旅芸い者放浪記

前沢政次 ブログ

自殺予防電話相談(京極町)

2011-11-30 22:46:44 | 地域協働

12月から京極町で自殺予防電話相談を始めます。チラシの案を書いてみました。

「死んだ方がいいのかな」という気持ちは誰にでも出てきます

人が生きていくことには山あり、谷あり。自分がやりたいことも、なかなか思うように実現できないものです。生きていてよかったと思える前に、辛いこと、悲しいことも次々とやってきます。

未来の明るさが小さくなって、「生きていていいのだろうか」「生きていてもまわりに迷惑をかけるだけではないか」「なんで自分だけが苦しいのだろう」という思いが強くなってきたら、思いを誰かに聞いてもらいましょう。

心の病気が隠れているかもしれません

経済不況が長く続き、人と人とのつながりがうすくなってきたためでしょうか。心の病気が増えています。心の風邪と言われるくらい「うつ病」が増えています。いろいろな体の症状も出ます。糖尿病や認知症、脳卒中などでもうつ病が起きやすくなります。早めに医師や保健師に相談してみましょう。

休養やお薬、相談相手ができることで気持ちが楽になります。

 

相談は気軽にどこでも

悩みは家族や友人など身近な人にはかえって話しづらいこともあります。町外の人の方が相談しやすいかもしれません。下に書いてある電話や機関も相談にのってくれます。

悩みや症状を抱える本人だけでなく、その家族や職場の方からの相談も可能です。

平成23年12月7日より毎週水曜日9:00~16:00

 0136-42-2111(内線68)保健師

 

 

 


ケアマネジメント学会も厳しい

2011-11-29 23:23:16 | 学会活動

きょうは時間に余裕をもって、車を倶知安から新千歳空港まで走らせ上京。

久々に日本ケアマネジメント学会理事会に顔を出しました。

この学会は厚労省からの働きかけもあってできたのですが、高齢者だけでなく、障がい者も、その他ケアを要する人とサービスとをいかに結びつけて、ふつうに生きていけることの研究、従事者の育成、社会啓発を目的に2001年にスタートしたのでした。

学者・研究者と現場のケアマネジャーで構成されていますが、現場での研究はなかなかたいへんです。

会員数の減少は他の福祉系の学会でも起きている現象で、少子化や不況の影響も少なくないでしょう。厳しい時代に向上心を持ち続けることは困難なことなのでしょう。

入るを測りて出ずるを制すといっても、消極的になり過ぎると負のスパイラルが待っているようですから、辛いですね。

全国的な取り組みでは「主任ケアマネジャーの研修体制の確立」、支部組織をつくって研修を充実させるあたりが当面の課題でしょうか。


矢吹清人先生からいただいた「たまきの最中」

2011-11-28 22:52:04 | 学会活動

おとといはワークショップの後、プライマリ-ケア学会の理事会が3時間半。司会を務めた自分への褒美に、日高屋の野菜炒め(390円)に餃子(200円)をプラス。ライスは抜き。

生ビールと神田達磨羽根つきたい焼きをどうしたかは触れないことにします。

さて、きのうの日曜日はプライマリ-ケア連合学会の関東地方会があって栃木の自治医大へ。

医者になって4年目から14年間世話になった自治医大を訪ねるのは何年ぶりでしょう。

今回事務局担当の栃木プライマリ-ケア研究会の会長を務めるのは矢吹清人先生。年に4回研究会を開いておられる。熱心です。

今回の地方会のテーマは「大震災後の医療現場での『親切』を考える」でした。PCATの医師・薬剤師活動、ジャパンハート事業部長長谷川彩未(あやみ)さんの支援看護師活動、一関市国保藤沢病院佐藤元美院長のハブ病院の報告がありました。

小さな親切が大きなおせっかいになることを注意しながらも、被災された方々には必要なときに、「外部者だから言える話を聴いてもらえる」(彩未さん)ことが大切だったようです。

一方交通ではなく、被災者から学ぶハートがあったから佳きコミュニケーションが成り立ったのでしょう。

矢吹先生は会の冒頭に「なっとく説明カード」のお話をされました。新患の患者さんに病気の説明をカードに書いてお渡しするのです。難しい病名は言葉で聞いただけでは覚えられませんものね。

途中で帰らねばならないぼくに、矢吹先生は小さな紙袋を手渡ししてくれました。帰って開けてみると「たまき」というお店の最中でした。ミセスという雑誌での紹介記事のコピーまで入っています。小さい最中ですが、矢吹先生の愛情も籠っていて、やあーすごく美味しかったです。

参加者のみなさんにはパンの缶詰が配られてました。これも矢吹先生からのプレゼントだそうです。


家庭医研修のこれから

2011-11-27 18:12:53 | 学会活動

昨日は朝遅刻しながらプライマリ-ケア連合学会の専門医に関するワークショップに顔を出し、昼には心療内科学会の総会に体を出して、ランチョンに潜り込み、弁当食べて、昼寝して、またワークショップに戻りました。

家庭医療専門医養成のため、プログラムを増やす(指導施設を増やす)、研修医を増やしたいと皆考えているのですが、どのような戦略を立てるか、ただ数だけ増やせばよいというものではないでしょう。

プログラムはこの数年、70から128に増えましたが、参入する研修医は80を少し超える程度、一定してしまって増加はありません。毎年80ずつ増えればよしとする考えもないではありませんが。

昨日問題になっていたのは研修責任者の中には「家庭医って何?」という方もいるとのこと。家庭医療やプライマリ-ケアの哲学が分かっていない人が責任者。これは急ぎ過ぎた結果でもあり、指導者教育ができてない証左でしょう。

研修の中心になっているのが診療所よりも病院ということも歪を生み出しているかもしれません。もっと、これまでプライマリ-ケアに取り組んできた経験者のところで研修できる。つまり、開業してきた先生方を生かす方法もあるでしょう。

まだまだ、議論が必要で、学会の研修関連の委員会メンバーと役員が討論する機会を来年1月9日に行うことにしました。


まなぶ君まゆちゃんおめでとう!

2011-11-26 06:46:58 | 交友

きょうは北大医療システム学大学院生だった二人の結婚披露宴が札幌であります。ぼくはプライマリ-ケア学会の仕事で東京なのでお祝いメッセージを法医学寺沢教授に託しました。

 学 君
まゆ さん

ご結婚おめでとうございます。
学君とは学生時代からのおつき合いでした。
「ぼくはすごく不器用なので採血方法を特訓してください。菊池君も連れてきます」と懇願してきました。
そのうちにお母さんがご病気になり、お母さんにはもちろん、周囲に対しても気遣いのすごい人物だなあと感じてました。残念ながらお母さんは若くしてご逝去されましたが、学君はその悲しみを乗り越え、医学部卒業までがんばり続けました。
医師としてどのような道を歩むべきか、相当悩んだあげく、ぼくに相談に来ました。
むしろ不器用さを生かせる道をということで、臨床研修後は大学院に入って教育研究をすることを勧めました。でも彼はなかなか信じてくれませんでした。
「俺の目の黒いうちは面倒見るから心配するな」と一喝したこともありました。
大学院では良い成果をあげてくれまして、国際誌に論文をいくつも発表してくれました。

なかなか結婚相手が見つからなかったので、本人には内緒でぼくは随分あちこち捜し歩きました。ところが、本人は勝手に相手を決めて沖縄まで旅行に行ってきたと報告してきたものですから、ぼくは心中穏やかならざるものがありました。
相手はなんと大学院生で、彼に指導を頼んだまゆさんだったのです。
不器用と言いながら、実はとっても器用だったのですね。恋愛に関してですが、見直しました。

まゆさんは看護学部を卒業する前に「大学院に入りたい」と私たちの門を叩いてくれました。
学生時代、クラスメートがうつ病になる様子を目のあたりにして、うつ病の予防について研究してみたいと考えたとのことでした。精神医学の研究室に行かずに、私の所に来てくれたのは、お父さまがとっておられた「日本プライマリ-ケア学会誌」のぼくの論文を読んでとのことでした。
ぼくは若くチャーミングな女性に自分の論文に共感してもらったことに天にも昇る気持ちになりました。まゆさんはケーキづくりの名人でもあります。バースデイ、クリスマスなど何度も美味しいケーキをごちそうになりました。
まゆさんには直接指導もいたしましたが、最後のまとめの部分は学先生に教えてもらうように薦めました。
それが功を奏して、なんとまゆさんは見事に論文を書き上げ、北大医学研修科修士課程を首席、つまりトップの成績で修了できたのです。

学君。まゆさん。
本当におめでとう!
これから(もうすでに)佳い家庭を築いて、そして後輩たちのモデルになる良い仕事を続けてください。
いつも祈ってます!