令和6年2月2日に、美里地区農業士会は美里農業改良普及センター会議室で「令和5年度美里地区農業士会第2回研修会」を開催し、会員等20人が水稲中干し延長によるカーボンクレジットでの収益化について学びました。
始めに、宮城県農政部農業政策室黒沢班長から、2030年を目標に農林水産業における温室効果ガス排出量の削減を進めている「宮城県みどりの食料システム戦略推進ビジョン」について概要を説明していただきました。
次に、株式会社フェイガー農業責任者後藤明生氏から「稲作でのカーボンクレジットによる収益化の取組」と題して講演していただきました。世界の潮流では、地球温暖化対策として温室効果ガス削減に向けた技術革新が進められており、企業は排出量削減の不足分をカーボンクレジットとして買い取りしており、日本でも2023年からJ-クレジット認証制度が始まっています。株式会社フェイガーは水稲中干し延長によるメタンガス発生量の抑制、J-クレジット認証等の実務を代行し、収益化を支援しているとのことでした。
最後に、JA新みやぎみどりの統括営農センター木村氏から、美里町の水田約40haで取り組んだ水稲中干し一週間延長によるJ-クレジットについて、農家等と協力し、水田一筆毎の水深測定や写真撮影、書類整理などを行った苦労話を交えながら具体的な事例を紹介していただきました。
参加者は、地球温暖化対策としての温室効果ガス削減、水稲中干し延長によるカーボンクレジットでの収益化について理解を深めることができ、有意義な研修となりました。
<連絡先> 美里農業改良普及センター 地域農業班 TEL 0229-32-3115、FAX 0229-32-2225