友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

我が家の血筋を伝えておきたい

2024年08月12日 17時15分16秒 | Weblog

 今年の親族の懇親会は長女のダンナが計画してくれ、日間賀島で昼食する、三河湾を堪能するものだった。ところが南海トラフ地震の影響で、海を渡るのは止め、片名漁港の傍の民宿を経営する飲食店「大友」での食事会となった。

 その食事は、タコの姿煮やタイやマグロの刺身、サザエやエビ、イサキの塩焼きなどなど、食べ切れないほどの海鮮料理がいっぱいだった。食事の後、みんなは外に出て、公園でセミ捕りではしゃぎ回り、海岸に出て海を眺めたり、とっても良い夏の一日となった。

 ただ、私は1点だけ気になった。それは、病院で看護師を務める長女の「高潮からどのように身を守るか」という訓示だった。海を渡らなかったのも、いつ招集されるか分からない長女が、いつでも病院に駆けつけられるためであった。

 長女は「まず、自分の身を守ってください。何が何でも高い所へ避難してください。もし杖を突いてヨタヨタ歩いているお年寄りを見かけてても、構わず逃げてください。1分1秒が命取りになります」と言う。

 えっ、それは我が家の伝統的な血筋では無い。母も兄も頼まれたら断らない人だった。物乞いが来れば、何でもあげてしまっていた。困っている人がいるのに、見過ごして行くことは出来ない性格だった。

 兄の嫁となった姉さんは、母の洋裁教室の生徒だったが、姉さんの友だちがドボントイレに財布を落とした時、泣いている友だちに代わって、肥溜めから糞尿を、財布が見つけるまで汲み出した人である。

 自分だけ逃げなさいという訓示は、我が家の血筋には合わない。助け合って、それで自分も命を無くしたとしても、きっと満足な死であっただろう。責任者である長女は、それを良しとは言えないだろうが、我が家の血筋は、おバカなほど、困った人を見捨てられない血筋であることは伝えておきたい。

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