ペルーというと、マチュピチ遺跡・ナスカの地上絵・インカ・フジモリ大統領が思い浮かぶ程度だ。
しかし、ペルーへは100年も前に(1,899-1,923年)18,000人も日本人が移民として渡っていて、1,941年までに計33、000人になるという。
時は変わって、2,001年にはペールーから日本に滞在しているペルー人は50,000人を超えているという。
地球の反対側で行くだけで飛行機で20時間もかかる所へ、100年も前から移住していた人がいたというのが驚きだ。勿論、当時は船で行くわけだが何日かかったのだろうか。言葉も習慣も違う異国で、さぞ苦労の連続だったと思われる。
ペルーでインディオといわれる先住民は古モンゴロイドで、我々と同じに生まれたときは蒙古斑があるという。写真で見る彼らは、日本人あるいは中国人ととてもよく似ている。それもそのはず、大陸(北米とユーラシア大陸)が陸続きであった氷河期にアジアから渡ってきたのだという。
本書は、ペルーの全てが要領よく纏められていて、インカ文明とスペインによる征服、その後の混乱と現在までの政治・経済・文化(音楽・演劇・小説など)の状況が、とてもよく分かる。
各国がシリーズ化されているので、他のも読んでみたいと思う。とても良い本に巡り会えた思いだ。
アフリカの首狩り族に嫁いだ人もいたのを思い出しました。読まなかったのですが、本屋で見たことがあります。