「目からウロコ」を何度が味わえると、著者は本書のあとがきで言っているが、全くそのとおりだ。
100頁足らずの本に、絵を描くための基本的な事項がぎっしりつまっている。
セザンヌの発見した「普遍的遠近法」と、従来の科学的遠近法や大気遠近法の違い。
「絵を立てる」とはどういうことか。「目を回す」とは……等々、とても勉強になった。
実制作に生かせるようになるには、沢山描きながら覚えるしかありません。と著者も言っている。
これを読んだのを機会に、その理論を、少しづつでも身につけたいものだ。
なお著者は、日展審査員、評議員などを歴任している。