バイクのエンジン出力には2つの動力があって、1つは「パワー」そしてもう1つが「トルク」です。
いわゆる「パワー」とはエンジン回転に対して発生する力のことで「トルク」はそれ自体を動かす力を指します。
要するに、この2つが合わさってバイクの速さが決まってくるのですが、
バイクの中には極端な仕様のものがあります。
例えば、アメリカ製のハーレーダヴィットソン。
ハーレーのソフテイル以上になると1.700ccの排気力で、100ps前後の「パワー」を持っているのですが、
それに対して「トルク」が20kg近いものもあることから、
発進時の「パワー」が「極端に高い」スペックとなっています。
しかし最高速は200km前後が限界。
これは後々、回転数が低いことで最良の「パワー」が活かせきれていないからです。
しかしアメ車は、昔からこの仕様が多く、瞬発力に全てを注ぎ込んでることが伺えます。
要するにエンジンの「味付け」の問題です。
逆にイタリアの「ドゥカティ」は同じ2気筒ながら、約1.000ccの排気量で200psを誇るスーパースポーツを持っています。
ハーレーと違い「トルク」は約7kg前後なので、押し出す力は低いのですが、
最高速は300km近い速度まで出すことが可能です。
この事で分かるのは、エンジン特性自体が「真逆の発想」で設定されてることです。
とにかく「パワー」と「トルク」は大きい方が「大きな力を発生させる」のですが、
蘇生に関してはバイクによって異なります。
また、高い回転数で最高の「パワー」が出る訳ではなく、いわゆるパワーバンドに入った一瞬が最高出力となります。
それを超えると「パワー」は失速し同時に「トルク」も下がってしまいます。
この事は、レシプロ式エンジンの特性でもあるのですが、小さい排気量でも回転数が高いエンジンは車速が速いですし、
大きなエンジンでも、低い回転数しか回らないエンジンだと車速は遅い事になります。
実際に「ハーレーとドゥカティ」を乗り比べて比較して見ればよくわかりますね。
カタログなどに書かれているスペックには必ず「パワー」と「トルク」が記載されています。
なので、そのバイク自体がどの様な特性であるかを知るには「基本になるバイクを基準」にその値を見れば分かると言う事です。
結局、誰もが気にする「最高出力」だけでバイクの特性を知る事はできないと言う事なんですよね!(笑)