友々素敵

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『衣食足りて礼節を知る』

2014年05月27日 18時56分20秒 | Weblog

 ウクライナの大統領選挙で、親欧米派のポロシェンコ氏が当選したと報じられた。親ロシア派が多い東部地域で、妨害で投票できなかった地域があったにもかかわらず、ポロシェンコ氏が最も多い票を得た意味は大きい。「紛争と混沌状態を終らせ、ひとつのウクライナに平和を回復させることが第一歩」と主張するポロシェンコ氏への支持は、国民が親欧米路線を選んだと言えるだろう。

 一方的に人民共和国を宣言している東部のドネツク州とルガンスク州を、どう扱い解決するかという問題も残っている。これで全てがうまくいくとは思わないけれど、ポロシェンコ新大統領がロシアのプーチン大統領とどこまで話が出来るかにかかってくる。デモ行動で政権の崩壊を導いたものの、新欧州派と親ロシア派に分かれた武力衝突だったので、早く収まってくれればと思う。欧州連合(EU)はこの選挙結果にホッとしているようだが、個々の国によって事情はかなり違うようだ。

 今朝の中日新聞によれば、欧州議会選挙の結果、各国の反EU右派勢力が躍進したとある。福祉国家といわれる北欧、議会政治の先進国イギリス、人権や民主主義を生んだフランス、主要なEU諸国で民族主義的な右派勢力が国民の支持を伸ばしている。「全ての人は皆平等」を目指してきたのに、ここに来て他民族を排斥する意識がなぜ高揚してきたのだろう。

 「一国の為政者たるものは、計画をたてて経済を豊かにしなければならない。豊かな国へは、どんなに遠くからでも人民は集まってくるし、開発の進んだ国から逃げ出す人民はひとりもいない。その日暮らしにもことかく者に礼節を説いたところでなんになろう。生活が豊かになれば、道徳意識は自然と高まるものであり、衣食が十分であれば、自分の名誉や恥とかを重くみるようになる」という古代中国の教え『衣食足りて礼節を知る』は間違っていたのだろうか。

 アメリカで中国でそして日本でも、「誰でもよかった」と殺人に走る人がいる。中でも日本は97%を超える人々が高校へ進学している。こんな教育熱心な国は世界にない。それでも殺人事件はなくならないし、いじめも減らない。お金持ちは増えたけれど、貧しい人も増えた。貧しくなくてもギリギリの生活を強いられている。みんなで仲良く、豊かになることは無理な夢なのだろうか。

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