令和6年1月19日(金)に、涌谷地域農業再生協議会主催で子実用とうもろこし生産拡大に向けた成績検討会が開催されました。
はじめに、農研機構東北農業研究センター 篠遠氏から東北地域における子実用とうもろこしの研究状況について報告がありました。また、最近の飼料価格高騰の影響で作付面積が増加傾向にあることや、基本的な栽培技術のほか、今後の課題として通年供給を目指した大規模産地化や乾燥調製・貯蔵・流通体系の仕組みづくりについて講演いただきました。
次に、畜産試験場草地飼料部 杉本研究員から「涌谷町内の栽培実績―アワノメイガ対策と湿害対策―」と題して、今年度実施された殺虫剤散布試験と湿害対策試験について報告がありました。殺虫剤散布に係るアワノメイガ対策については、食害や赤かびの低減、収量の増加といった効果が期待されるとのことでした。
そのほか、大分県における子実トウモロコシに関する研究事例紹介(講師:独立行政法人国立高等専門学校機構大分工業高等専門学校 森田氏)、種苗会社(サナテックシード株式会社)及び飼料・食品会社(伊藤忠飼料株式会社)からの情報提供があり、充実した検討会となりました。
涌谷地域では令和4年度から子実用とうもろこしの生産が始まり、令和5年には約50haまで作付が拡大しています。
普及センターでは今後も水田フル活用に向けた取り組みを支援していきます。
<問合せ先>
美里農業改良普及センター 地域農業班 TEL 0229-32-3115、FAX 0229-32-2225