朝日新聞には面白いコーナーがある。読者からの投稿に、他の読者が答えるコーナーだ。「人生の『正解』が欲しい」という大学生の投稿に5人が解答していた。高校生は、「自分の世界観を持たない人は議論もできない。自分なりの『正解』をつかみとり、それを絶対だと思わない謙虚さが必要だ。文章や会話で表現し、(揉みくちゃにされ)自らの世界観を壊して更新し続けて欲しい」と。
同年の大学生は、「正解は存在するものではなく生み出すものだと思います。どこに向かって歩けばいいのか分からない場合は、まず自分がどこにいるのかを自問自答するしかないと思いました」と答える。48歳の小児科医は、「私は自分の人生は『幸せ』だと思えます。幸せは自分ひとりで達成できるものではないと実感します。幸せは自分が力になりたいと思った人から分けてもらうものと思います」。
離婚歴のある64歳の女性は、「結婚=幸せとは限らない。私はたとえ何歳になっても、その年齢の『ビギナー(初心者)』だと考える。私は『64歳のビギナーの幸せな人生』を求めて生きている」と。歌手の加藤登紀子さんは、「正解なんて気にしなくていい。『自分の選んだ人生に誰にも文句は言わせない』というくらいの気分で、あたな自身を生きてください。世の中には、驚くほどいろんな生き方があります。どんな生き方も『正解』なのよ」と結んでいた。