古代ギリシャから現代に至るまでの西洋美術史概説だが、とにかく面白い。知らずしらずのうちに、彼の語り口に引き込まれていく。
たとえば、「ルーブル美術館にあるものは教養がないと理解できない歴史画が中心のコレクションなのですが、オルセー美術館にあるものは教養がなくても楽しめるものが多いのです。中略、フランス人の前ではぜひ『私はオルセーはあまり好きではありませんの。やはりルーブルが最高ですわ』 と、見栄を張ってください(P142)。」といった具合だ。
西欧中世の絵画は、ギリシャ神話や聖書の内容の理解が必須(即ち、著者のいう教養)というのがよく分かった。40ページに渡る108葉のカラー図版が有り、理解を助けてくれる。font>
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