~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

いのちに宿っているもの

2020-05-10 15:09:19 | 日記

先日の奥田知志さんの講演会が終わった後に

「自分のこともできないのに、他人のことが

できるのだろうか」というような

質問がありました。

奥田さんは「自分のことが出来たら、

他人のことをと、思う人が多いが、

人間は他者の中に自分を見いだしていく」と

語っていたのを聴いて、私自身のことが

思い出されました。

確かに、頭で考えると自分のことが出来て

初めて他人のことが出来ると思えますが、

どうやら、人間という生きものは、そのように

出来てないようです。

私は、息子を亡くした後、悲しくて苦しくて

死ぬことばかり考えていました。

ある日、新聞でハートプロジェクトの

小森さんのことを知った時、自分の為に

生きようとする力は出てこないけれど、

他者の為なら生きられるかもしれないと

思ったのです。

(小森さんは、一人娘をいじめで亡くし

いじめをなくしていこうという活動を

なさっている方です。)

自分のことが出来なくても、他者の為なら

出来る!これは、いのちに仕込まれている

チカラかもしれません。

私はあの頃、来る日も来る日も泣いて

暮らしていました。

あれほどの苦しみと悲しみは

体験したことがありませんでした。

でも、不幸とは思わなかったのです。

母は、私が不幸のどん底にいると思い、

「お前より不幸な人は、世の中に沢山いるよ」

と、慰めてくれていましたが…

大変、辛い、悲しい…ということと不幸は

イコールではありませんでした。

他者の為なら立ち上がれる力が出る

苦しみ、悲しみ、辛さが不幸とは言えない

これらのことは、大脳の思考とは関係なく、

いのちに仕込まれているもの、

遺伝子に刻まれてるとも言えるのかも

しれません。、

頭で考えてないで、小さなことでも

他者の為に動いてみたら、きっと実感でき

それが自分の生きる力になっていくと

思います。

奥田さんの”人間は他者の中に自分を

見いだしていく”という言葉通り

人間というのは、そういう生きもの

なんですよ。きっと…

自分を信じて!

信じるに足る自分が、いのちの中に

宿っているのだと思うのです。

この世に生を受けた時から、誰もに平等に…

 

コメント
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