宮城の農業普及現地活動情報

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パン用として期待される小麦の育成品種「東北229号」の現地検討会開催

2015年06月09日 14時05分29秒 | 先進的技術に取り組む経営体の育成・支援


 平成27年6月2日,涌谷町において,小麦の育成品種「東北229号」の現地検討会が開催されました。本検討会は農研機構東北農業研究センターを中心に実施している農林水産省委託プロジェクト「実需者等のニーズに応じた加工適性と広域適応性を持つ小麦・大麦品種等の開発」を推進する目的で開催され,実需者,研究者,JAみどりの営農指導員,普及支援組織等約40名が参加しました。
 育成地の東北農業研究センターによると「東北229号」は寒冷地向けに開発したパン・中華麺用小麦で,パン生地に弾力があり,HRWに近い製パン適性とHRWに優る中華麺適性を持つとされています。
 検討会では,まず東北農業研究センターよりプロジェクトの概要と「東北229号」の育成経過や主な特徴について説明があり,さらに古川農業試験場より宮城県における奨励品種決定調査等の成績について紹介がありました。現地圃場では古川農業試験場が生育調査の結果を報告するとともに美里農業改良普及センターが管内の小麦生産の概要について説明,さらに圃場管理を担当する農事組合法人「涌谷東」の安部組合長から,管理上で気づいた点について補足していただきました。
 「東北229号」の生育は,対照の「ゆきちから」に比べてやや劣りましたが,これは「ゆきちから」を栽培している圃場の条件が良く,また播種量も多かったことによると考えられました。参加者は「東北229号」の生育も順調であり,問題はないと評価していました。実需者の評価も上々であり,次年度も現地試験を継続することになりました。
JAみどりのでは以前からパン適性に優れた品種の導入を検討しており,普及センターではJAみどりのや現地生産者とともに「東北229号」の実用性を確認していく予定です。

<問い合わせ先>
 宮城県美里農業改良普及センター  先進技術班
 TEL 0229-32-3115,FAX 0229-32-2225
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