて

  いる。そうなると、どうしても人間を超えた存在を想定しない

  わけにはいかない。そういう存在を私は「偉大なる何者か」という

  意味で、サムシング・グレートと呼んできた。

  サムシング・グレートは、大自然の偉大な力ともいえますが、

  ある人は神様といい、別の人は仏様というかもしれません。

  どのように思われても、それは自由です。

  ただ、私達のおおもとにはなにか不思議な力が働いていて、

  私達は生かされいる。という気持ちを忘れてはいけないと

  思うのです。」と言われています。

私は、遺伝子などという難しいことは分かりませんが、

サムシング・グレードは信じます。

そして今、そのサムシング・グレードが人間に想像力を与えてくれた

ことの意味を考えています。

想像力がなかったら、心は枯れてしまうかもしれない…

サムシング・グレートはそういうことも、すべて見こして人間に

想像する力を与えてくれたのでしょうか…

ジョンレノンの「イマジン」ではないけれど、「想像してごらん」と

今、自分に問う事が求められているのではないだろうか…

ジョンレノンは「イマジン」を伝える為に、この世の中に来た

と言っていたひとがいました。

誰もが、心に「イマジン」を奏でてないと…

「想像してごらん、なぜ私達に想像力が与えられたかを…」

ジョンレノンのそんな言葉が聞こえてくる気がします。

   
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

癒し

2010-09-17 22:28:24 | 日記
今日、私の知り合いの子のお兄さんが亡くなりました。

今こうして私が、パソコンに向かっている時も、彼の家族は深い

悲しみの中にあるのです。

自分の体験した悲しみを重ねてみても、その悲しみの深さに

近づくことはできません。

今日は、アラスカの熊も思い浮かべることができません。

何かを求めるように開いた本に、柳澤桂子さんの文章がありました。

  「人間には、人を癒す能力が備わっている。また、癒しを受ける

  能力も備わっている。私は、そう確信しています。
  
  しかし、人を癒す能力は、傷ついた相手を「助けよう」と思った

  その瞬間に失われてしまう。そういった類のものであるように

  私には感じられます。では、どうすればよいのでしょうか。

  まず、「癒す」という気持ちを捨てることです。そして、苦しむ人

  を、あるがままの状態で受け容れ、いかなる価値基準でも

  その人を判断しないことが肝心なのでないでしょうか。

   ちょうど、太陽の照りつける道を歩いてきた旅人に、涼しい

  木陰を提供する大樹のように、無心になることです。

  自分の枝の長いことも、葉が豊かなことも、樹は決して誇りは

  しません。木陰で休む旅人の心を傷つけるようなこともしません。

  ただ、黙ってそこに立っているだけです。」

この文章を読んだ時、初女先生の姿が浮かびました。

迷った時、苦しい時、悩んだ時、初女先生ならどうされるだろうと、

思うと、答えが見えてくる気がします。

そして、その人対して何も出来なくても、祈ることは出来ます。

祈ることが…
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

振り返ってみると…

2010-09-16 19:00:22 | 日記
テレビが壊れ買い替える時、主人が「これ1台で録画も出来るんだよ

ビデオデッキもいらないんだ」と言ったので、私は慌てて「ねえ、昔の

ビデオが観れるようにしておいて」と言いました。

夫に怪訝な顔で、何を見るの?と聞かれ、私は思わず「子供の小さい

時のビデオ」と言ってしまいました。

主人に「君、観れるの?」と言われ言葉を失いました。

息子が亡くなってから、アルバムも一度も開いてないのに

息子のビデオを観る日が来るのだろうか…

私にこんなことを言う主人も、息子が亡くなる前に撮った最後の

野球の試合のビデオを、「野球部の皆で観て下さい。」と言って

顧問の先生に渡したことがありました。

皆はどんな思いで、息子の姿を見たのだろうか…

私は私で、子供の誕生日に6台ものリンゴケーキを焼いて、

息子の誕生日なので、クラスの子みんなで食べて下さい。と先生に

渡しました。

亡くなった友達の誕生ケーキを、どんな思いでクラスメートは食べたの

だろうか…

今思い出すと、相手の気持ちを思いやることも出来ず、自分達の

悲しみで一杯でした。

こうしないでは、あの時を乗り越えられなかったのだと、思います。

思い返すと、顔が赤くなるようです。

でも、同級生達も先生達も、それらすべてを親の愛だと

受けとめてくれていたんですね。

9年たって、やっとそのことに気がつきました。

 夫は黙って、昔のビデオが見られるテレビにしてくれました。

でも何時の日か、ビデオを観られる日が来るのだろうか…
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

心の風景

2010-09-15 22:20:03 | 日記
魂に響く風景というものがあります。

私にとっての、その風景はハワイのボルケーノです。

地球創生の時のような、ボルケーノを見た時、なぜか確信を得た

ように、魂の帰るべきところがあると思えたのです。

多分、星野道夫さんもそれを感じていたのではないかしら…

彼の本の中に「この旅の間中、ふと気がつくと、友人のOのことを

考えています。今ここにいたらいいのになと、新しい風景に出会う

たびに思います。不慮の事故で子供を失い、深い挫折感の中にいる

Oに、深い原生林に囲まれた南東アラスカの内海を見せて

あげたいのです。」と書いていました。

どんなに言葉を尽くしても慰められない心の傷を、自然が包みこんで

くれることを、星野さんはよく知っていたのでしょう。

彼の写真は、本当に深く静かに心に響いてきます。

星野さんは「人間にとって、きっとふたつの大切な自然があるだろう。

ひとつは、日々の暮らしの中で関る身近な自然である。

そしてもうひとつは、日々の暮らしと関らない遙か遠い自然である。

そこに行く必要はない。が、そこに在ると思えるだけで心が豊かに

なる自然である。

それは僕達に想像力という豊かさを与えてくれるからだと思う。」と

記しています。

この遠い自然を、心に持つことによって私達の心はもっと豊かに

自由になるのではないかしら…

日常の生活の中で、この遙かなる遠い風景を心に描ける自分で

在りたいと思うのです。

今、こうしている時、熊は自然の闇と一体になって眠りについて

いるかもしれない…


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

星野 道夫に会いたくて

2010-09-14 23:55:28 | 日記
星野道夫さんに無性に会いたくなり、星野さんの本を読み返して

います。今日も一冊買いました。

毎朝、新聞をひろげ未来の明るさを感じるような記事はないかと

探すのですが、殆んど見当たりません。

夜のニュースでは、女子高生が学校のトイレで自殺したと言って

いました。

若い女の子がなぜ…

悲しい事件が余りにも多過ぎる…

そんな時、星野道夫さんに会いたくなるのです。

星野道夫さんの眼差しに近づきたいと思うのです。

星野さんの熊の時間を使って、私はほんの少し星野さんに近づくのです。

星野さんは、都会の雑踏の中にいる時も、アラスカの熊を思い描き

熊も自分も同じ時間を生きていることを、感じていたようです。

この、熊の時間を私も感じてみようと思いました。

お茶碗を洗っている時、せかせかと道を歩いている時、

子どもと言い争った後、ふと星野さんの写真にある熊を思い浮かべる

のです。すると、心が柔らかくなる気がします。

いまあるこの時間を、熊もまた生きていると思うだけで、違ってくるの

です。

   「かけがいのない者の死は、 多くの場合

      残された者にあるパワーを与えてゆく」


   「さまざまな人間の物語があるからこそ、

     美しいアラスカの自然は、より深い輝きに満ちてくる。

    人はいつも、それぞれの光を探し求める。

        長い旅の途中なのだ。」

    「人間の生き甲斐とは一体何なのだろう。

     たった一度のかけがえのない一生に、

     私たちが選ぶそれぞれの生き甲斐とは、

     何と他愛のないものなのだろう。

     そして、何と多様性にみちたものなのか。」


     「あらゆる生命が、 ゆっくりと

        生まれ変わりながら

      終わりのない旅をしている。」

                      星野 道夫 
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

星野 道夫の眼差し

2010-09-13 23:36:50 | 日記
私は、星野さんがまだ殆んど無名の時に、アラスカに住み

写真を撮っている青年がいると、筑紫さんのニュースで紹介

された時から、心惹かれてきました。

今、また星野さんの本を読み返しています。写真も素晴らしいですが

実は、星野さんの文章も写真と同じくらい、心に深く降りて留まって

くれる文章なのです。

星野さんが面白き事を言ってました。

 「僕はいつのころからか、歴史の長さを人の一生で考えるように

  なった。今、自分がここに在るということは、歴史のどの時代にも

  自分の分身がどこかにいたということだ。

  親からスタートして自分の分身が一列にずっと並んだなら、

  例えば二千年前の弥生時代の分身はわずか七、八十人先なの

  だ。

  振り返り、少し目をこらせばその男の顔をかすかに読みとること

  だってできるだろう。僕たち人間の歴史とは、それほどついこの間

  の出来ごとなのだ。」

  アラスカの大地で、自然の営みを直に感じ生活していた

  星野さんの視点に、はっとさせられます。

  弥生時代が、七、八十人ということは、二クラス分、2000年

  という気が遠くなるような、時の流れが、たった二クラス分なの

  です。

  宇宙の時間の感覚とはこんなかもしれません。

  そして、そのどこにも自分と繋がりがある、自分の分身がいるの

です。

  どこも途切れることがなかったから、この「いのち」が今ここに

  あるってことに、感謝しないではいられなくなります

  
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

受けとめる

2010-09-12 22:32:21 | 日記
今日は、思わぬご縁から映画「4分の一の奇跡」の感想を語る集まり

に参加しました。

皆さんの話を聞いていて、私は「受けとめる」と言うことを、改めて

考える時間を与えられた気がしました。

初女先生は「人は「受けとめられた」と思った瞬間から本当の強さを

発揮することができます。」

どんなに苦しんでいる人でも、すべて話して受け入れられている

と思った時から、自ら解決策に気づいていくものなのです。

と言われています。

私もそうでした。

息子を亡くし、死について分からなければ一歩も進めないと思って

いました。

答えを探しに、福井県の禅宗の老師様に会いに行ったり、死を知る

為に様々な本も読みました。でも、答えは見つかりませんでした。

初女先生にお会いし、私の悲しみも苦しみも全てを受けとめられた時、

死について分からなくてもいい。分からなくても歩きだせると思った

のです。

生れて初めて、すべてを受けとめられたと思えたのです。

そして答えは、自らの中にあったのです。

誰もが、どこかで受けとめて欲しいと思っている…

母性愛とは受けてとめること。と初女先生は言われています。

受けとめることの大切さと、難しさを改めて感じた今日でした。





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

9月11日

2010-09-11 20:36:08 | 日記
今日は9月11日。

あの9・11から9年という。もう9年か…

あの日の事は、今も鮮明に覚えています。

夜のニュース番組を見ていた創(つくる)が、「お母さん、大変だよ」と

台所にいた私の処に飛んできました。

最初、映画の1シーンかと思ってしまいましたが、実際に起こっている

と分かると、親子三人で何とも言えない恐怖を感じました。

あんなふうに突然命場奪われたら…もし、自分の家族があの

ビルにいたら… 短時間にいろんなことが頭の中を駆け巡りました。

そして、9・11の翌月に、まさか息子の死が訪れようとは、誰が想像

出来たでしょう…

次男はこの映像が、まるで兄と観た最後のテレビだったかのように

今でも、くっきりと心に残っているようです。

9・11から9年というニュースが流れると、うちも9年かと思って

しまうのです。

グランド0には、ビルが建つそうです。

思わず、またビルかと思ってしまいました。

いくらビルの中に、9・11を風化させないものをつくっても

もう、ビルはいらない。それより人種を超え、宗教を超えて

誰もが、心静かに祈れるそういう場所にして欲しいと思うのです。

あの時失われた人達の魂の叫びに、私達はどれだけ答えている

だろうか…

高山千代美さんが9・11の思いを歌にした「21世紀の子ども達へ

を、今日は聴こう!

何か出来ることがきっとある筈…






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

自分の時間と神様の時間

2010-09-10 22:47:43 | 日記
忙しさに追われていると、自分の時間が欲しいと思います。

その自分の時間を楽しみに、忙しさを乗り切ることがあります。

初女先生を見ていると、自分の時間は一つも無く、すべてひとの為に

差し出されておられます。

先生は、染色工房を主宰され、染物を教えていらしたから今でも

染物をなさりたいのでは、と思うことがありますが、先生の口から

そのような事を聞いたことがありません。

ただ、藍染などを手にされた時の先生の眼差しに、ふとそんな思いを

感じることがありますが、それも私の思い過しかもしれません。

今日先生の本の中に、自分の時間をお持ちにならない先生の思いを

見つけました。

  「私は朝から晩まで、常にたくさんの人に会っています。

   ただ次から次へと漫然と会うのではなく、「この人と私の時間

   は今がはじまり」と思って、ひとりひとりの出会いをとても
   
   大切にしています。疲れているからとか、都合が悪いので

   明日にして下さいとか、明後日ならどうでしょう、とお断り

   することは滅多にありません。

   この人は今この時に私を必要として来ているのであって、

   明日になればもう必要でないかもしれないのですから、

   「今」受けとめたいと強く思うのです。

   このような毎日を送っていますと、もちろん大変疲れますし、

   時間に追われます。でも、そういうふうに自分の持っている

   時間を「神様の時間」として使うと、神様は私が差し出した

   以上の力を与えて下さるのです。

   嫌だと思いながら人に会うと、疲れもひとしおに感じます。

   神様から与えられた喜びの時間として受け止めるよう
   
   心がけることで、疲れもずっと軽く感じられるように

   なりました。長い間続けてきて、私はそのことに確信を

   持っています。
              佐藤 初女

私は、自分の時間を見つけることに必死になっていました。

初女先生は、すべてを人の為に差し出されておられます。

人生の殆んどを、神様の時間として生きる初女先生 

そして、自分の時間を生きる私… 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする