友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

長寿の男性は凝り性だって

2010年09月20日 19時01分31秒 | Weblog
 今日は「敬老の日」。そういっても、長い間9月15日が「敬老の日」であった私にはどうもピーンと来ない。いつも「通信」を送ってくださる先輩が、新聞のサンデー版で特集された『百寿者』のことを書いていた。長寿の男性はマイペースで凝り性、蒐集好きで細かいことに気がつく一匹狼型の人が多く、女性は活動的で社交的、意志の強いゴッドマザー型が多いという。そこで80歳になる自分に当てはめてみると、全て当たっていると。その次の文章が実に面白かった。

 〈 「夏姿よくぞ男に生まれける」と昔は言った。ところが今は「夏姿よくぞ女に生まれける」じゃあないか。背中丸出しルックに、臍見えスケスケルック。股下3センチのミニスカに、太モモのタトー。それに股引き姿は田舎吾作スタイルで、暑苦しくて仕方ない。そうぼやいていると孫が「じちゃん、どこ見てるの」。「へえー、わたしゃ、細かいことに気がつく老いぼれた一匹狼でござんす」。 〉

 なるほどこういうタイプが長生きならば、私も全部当たっている。イヤだなー、長生きしそうなのかと心配になった。カミさんはいつも、どんなに時間がかかっても諦めずに『数独』に取り組んでいる。自分でも「やらないと気がすまない」と言う。すると、カミさんは活動的で社交的、それに意志が強い「執着心」の持ち主であるから、女性の長寿タイプである。ふたりとも長寿なのか、これでは子どもたちが気の毒になってしまう。

 介護施設に通う老女の話を聞いた。排泄もコントロールできない90歳近いその女性は、毎日を無気力に過ごしていた。たまたま、その施設に新しい男性が入居してきた。年齢も女性と同じくらいだが、自分のことは自分で出来る。物知りで話し上手だった。優しく彼女にも声をかけてくれた。すると、次第に女性に変化が生まれてきた。着たきりスズメだったが着るものにも気を配るようになり、化粧などしたことがなかったのにキチンと化粧をするようになった。イヤリングや首飾りも身に着け、女らしいしぐさを見せるようになった。失禁することも無くなった。

 知り合いの娘さんに高校3年生の女の子がいる。中学まではデブで身の回りのことには関心がないような子だった。今はスマートになり、身だしなみにも気を遣い、猛勉強に取り組んでいるそうだ。「どうして?」と母親に聞くと、「彼氏と一緒の大学に行きたいそうなのよ」と冷やかし気味に言う。毎日、学校へ行くのが楽しいそうだ。私も高校生の時は、授業は全く理解できなくて面白くなかったけれど、学校へは行きたかった。好きな女の子に会えるし、何よりも好きなことができ、それを評価してもらえた。

 人間はいくつになっても変わらない。年齢を重ねれば「欲」が無くなり「丸く」なるということは決してない。いつも人から愛されたいし、褒めてもらいたい、そういう可愛い存在のようだ。それは希望であり生きる喜びである。だから、男が女を女が男を意識しなくなり、求め合うことが無くなった時は、生きている意味を失う時なのかもしれない。
コメント
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