肝臓病と共に生きる人たちを応援します

肝臓友の会との関わりで成長した肝臓専門医のブログです。2017.2.12より新規開始しました。

肝臓病でのピロリ菌の影響 日本門脈圧亢進症学会から

2008年11月20日 | 学会研究会報告新聞記事など
久留米大学の於保先生が、講演をしているのを聞いて肝硬変とピロリ菌の関係が大分わかってきました。
メモ的でわかりにくいかも知れませんが、肝硬変では、現時点では、ピロリ菌を必ずしも除菌するといいというわけではなさそうです。

ピロリ菌について肝硬変で分析
代償期(肝硬変の良い方)の肝硬変の患者さん322名で検討した報告
一般の人と保菌率にあまりさはなく、
肝硬変の人に潰瘍が多いのはピロリ菌以外の因子があると推測できる

PHG(門脈圧亢進性胃症といって、門脈圧があがってくると胃粘膜のこまかい血管が増える状態)とピロリ菌も関連がない
脳症とも関連がない
フェリチンは低下している これが肝にいい働きをしているかは不明

静脈瘤の出血について検討したところ
出血していない人はピロリ菌のいる人が多かった。
胃酸の酸性度が高い人ほど出血しやすいかもしれない。PPIが非常に有用である可能性があると。
胃吻門部の静脈瘤の出血が、ピロリ菌のいない人が食道と他の胃静脈瘤の出血例と比較して多かったと

胃ガンを心配して肝硬変の患者さんで、ピロリ菌の除菌を勧めるのはもう少し様子をみた方がいいかも知れないと思いました。

森での医療講演が函館新聞にのりました 平成20年11月18日

2008年11月20日 | 医療講演やイベント

函館方面では、函館新聞が、肝炎について特集を組むなど積極的に報道してくれているとのこと、川上さんのブログで知りました。先日行った森町の講演も記事になっていたのでご紹介します。

B-RTOで腰痛が改善した症例

2008年11月20日 | 学会研究会報告新聞記事など

今回、学会で発表した治療経験です。もともと、胃静脈瘤や肝性脳症の治療としてしられているB-RTOが腰痛を改善したと言うことで、とても、おもしろいと興味を持って頂けたので、スライドの題名のところだけ載せておきます。

血管圧迫性の腰痛の原因の一つとして、精巣静脈の拡張があり得ると言うことを知り勉強になりました。B-RTOの時に、患者さん自身が治療した部位での痛みを教えてくれたのでわかりました。「そこですそこが痛いんです」と言ってくれたから自信を持ってB-RTOでの腰痛改善例だと発表できました。B-RTOの奥深さを再認識した次第です。
もちろん、肝性脳症も改善しました。

患者さんや家族のページ 2008.11.24更新

2008年11月20日 | 患者さんとの関わり
インターネットでブログをやっているといろんな人と知り合うことがありました。励まされたり、アドバイスされたり、そんな、心温まる方々とのふれあいがあるから何とかやってこれるって感じですかね。私がいつも励まされている方々のブログの一部を紹介しますね。

B型肝炎訴訟の東京原告の方のブログを知りました。とても前向きな方で、参考になります。
雨過天青

最近、見かけた方のブログです。
ペグ・リバ日記(ウイルス性肝炎に負けるな!)
ウイルス性肝炎は国の薬事行政のミスから生まれた「医原病」です。原因とその被害の蔓延の責任が国にあるのは明らかです。全国350万人以上のウイルス性肝炎患者全員の平等な救済を勝ち取るための闘うブログです。ってことで、とても熱いです。

以前紹介したブログです。
ふみりんのひとりごと C型肝炎と肝がんで亡くなった母親との関わりを体験から書いてくれています。
私もC肝治療中から治療後の記録へ C型肝炎のインターフェロンに絡んでいろいろなまとめをしてくれています。
讃岐の屋根から愛を込めて~  思いがけず ペグリバ治療をやって とりあえず終わりましたという方のブログです。いろんな方を励まして元気づけている楽しい方、たぶん。会ったこと無いけど
のっぱら スズメ インターフェロンや瀉血療法の体験などとても気持が伝わってきます。