友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

秋祭りと故郷の夏祭り

2018年10月08日 17時31分01秒 | Weblog

  笛と太鼓と子どもたちの「わっしょい、わっしょい」という元気な声が聞こえる。秋晴れの爽やかな空の下、昨日と今日は秋祭りで、子どもたちが隊列を組んで練り歩いている。この辺りは新興住宅街で、地域の祭りは古い集落だけで行われていたが、子どもの人数が減り新住民にも祭りへの参加が認められるようになった。「わっしょい、わっしょい」と大声を上げて練り歩くことは、子どもたちにとっては開放感があり、天下を取ったような気分なのだろう。

 マンションの子どもの数が増えてきて、お母さんたちも子どもたちに祭りをやらせたい気持ちになった。管理事務所の職員に器用な人がいて、子ども用の神輿を作ってくれた。しばらくはマンションの夏祭りの前座として、子ども神輿がマンションを練り歩いたが、子どもの数の減少した今は途絶えてしまった。そんな行事があったことも知らない人たちが増えた。伝統を作り上げ、それを維持していくことは、大変な決意と努力が要る。

 私が生まれ育った刈谷市には、江戸時代から続く「万燈祭り」という夏の雨乞い祭りがある。私は小2年に家を移ったので、校区外からの通学になった。ひとりでブラブラと歩き回ることができて、私には楽しいことだった。小4の時に子ども会に入れられ、自宅から最も近い町内の子ども会に行くように言われた。夏休みは寺での朝のラジオ体操、その後、学校の運動場でソフトボールの練習があった。麻雀店の息子さんが指導者だった。

 この人が私を可愛がってくれて、6年生の時、町内の万燈祭りにも参加するように言ってくれた。万燈について回るだけだったのに、祭りの担い手になったような気分だった。朝、夜が明けるのをアスファルトの道路に寝転んで見た。先日、祭りが行われる道路に行ってみたが、あまりに短いのにビックリした。繁盛していた店もシャッターが閉まっている。万燈を担いで踊る広場も狭かった。

 本当に祭りは継続されているのかと心配になった。地元で祭りの責任者をしている中学校の同級生に尋ねると、「今は町内会だけでなく、企業も万燈を出すようになって盛り上がっている」と教えてくれた。いつか、機会があれば見に行きたい。キンモクセイが今年も咲いた。小学校の角にあったのを思い出す。

 


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