mitumine 夢幻庵日記

夢うつつで過ごしている日々、趣味の絵・旅行・写真・ハイキング・読書などを写真を交えて気ままに記しています。

12月に読んだ本2冊(「朝が来る」辻村深月 「JR上野駅公園口」柳美里 )

2020-12-30 09:03:27 | 読書
「朝が来る」辻村深月 文藝春秋


都心に近い武蔵小杉のマンションに住む佐都子夫妻、6歳になる息子朝斗と3人での幸せな日常は、突然かかってきた「息子を返してください」という電話に一転奈落へ。
朝斗は生後間もなくに養子縁組でもらい受け大事に育てている息子。事情を知っている人はごく数人の関係者だけなのに…この後スリラー擬きの展開となる。現代世相を反映した小説ともいえる。



















「JR上野駅公園口」柳美里  河出文庫



帯にあるように全米図書賞を受賞したもので、これに釣られて読んだ。
主人公の男性は、昭和8年生まれで福島県相馬郡矢沢村出身で8人兄弟の長男。そこで結婚し出稼ぎのために上京し20年余り東京で暮らした。
そして2度目は当てのないまま上京しホームレスとなって、2度と帰郷することはなかった。息子は同じ年に生まれた浩宮に因んで浩一と名付けたが、21歳でなくなってしまった。
貧しい東北の生活や風土、オリンピック景気で湧く都内での格差など考えさせられる。



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