ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

宇治にある曹洞宗「興聖寺」で体験する水の作法。食事も修行、始末も最小限の水ですみやかに。

2015-08-08 | 体験

曹洞宗の情報誌「凛」の特集「禅に学ぶ 水の作法」のリポーターをすることになったミモロ。水の大切さを禅僧の所作から学んでいます。

「ホント、禅のお坊さんの動作って、無駄がない…」とただただ感心。

さて、ミモロたちは、坐禅をする場所へと向かいました。
「ここで坐禅するの?」と、ひとり壁に向かい座るミモロ。「あ、ここでは、食事の作法の撮影をします」と編集者さん。「あ、そうなんだ~。ここでお食事するの?テーブルとかないけど…」とあたりを見回します。

ここ僧堂では、食事を座ったままでするのだそう。
禅僧は、各自「応量器」(おうりょうき)というサイズの異なった椀がコンパクトにセットされた器セットを持っています。


器をつつむ布も、包むだけでなく、膝の上に広げるナフキンのように使ったり、器を乗せるテーブルクロスの役割も担います。


食事のお当番の僧が、器に御粥や梅干、沢庵などの食事をよそります。
 
「食事は1日3回あるんだって…。でも、これだけじゃ、お腹空きそう…」食いしん坊のミモロにとっては、これではポンポコお腹にはならないかも…。でも、実際、生きるには、それほどたくさんの量の食事は必要ないといわれます。

「おかわりしてもいいのかな?」とミモロ。おかわりはできません。与えられたものだけを、ありがたくいただきます。


食事の所作も無駄なく流れるよう…「食事中のおしゃべりはダメなんだって~」


食べ終われると、器にお湯が少量注がれ、器セットにあるヘラのようなもので、大きな器から小さな器へと、順番に注がれたお湯で、器の内側の食べ物の残りをきれいにしてゆきます。

そして、器に残った湯を飲みほします。「そうだよね~。ちょっと前に食べたものの残りなんだから、汚れじゃないんだ~。だからお湯飲んじゃうんだ…。すごく合理的…」

器は布で、きれいに拭いて、再び元の器セットの形に戻します。
「ミモロちゃん、わかりましたか?」
「全く無駄がないでしょ!」「はい、すごい!カッコイイ~」とミモロは、食事の所作に感動しています。

「油ものがないから、洗剤使わなくてもいいんだ~。いつも食器洗うとき、お湯流しっぱなしでやってるの…。きっとすごく水使ってるね~」と、日常の食事の後始末を思い浮かべます。

さて、食事のシーン撮影の後、ミモロは、お墓のお花に水を…。「ヨイショ…」柄杓に水をいれて…


「まわりにこぼさないように…」と、注意深く丁寧に水を注いでいます。


「お墓参りに行ったら、墓石を水拭きしたり、周りのお掃除もしなくちゃね…。きっとご先祖様、喜ぶよね…。こうして、今、暮らせるのも、ご先祖様がいらしたからだもんね~」と、ご先祖さまへの感謝をこめて、お墓のお世話をするミモロです。
その表情は真剣そのもの。

「ミモロちゃん、今日1日、楽しかったですか?」とミモロにいろいろ教えてくださった雲水の米澤さん。

「はい、すごくいろいろなこと教わりました。ほんと、お水って、ありがたいもの…大切にしなくちゃ!」とミモロ。

最後の撮影は、特集のトップを飾る二人(一人と1匹)の笑顔の写真です。
「なんか兄弟っみたい…」と周囲から声が…。米澤さんの膝の上で、満ち足りたおだやかな顔のミモロです。

「はい、撮影終了です。お疲れ様~」と編集者さんから声がかかりました。


「なんかあっという間に終わっちゃった感じ…もっといろいろなこと教わりたいなぁ~」と、名残惜しげなミモロです。


1日でしたが、禅僧のお寺での所作を身近で拝見でき、その美しさに、見惚れてしまいました。
無駄がない動き…。それは、長い歴史の中で、受け継がれてきたもの。その所作が身につくには、それなりの修行が必要です。

「毎日、決まったことを淡々と行うって、簡単そうで、なかなかできないんだよね~」と、いつも三日坊主になるミモロでした。

今回、訪れた「興聖寺」(こうしょうじ)では、第1・3日曜日の午前9時~10時まで坐禅会が行われています。(ただし、開催されないときもあります)
「今度、ぜひ坐禅しに来たい…」とミモロ。


「もっとネコ的に成長したいもの…」と、心に何か思うところが生まれたよう。
清々しい気持ちと共に、お寺を後にしたミモロです。



*「仏徳山 興聖寺」京都府宇治市宇治山田27の1 0774-21-2040 京阪宇治線宇治駅から徒歩10分
秋には約200メートルの参道が、紅葉で色づき、その美しさは見事なのだそう。ぜひ、秋にも…。


ミモロが登場する情報誌「凛」を読みたい方(無料でお送りしています)、また、「興聖寺」に関する詳しい情報は、「曹洞宗近畿管区教化センター」のホームページでどうぞ…




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