~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

希望と期待

2012-08-03 23:59:41 | 日記
希望と期待とはどのように違うのだろうか…

こんな疑問を持ったのは、フランクルが強制収容所の中で「生」と

「死」を分けたものの一つは、「未来に対する希望を持ちえているか

否かであった」と書いていたからです。

 「1944年の12月のクリスマスから新年にかけての期間に、

 収容所内でそれまでになかった数の死者が出ました。

 理由は、過酷な労働でも飢餓でも無く、「クリスマスには休暇が出て

 家に帰ることができる」という素朴な思い込みが数カ月前から

 被収容者たちを期待させ、その期待がみごとに裏切られた時に

 多くの死者が出たのです。多くの被収容者は落胆し、力尽きたの

 です。

 では、反対に収容所での過酷な状況の中で、生きながらえた人

 とは、どのような人だったかと言うと、それは未来に希望を描き

 それを見失わなかった人です。 」とフランクルが書いています。

「希望」を辞書で引いてみると、「将来によいことを期待する気持ち」

と書いてあり、希望と期待がいっしょくたんになってしまいました。

でも、期待は裏切られるというけれど、希望は裏切られるとは言いません。

私達は、希望と期待を履き違えているところが、あるように思います。

期待する気持ちが、収容所では死に繋がっていったのに、希望は

こういう究極な場にあって生に繋がって行く…

希望と期待は、これ程違うのによく分からないで、子供に期待したり

子供の未来に希望を抱いたりしてきました。

フランクルの「夜と霧」を読み終えた時、「期待」と「希望」の違いが

見えてくるような気がします。

初女先生は、「人はいくつになっても成長します。大切なのは

「自分は成長する」と心に決めて、その日、そのときを生きる

ことだと思います。精一杯生きていれば、必ずその中に気づきが

あります。」と言われています。

フランクルから頂いたこの気づきと、しっかり向き合ってみようと

思いました。

コメント
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