「吟のいろは」は,平成19年に古川農業試験場で交配された酒造好適米の新品種で,令和2年2月に品種登録出願公表され,同月に日本酒がデビューしています。
やわらかく,ふくよかな味わいのお酒ができるため,県内の多くの蔵元の期待も高まっています。
令和2年産は,松山町酒米研究会の会員8人が約7ha作付し,栽培管理技術の早期確立に向け,展示ほを4か所設置して生育調査を実施するなど,手探りで管理を行ってきました。
9月下旬から順調に収穫が行われ,8人の平均反収は579kgとなり,昨年度よりも多収となりました。
9月28日に,産地品種銘柄に設定されてから初めての農産物検査が行われ,1名の生産者が出荷した88袋が全量特等に格付されました。特等格付は,宮城県が育成した品種では初となる快挙です。さらに,10月12日に検査した32袋も特等に格付され,令和2年産「吟のいろは」は,出荷数量1,314袋のうち,120袋が特等に,残りもすべて1等に格付されました。
12月12日には,松山町酒米研究会の令和2年産作柄検討会を開催する計画です。
今後は,醸造に重要な成分の分析結果等を踏まえ,令和3年産に向けて課題を明確にし,研究会と一体となって栽培管理技術確立を推進してまいります。
「特等」格付となった「吟のいろは」玄米
<問い合わせ先>
美里農業改良普及センター 先進技術班 TEL 0229-32-3115,FAX 0229-32-2225