きょうは北大医療システム学大学院生だった二人の結婚披露宴が札幌であります。ぼくはプライマリ-ケア学会の仕事で東京なのでお祝いメッセージを法医学寺沢教授に託しました。
学 君
まゆ さん
ご結婚おめでとうございます。
学君とは学生時代からのおつき合いでした。
「ぼくはすごく不器用なので採血方法を特訓してください。菊池君も連れてきます」と懇願してきました。
そのうちにお母さんがご病気になり、お母さんにはもちろん、周囲に対しても気遣いのすごい人物だなあと感じてました。残念ながらお母さんは若くしてご逝去されましたが、学君はその悲しみを乗り越え、医学部卒業までがんばり続けました。
医師としてどのような道を歩むべきか、相当悩んだあげく、ぼくに相談に来ました。
むしろ不器用さを生かせる道をということで、臨床研修後は大学院に入って教育研究をすることを勧めました。でも彼はなかなか信じてくれませんでした。
「俺の目の黒いうちは面倒見るから心配するな」と一喝したこともありました。
大学院では良い成果をあげてくれまして、国際誌に論文をいくつも発表してくれました。
なかなか結婚相手が見つからなかったので、本人には内緒でぼくは随分あちこち捜し歩きました。ところが、本人は勝手に相手を決めて沖縄まで旅行に行ってきたと報告してきたものですから、ぼくは心中穏やかならざるものがありました。
相手はなんと大学院生で、彼に指導を頼んだまゆさんだったのです。
不器用と言いながら、実はとっても器用だったのですね。恋愛に関してですが、見直しました。
まゆさんは看護学部を卒業する前に「大学院に入りたい」と私たちの門を叩いてくれました。
学生時代、クラスメートがうつ病になる様子を目のあたりにして、うつ病の予防について研究してみたいと考えたとのことでした。精神医学の研究室に行かずに、私の所に来てくれたのは、お父さまがとっておられた「日本プライマリ-ケア学会誌」のぼくの論文を読んでとのことでした。
ぼくは若くチャーミングな女性に自分の論文に共感してもらったことに天にも昇る気持ちになりました。まゆさんはケーキづくりの名人でもあります。バースデイ、クリスマスなど何度も美味しいケーキをごちそうになりました。
まゆさんには直接指導もいたしましたが、最後のまとめの部分は学先生に教えてもらうように薦めました。
それが功を奏して、なんとまゆさんは見事に論文を書き上げ、北大医学研修科修士課程を首席、つまりトップの成績で修了できたのです。
学君。まゆさん。
本当におめでとう!
これから(もうすでに)佳い家庭を築いて、そして後輩たちのモデルになる良い仕事を続けてください。
いつも祈ってます!