暑くなった。花の終わったチューリップを抜いて、球根を陰干ししなくてはと思うのに、少しもやる気がしない。花に水をやり、掃除をするのが精一杯だ。朝、カミさんの運転手を務める。エレベーターや廊下で行き交う人と、「暑くなりましたね」と挨拶する。
次に常套句のように、「ワクチンの申し込みは終わりましたか?」と聞かれるので、「私は一番最後にしようと思っています」と笑う。かかりつけの医者に相談してからにするつもりだが、そんなになぜ慌てて接種したいのかと思っていることも事実だ。
国民全員が接種できるようにすると政府が言うのだから、早い遅いはあっても受けられない訳では無い。ワクチン接種の方法が決まっていないからなのか、貴重なワクチンが残ってしまい破棄したというニュースがあった。
また、接種に来なかった人がいて、いくつかの自治体で首長や幹部がワクチンを打ったことが問題になっている。権限の乱用だとかズルイという批判だ。捨てるよりいいことなのに、そんな批判が出るのは首長に信頼が無いからだろう。
「私も接種場所を決めた医療従事者」などと姑息な言い訳をするからダメだ。予約者が来なくてワクチンが余ることがあれば、現場の判断で行えばいい。首長であろうと職員であろうとボランティアであろうと、現場の責任者の判断に任せればいい。破棄などという無駄こそ無くすべきだ。
レベルの低い問題だが、これが日本の現実なのかも知れない。