平成30年2月21日に栗原市志波姫の大豆ほ場を会場に,「カットドレーン」及び「カットドレーンmini」の実演会を開催しました。
大豆作においては,ほ場の排水対策が重要ですが,栗原市内の転作ほ場では暗渠が未整備であったり,基盤整備後の経過年数が長く,暗渠機能が低下しているほ場が多く見られます。
近年,農研機構等の研究成果により,資材を使わず迅速に施工でき,暗渠と補助暗渠の両方で利用が可能な新たな穿孔暗渠機「カットドレーン」及び「カットドレーンmini」が実用開発され,農家が所有するトラクタで容易に施工できるようになりました。そこで,本技術を栗原市内へ普及拡大するため,現地ほ場において実演会を開催したところ,寒空の中,生産者と関係機関等含めて41名が参加しました。
実演会では,「カットドレーン」及び「カットドレーンmini」の研究者である農研機構農村工学研究部門の北川上級研究員により,同機械の特徴や施工方法,ほ場条件やトラクタ装備に応じた作業機の選び方等の説明が行われ,その後実際に施工作業の実演を行いました。当日はほ場がぬかるんで条件が悪く,「カットドレーンmini」では一部のデモ施行のみとなりましたが,「カットドレーン」では本施工が行われ,参加者は施工速度や深さ,施工によってできた空隙の様子等を熱心に見学していました。
施工ほ場には平成30年産の大豆を作付けし,非施工ほ場と比較しながら生育状況や排水状況等を調査するとともに,夏期には現地検討会を開催し,生産者と一緒に本技術の効果を確認していく予定です。
<機械の説明を聴く参加者> <カットドレーン施工の様子>
<連絡先>
宮城県栗原農業改良普及センター 先進技術班
TEL:0228-22-9437 FAX:0228-22-6144