旅芸い者放浪記

前沢政次 ブログ

地域医療の基本

2012-05-31 23:45:58 | 地域協働
夕張の医療のことが黒く深い影をおとしています。

マスコミの方々からも反省頻りだという声も聞かれます。

「担ぎ上げ過ぎと悪乗り」と表現しては失礼でしょうか?

ことの本質を見抜けないのは、人間の目が曇りやすいからです。

地域医療の基本は住民の持つ力を信じること、行政や議会、そして保健医療福祉スタッフととも住民の力を最大限に引き出し、育てることにあると思います。一人の医師ができることはとても小さいはずです。

夕張医療のリーダーは最初から大きく足を踏み外していたと思います。

今週末は北海道国保誌の時流「夕張医療の悲劇を越えて」を執筆予定です。

研究費も落選ばかり

2012-05-30 22:38:18 | できごと
野に降りても研究的活動は続けたいと考えてきたのですが、世の中甘くありません。

実力や実績がないので仕方ないところですが、いよいよまったく国からもさまざまな財団からも相手にされない状況となりました。

原因はなんでしょう。

一番思い当たるのは「もう歳を取り過ぎている」ということです。かなしいことです。

そうですよね。

ありがたいような、かなしいような複雑な思いになりましたのは医学教育学会(伴信太郎会長)から「特別会員に推薦する」というお手紙が届きました。この学会のためには大したことは何もしてきませんでしたが、まあうれしいような、ああもうそろそろ何事も引退すべきという警告のような・・・・・・ものかもしれません。

でもまあ、立ち直って、もう一度チャレンジしてみたい気持もあります。

訪問看護に期待

2012-05-29 22:52:01 | 地域協働
久々の外来です。

うーん。難問も多く、なかなか進みません。だいぶ吉永先生に助けてもらって対応。

介護保険の主治医意見書の数も並ではありません。書いても書いてもたまっていきます。

どうも羊蹄訪問看護ステーションもやや後退するようですし、何とかこの機会にわがクリニックも外に出られないものか、こっそり師長に作戦を立ててもらうことにしました。

そしてスタッフの意識が変わってくることに期待です。

きむちーーー

2012-05-28 22:23:35 | 学会活動
きのうの朝はシンポジウムの前に、韓国で家庭医療を開業している皆さんが集まってくれました。

去年の秋に講演に呼んでくれた人たちです。

短い間でしたが、意見交換ができました。

韓国では医師の地位が低く、医師の意見はなかなか聞いてもらえない。土曜日も一日診察しないと患者が他の病院へ逃げてしまう。などとしきりに日本はいいなと言ってました。

前にも書いた通り、美容外来、肥満外来などの特色を出さないと患者は家庭医療の看板だけでは来てくれないという悩みがあるようです。

でもみなさん朝から元気です。

ぜひ日韓の若い医師同志の交流もしようということになりました。

最後に記念写真をとりました。

このとき目に見えない珍事が起こります。

写真を撮るときには、日本人は「イッチ、ニー」とか「チーズ」とかいうではありませんか。韓国はもちろん「きむちーーー」と声を出すのです。

大先生方一斉にこの言葉を発した途端

プーーーーーンとに匂ってきましたのが、まさに「キムチの香り」でありました。




WONCAAPR終了

2012-05-27 23:57:07 | 学会活動
今回の学会の最後の務めであるプレナリーシンポジウムの司会もしました。

シンポジウムを始める前にポスターセッションの優秀賞が発表され、賞状が授与されました。昨日の情報通り、お二人選ばれた一人が西村真紀先生でした。おめでとうございます。本人が受け取ることができて本当に良かったです。

テーマはDo Japanese Women Accept Having Pap Smears by Family Physicians? でした。

そのあとシンポジウムの司会はこの学会の会長であるリー先生と一緒だったので、昨日よりは気楽でした。ぼくは韓国の家庭医療学の父であるHuh先生の紹介をいたしました。

APRプレジデントのLi先生の講演とともに、これからのアジアで家庭医療学を基本にしたプライマリケアがますます重要性を増すことが実感できました。

閉会式ではそのことを文章にした2012Jeju宣言が出されました。この本文は追って学会のホームページに掲載します。

午後は観光したかったですが、余裕もなく、ホテルのロビーと空港の待合室で書き物をしながら過ごして関空まで戻りました。