mitumine 夢幻庵日記

夢うつつで過ごしている日々、趣味の絵・旅行・写真・ハイキング・読書などを写真を交えて気ままに記しています。

逢坂 剛 著 「十字路に立つ女」 講談社文庫 を読んだ

2009-03-24 19:28:14 | 読書


私の好きな逢坂もので、私立探偵岡坂神策シリーズの2作目、初出は20年前の1989年。

当時はバブル期の絶好調の時で、本書も神田界隈の地上げがバックにある。
題名にある女とは、その地上げに遭う古書店主の娘で腎臓移植を待ち望むみずえ、あるいは明央大学でスペイン文学を研究していて、レイプ事件の証言者になった理恵のことだろうか。

岡崎を取り巻く桂本弁護士、霜月刑事、花形理恵助教授、ギター教師の彩子等々独特なキャラクターの人物が面白い。
ひと言で言えば生体腎移植に絡むスキャンダルだが、著者のスペインの歴史に関する造詣が随所に出ていて、とても興味深い物語になっている。

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