明日の友だちの1周忌の後に行う「偲ぶ会」のため、買い物などの打ち合わせをした。雑談の時、コロナ禍の話になった。友だちが「中国はコロナウイルスを世界中にバラまいて、主導権を得ようとした」と言う。そういう説を未だに信じている人もいる。
今朝の朝日新聞に、熊本県の県立高校100周年の記念行事で、九州国際大学の西川京子学長が講演した記事が載っていた。西川学長は元自民党衆院議員で文部科学副大臣を務めた。西川学長は太平洋戦争を大東亜戦争と呼称し、「アジア全体を栄えさせ、独立させるための戦いだった」と話した。
個人がどのような見解を持っていても構わないが、そういう表向きの理由で始まった戦争で、多くの人が苦しんだ事実にも触れるべきだっただろう。朝鮮・中国をはじめとするアジア諸国への侵略や植民地支配を政府も認めている。二度と戦争はしないと国民は決意したはずだ。
コロナウイルスは中国の世界支配への戦略だとか、先の大戦はアジアの解放のためだとか、余りにも軽々しく口にしてしまうのはどうしてなのだろう。もう少し、考えるクセを身につける必要があるが、どうすれば良いのだろう。
文部科学省の事務次官だった前川喜平さんの著書『権力は腐敗する』の帯に、「自由を捨てて権威主義に逃げた人間は、自由の価値が見えなくなる。人がなぜ自由のために戦うのかが理解できなくなる」「権威を疑え。自分の頭で考えろ。さもなくば、民主主義は終わる」とある。
明日は「偲ぶ会」のため、ブログは休みます。
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